地域を支える医療機器の適正使用の確保に関する研究

文献情報

文献番号
200835078A
報告書区分
総括
研究課題名
地域を支える医療機器の適正使用の確保に関する研究
課題番号
H20-医療・一般-032
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
菊地 眞(防衛医科大学校 医用工学講座)
研究分担者(所属機関)
  • 石原 美弥(防衛医科大学校 医用工学講座)
  • 高瀬 凡平(防衛医科大学校,防衛医学研究センター医療工学研究部門,(兼)防衛医科大学校病院集中治療部)
  • 小野 哲章(神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部,医用工学)
  • 加納 隆(埼玉医科大学保健医療学部医用生体工学科,医用工学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
5,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
平成19年に改正医療法が施行された事をうけ,医療機関における医療機器に係わる安全管理が義務化された.義務項目として,医療機器の保守点検に関する計画の策定および保守点検が挙げられているが,現状では医療機器の保守点検に関して具体的なガイドラインが整備されていないことから,医療機関側に混乱が生じる危惧がある.本研究課題では,診断・治療用並びに患者監視装置などの医療機器を多用している循環器系を手始めの対象にして,適正使用・保守点検に資する具体的なガイドラインを策定することを目的とする.
研究方法
医療機器に精通した医用工学者と循環器疾患医療機器に精通した循環器医師により研究を遂行した.これは,多種多用な診断・治療機器を使用し,かつそれらを用いた診療行為が生命維持に直結する医療機器である循環器診療用機器を対象にしたからである.
結果と考察
以下の具体的項目についてガイドラインを研究・検討した.
Ⅰ.総論
1)適正使用と保守管理に関する一般的心得
2)電気的観点からの使用,保守管理
3)医療ガスの使用,保守管理
4)電磁界に関する使用,保守管理
Ⅱ.各論
1.診断機器関連
1)一般循環器診断機器
①心電図・心電図モニタ
②血圧計・心拍出量計
2)長時間心電図(ホルター心電図)検査装置
①記録器
②解析器
3)運動負荷検査装置
①負荷装置(トレッドミル,エルゴメータ)
②負荷心電図記録装置
③心肺運動負荷記録装置
4)心臓超音波検査装置
①記録装置
②超音波検査端子
5)心臓核医学検査装置
①検出器
②解析装置
6)心臓磁気共鳴検査装置
①心臓MRI撮像機器
②心臓用コイル
7)心臓CT検査装置
ガイドラインの策定に当たっては,医療機関及び医療従事者側からの理解が不可欠である.本研究代表者は,これまでに循環器疾患の患者監視・診断・治療用医療機器に関する適正使用,保守点検ガイドラインを策定した経験を有する.このような臨床学会における活動に基づいていることから,本研究課題により研究されたガイドラインが、今後は医療機関における医療機器の適正使用・保守点検の基準となりうる.
結論
循環器系に使用される診断用ME機器を対象にして医療機関が実施可能な保守点検内容を示すガイドラインを策定した.

公開日・更新日

公開日
2009-04-14
更新日
-