診療行為に関連した死亡の調査分析に従事する者の育成及び資質向上のための手法に関する研究

文献情報

文献番号
200835054A
報告書区分
総括
研究課題名
診療行為に関連した死亡の調査分析に従事する者の育成及び資質向上のための手法に関する研究
課題番号
H20-医療・一般-008
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
木村 哲(東京逓信病院)
研究分担者(所属機関)
  • 山口 徹(国家公務員共済組合連合会虎の門病院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
10,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
医療事故被害者の願いの基本は真相究明であると言われている。本研究は診療関連死調査のモデル事業を参考に、死因究明に向けた中立的第三者機関が設立された場合の事例の届け出基準や調査分析の進め方など具体的マニュアルを検討し、また、その調査を行う人材の育成のための研修プログラム等の基礎を提案することを目的としている。これは、我が国で初めての試みであるとともに、政府が設置を検討している医療安全調査委員会(仮称)の設立と円滑な運営のためには欠かすことのできない研究である。
研究方法
モデル事業において得られた知見に基づき、診療行為に関連した死亡の届け出基準、調査方法など調査分析に関わる諸条件を効率的に検討し、マニュアル等を作成するため、研究者および研究協力者を6つのグループに分け、分担しながら並行して作業を進めることとした。各メンバーは複数のグループに所属するなど、グループ間の横の連携に留意した。グループ内の意見交換はグループ会議あるいはe-mail交信で行った。全体の班会議2回の他にグループリーダー会議を2回開催し、グループ間の意見調整を行った。
結果と考察
6つのグループの成果を列記する。1)調査委員会への届け出基準および調査委員会から捜査機関への通知基準の検討が大きく進展した。2)事例受付から調査開始までの手順マニュアル(2008年度版)を作成した。3)解剖調査実施マニュアル(2008年度版)を作成した。4)評価に携わる医師等のための評価の視点・判断基準マニュアル(2008年度版)を作成した。5)調整看護師(仮称)業務マニュアル(2008年度版)を作成した。6) 患者遺族の立場から遺族の心理等に配慮した医療安全調査の在り方について検討した。
結論
事例受付から調査開始までの手順マニュアル、解剖調査実施マニュアル、評価に携わる医師等のための評価の視点・判断基準マニュアル、 調整看護師(仮称)業務マニュアル(いずれも2008年度版)を作成した。今後更に改定する予定である。調査委員会への届け出基準および調査委員会から捜査機関への通知基準に関する議論が大きく進展した。患者遺族の立場から遺族の心理等に配慮した医療安全調査の在り方についての提言を検討した。人材育成については更に検討を継続する。

公開日・更新日

公開日
2009-04-01
更新日
-