文献情報
文献番号
200835019A
報告書区分
総括
研究課題名
統合医療の安全性と有効性に関する研究
課題番号
H18-医療・一般-024
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
福井 次矢(聖路加国際病院)
研究分担者(所属機関)
- 白川 太郎(白川太郎クリニック)
- 山下 仁(森ノ宮医療大学)
- 蒲原 聖可(健康科学大学)
- 川嶋 朗(東京女子医科大学)
- 徳田 安春(聖路加国際病院)
- 高橋 理(聖路加国際病院)
- 大出 幸子(聖路加国際病院)
- 小俣 富美雄(聖路加国際病院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
9,200,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
相補・代替医療(CAM)および統合医療の普及状況を調査し、それらの安全性・有効性についてEBMの手順に則って検証し、国民の健康にどのような影響をもたらすのか評価・予測する。
研究方法
1)サプリメントの適正使用ガイドライン設定を目的とした予備的研究では、本邦で頻用されるサプリメントの成分やハーブ・薬用植物に関して,まず,Medline等のデータベースにおいて検索を行い,次に,有効性・安全性に関する原著論文の抽出・検証を行った。加えて,総説・メタ分析,各種データベース、モノグラフ,事典、関連書籍,主要関連学会やカンファレンスにおける資料も参照した。
2)金沢市における鍼灸師のB型およびC型肝炎ウイルス感染実態調査では、金沢市内の鍼灸師のB型・C型肝炎ウイルス血液検査データの提供を依頼しデータ分析した。
3)鍼の臨床試験の介入に関する報告の統一事項改訂作業では、ドイツにおいて開催された改訂作業会議に参加し、鍼の臨床試験の論文記載に関する統一事項について、日本の鍼の特殊性を配慮するよう要請した。
4)整形外科医の脊椎徒手療法に関する認識度の現状調査では、整形外科を標榜する医師1600名を対象とし、インターネット調査形式により実施した。
2)金沢市における鍼灸師のB型およびC型肝炎ウイルス感染実態調査では、金沢市内の鍼灸師のB型・C型肝炎ウイルス血液検査データの提供を依頼しデータ分析した。
3)鍼の臨床試験の介入に関する報告の統一事項改訂作業では、ドイツにおいて開催された改訂作業会議に参加し、鍼の臨床試験の論文記載に関する統一事項について、日本の鍼の特殊性を配慮するよう要請した。
4)整形外科医の脊椎徒手療法に関する認識度の現状調査では、整形外科を標榜する医師1600名を対象とし、インターネット調査形式により実施した。
結果と考察
1)現時点では有効性を示すための科学的根拠に関してサプリメントは医療用医薬品よりも十分ではないことが示唆された。有効性あるいは安全性を検討した原著論文には,研究の質という点で適切ではないものが少なくなかった。サプリメントに関する研究では,主流医学誌に発表されたランダム化比較試験であっても,研究デザインが明らかに不適切であり,質に問題のある論文が散見された。
2)2009年3月末の時点で86名(回収率約86%)からデータを得、HBs抗原陽性者が1名、HCV抗体保有者はいなかった。
3)鍼治療者の技術や経験に関する報告の重要性を強調し改訂内容に含めた。
4)脊椎徒手療法と連携する意思のある者は236名(37.8%)であり、整形外科医が自らの医学的な治療法に対してどのように顧みているかという点が脊椎徒手療法と連携する意思に関わっていた。
2)2009年3月末の時点で86名(回収率約86%)からデータを得、HBs抗原陽性者が1名、HCV抗体保有者はいなかった。
3)鍼治療者の技術や経験に関する報告の重要性を強調し改訂内容に含めた。
4)脊椎徒手療法と連携する意思のある者は236名(37.8%)であり、整形外科医が自らの医学的な治療法に対してどのように顧みているかという点が脊椎徒手療法と連携する意思に関わっていた。
結論
CAMの適正使用を推進するためには,新たな評価方法による有効性・安全性に関するエビデンスを収集整理し,疾患別診療ガイドライン作成を通じて,消費者と医療従事者への情報提供が急務であると考える。
公開日・更新日
公開日
2009-06-17
更新日
-