文献情報
文献番号
202118036A
報告書区分
総括
研究課題名
障害児(その疑い)の虐待予防のための研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
21GC1005
研究年度
令和3(2021)年度
研究代表者(所属機関)
有村 大士(日本社会事業大学 社会福祉学部)
研究分担者(所属機関)
- 米山 明(心身障害児総合医療療育センター)
- 北山 真次(姫路市総合福祉通園センター)
- 永井 利三郎(大阪大学医学系研究科保健学専攻生命育成看護科学講座)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 障害者政策総合研究
研究開始年度
令和3(2021)年度
研究終了予定年度
令和4(2022)年度
研究費
5,400,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
障害児虐待の予防のためには、虐待を発見するだけでは問題は解決せず、問題が発生する前に予防できるよう、包括的な支援の充実を図る必要がある。これまでも、研究代表者、研究分担者が関わった研究でも、「児 童発達支援ガイドライン」、「放課後デイサー ビスガイドライン」、「ペアレント・トレーニング 実践ガイドブック」、「障害児虐待予防マニュアル」等が作成さてきた。しかしながらまだ まだ実施普及には課題があ。また虐待予防 という観点で、子どもと養育者を中心とした 包括的な支援体制を構築する必要がある。 本研究では、障害児虐待の包括的な予防の ために、積極的な権利養護の観点か、直接 的な家族支援やペアレンティング等のガイド ラインの実施状況を把握・検討し、障害児虐 待の予防に焦点を当てた課題を抽出すると 共に、関係機関、特にきめ細やかな寄添い 支援を行う機関に対しての調査を実施し、包 括的なマニュアルの作成を目的とする。
研究方法
本研究は3段階に分けて実施す。調査 の実施にあたっては、全国児童発達支援協 議会、日本ペアレント・トレーニング研究会、 日本子ども虐待防止学会 障害児虐待ワー キンググループ等の協力を得た研究班体制 を設定し、インターネット等を活用して調査を 実施す。
1年目とな令和3年度は、研究協力をい ただく各団体との連携を行いなが、1障害 児入所施設に対す調査の調査票の作成、 及びその収集、分析システムの構築、2障害 児に関す死亡事例の収集と分析、3児童 養護施設におけペアレントトレーニングプロ グラムの試行と評価、42年目(令和4年度) に行うグッドプラクティス収集に向けて、先駆 的な実践を行う障害児通所支援施設へのプ レ調査、52年目(令和4年度)に向けて調 査、試行プログラム実施に向けての調整を 行った。
1年目とな令和3年度は、研究協力をい ただく各団体との連携を行いなが、1障害 児入所施設に対す調査の調査票の作成、 及びその収集、分析システムの構築、2障害 児に関す死亡事例の収集と分析、3児童 養護施設におけペアレントトレーニングプロ グラムの試行と評価、42年目(令和4年度) に行うグッドプラクティス収集に向けて、先駆 的な実践を行う障害児通所支援施設へのプ レ調査、52年目(令和4年度)に向けて調 査、試行プログラム実施に向けての調整を 行った。
結果と考察
① 障害児入所施設に対する調査の調査票の作成、及びその収集、分析システムの構築
調査票を作成し、分析のためのデータ収集、入力システムを作成した(資料参照)。
② 障害児に関する死亡事例の収集と分析
児童虐待防止法が施行された2000年11月20日から2020年3月末までの間に自治体が公表した266の検証報告書を調査した結果、16.2%に当たる43報告書において、障害児等が被害に遭って死亡した事例(41事例41人)を確認した。
被害児が抱えていた障害等の内訳は、多い順に発達障害41.5%、身体障害29.3%、知的障害19.5%、複合型はそれぞれ4.9%であった(複合型とは、身体障害と発達障害の併存、身体障害と知的障害の併存)。
③ 児童養護施設におけるペアレントトレーニングプログラムの試行と評価
これまでに行ってきたペアレント・トレーニング研修の効果について、職員向けアンケートの回答を分析したところ、職員への効果及び子どもへの効果が認められた。まず、職員への効果については、子どもを楽にほめることができるようになったと感じた職員や、子どもの行動を理解して対策が考えられるようになり、関わりに自信が持てるようになったと感じた職員が数多く見受けられた。また、子どもへの効果については、ペアレント・トレーニングを経た職員のかかわりにより、子どもたちの好ましい行動も増え、反抗的な行動が減ったと感じている職員が多いということが明らかになった。今後の課題としては、児童福祉施設でペアレント・トレーニングを実施するにあたり、できるだけ多くの職員が参加し、一貫した関わりができるように工夫することが挙げられる。
令和3年度は、入所型の児童福祉施設職員向けのティーチャーズ・トレーニング(ティートレ)の基本プログラムを作成し、その効果を確認した。
④ 2年目(令和4年度)に行うグッドプラクティス収集に向けて、先駆的な実践を行う障害児通所支援施設へのプレ調査
⑤ 2年目(令和4年度)に向けて調査、試行プログラム実施に向けての調整
調査票を作成し、分析のためのデータ収集、入力システムを作成した(資料参照)。
② 障害児に関する死亡事例の収集と分析
児童虐待防止法が施行された2000年11月20日から2020年3月末までの間に自治体が公表した266の検証報告書を調査した結果、16.2%に当たる43報告書において、障害児等が被害に遭って死亡した事例(41事例41人)を確認した。
被害児が抱えていた障害等の内訳は、多い順に発達障害41.5%、身体障害29.3%、知的障害19.5%、複合型はそれぞれ4.9%であった(複合型とは、身体障害と発達障害の併存、身体障害と知的障害の併存)。
③ 児童養護施設におけるペアレントトレーニングプログラムの試行と評価
これまでに行ってきたペアレント・トレーニング研修の効果について、職員向けアンケートの回答を分析したところ、職員への効果及び子どもへの効果が認められた。まず、職員への効果については、子どもを楽にほめることができるようになったと感じた職員や、子どもの行動を理解して対策が考えられるようになり、関わりに自信が持てるようになったと感じた職員が数多く見受けられた。また、子どもへの効果については、ペアレント・トレーニングを経た職員のかかわりにより、子どもたちの好ましい行動も増え、反抗的な行動が減ったと感じている職員が多いということが明らかになった。今後の課題としては、児童福祉施設でペアレント・トレーニングを実施するにあたり、できるだけ多くの職員が参加し、一貫した関わりができるように工夫することが挙げられる。
令和3年度は、入所型の児童福祉施設職員向けのティーチャーズ・トレーニング(ティートレ)の基本プログラムを作成し、その効果を確認した。
④ 2年目(令和4年度)に行うグッドプラクティス収集に向けて、先駆的な実践を行う障害児通所支援施設へのプレ調査
⑤ 2年目(令和4年度)に向けて調査、試行プログラム実施に向けての調整
結論
本年度は実態把握と、2年目(令和4年度)のグッドプラクティスの収集、及び包括支援マニュアルの作成に向けての調整を行った。
死亡事例の検証では、障害児虐待の疑いのある事例が16.2%されるとともに、障害のある子どもを育てる家庭への支援などの具体的な対策、あるいはその対策を練るための検討のあり方についても課題提起ができた。
また、障害のある子どもを育てる養育者に対するプログラムについても検討したが、子ども一人ひとりに向き合う姿勢を始め、その支援の必要性と効果について、明確に確認できた。
その他の質問し調査や研究倫理審査委員会の対応も含め、2年目に実施することとなった内容も多かった一方、細かい調整等が進められた。調査票によるより詳細な実態把握、グッドプラクティスの収集を行い、さらに包括支援マニュアルの作成に向けて検討を進めたい。
死亡事例の検証では、障害児虐待の疑いのある事例が16.2%されるとともに、障害のある子どもを育てる家庭への支援などの具体的な対策、あるいはその対策を練るための検討のあり方についても課題提起ができた。
また、障害のある子どもを育てる養育者に対するプログラムについても検討したが、子ども一人ひとりに向き合う姿勢を始め、その支援の必要性と効果について、明確に確認できた。
その他の質問し調査や研究倫理審査委員会の対応も含め、2年目に実施することとなった内容も多かった一方、細かい調整等が進められた。調査票によるより詳細な実態把握、グッドプラクティスの収集を行い、さらに包括支援マニュアルの作成に向けて検討を進めたい。
公開日・更新日
公開日
2023-01-17
更新日
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