試験問題プール制の推進等国家試験の改善に係る研究

文献情報

文献番号
200835014A
報告書区分
総括
研究課題名
試験問題プール制の推進等国家試験の改善に係る研究
課題番号
H18-医療・一般-018
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
相川 直樹(慶應義塾大学 医学部 救急医学)
研究分担者(所属機関)
  • 畑尾 正彦(日本赤十字看護大学 成人看護学)
  • 伴 信太郎(名古屋大学医学部付属病院 総合診療医学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
3,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
「医師国家試験改善検討委員会報告書(平成15年4月)」で指摘された課題を総合的に検討し、医師国家試験の更なる改善に資する。平成20年度では、良質な公募問題の収集のために公募問題作成時に使用する「チェックリスト」の効果を検討する。また、Advanced OSCEの更なる普及・啓発をはかるとともに、国家試験OSCEの実施に係るマニュアル「医師国家試験OSCE実施概要」を作成する。
研究方法
「チェックリスト」の効果検討のために、問題公募依頼時に大学を2:1の割合で無作為に分け、53大学に「チェックリスト」を配布して試用を依頼、対照27大学には「チェックリスト」を配布しないで、19年度と20年度に提出された公募問題の質とタクソノミーならびに「チェックリスト」項目抵触の有無を評価する。「OSCEの実施に関する研究」では、分担研究の研究協力者による会議を開催し、国家試験OSCEの実施に関する諸課題を検討して「医師国家試験OSCE実施概要」を作成する。
結果と考察
「チェックリスト」がなかった19年度の公募問題と、「チェックリスト」を試用した20年度の公募問題の質を比較した結果、そのまま採用し得る公募問題は、19年度の65題(9%)から20年度の222題(28%)と大幅に増加し、簡単な修正で出題可能となる問題を含めると、20年度では3分の2以上の問題が、大幅な修正をしなくても国家試験に出題可能な問題となった。
「OSCEの実施に関する研究」では、Advanced OSCEをサポート、シンポジウムを開催してOSCEの普及啓発をはかった。シンポジウム「医師国家試験OSCEの実施に向けて」では、OSCEの課題と評価表、評価者、標準模擬患者、実施組織、評価の信頼性、資格試験としてのOSCEの国際比較などの発表と意見交換で、OSCE実施に向けた問題点を整理した。医師国家試験OSCEの実施に反対する意見はなかった。その後に各研究協力者が分担した項目の詳細を集約して「医師国家試験OSCE実施概要」を作成し関係者に配布した。
結論
①「チェックリスト」は良質な公募問題収集に有用である。②今後の公募問題依頼時に「チェックリスト」を使用することを提言する。③医師国家試験OSCEの環境は全国的に整いつつある、④「医師国家試験OSCE実施概要」は医師国家試験OSCEを実施する際の資料となる。

公開日・更新日

公開日
2009-06-25
更新日
-

文献情報

文献番号
200835014B
報告書区分
総合
研究課題名
試験問題プール制の推進等国家試験の改善に係る研究
課題番号
H18-医療・一般-018
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
相川 直樹(慶應義塾大学 医学部 救急医学)
研究分担者(所属機関)
  • 畑尾 正彦(日本赤十字看護大学 成人看護学)
  • 伴 信太郎(名古屋大学医学部附属病院 総合診療医学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
「医師国家試験改善検討委員会報告書(平成15年4月)」で指摘された課題を総合的に検討し、医師国家試験の更なる改善に資する。これを4年後の「医師国家試験改善検討委員会」の基礎資料とする。医師国家試験問題のプール制推進のため、良質な公募問題の収集方法を検討する。国家試験レベルのOSCEの普及・啓発とOSCE実施に係るマニュアルを作成し、総合的に医師国家試験の更なる改善を図る。
研究方法
①過去の公募問題や現行の「医師国家試験公募問題用作成マニュアル」などを検討し、公募問題依頼時に配布する「チェックリスト」を作成する。②この「チェックリスト」を20年度の公募時に試用して、問題の質、タクソノミーとの関係などについて「チェックリスト」の効果を検討する。③Advanced OSCE評価の信頼性を検討し、④Advanced OSCEで評価すべき項目の標準化を図るため臨床研修開始時に必要な臨床能力に関するアンケート調査を行う、⑤Advanced OSCEを支援しシンポジウムを開催してAdvanced OSCE普及・啓発をはかる、⑥海外の国家試験OSCEの実状を現地調査する、⑦「医師国家試験OSCE実施概要」を作成する。
結果と考察
平成18年度の研究成果は「医師国家試験改善検討委員会」の報告書(19年3月)に反映された。「チェックリスト」がなかった19年度の公募問題と「チェックリスト」を試用した20年度の公募問題の質を比較した結果、そのまま採用し得る公募問題は、19年度の65題(9%)から20年度の222題(28%)と増加し、簡単な修正で出題可能となる問題を含めると、20年度では3分の2以上の問題が、大幅な修正をしなくても国家試験に出題可能な問題となった。
全国で開催されているAdvanced OSCEを3年度に亘り支援しシンポジウムを開催してOSCEの普及啓発を図り、米国、カナダ、韓国の国家試験レベルのOSCEの情報を収集した。これらの情報を集約して「医師国家試験OSCE実施概要」を作成し関係者に配布した。
結論
①「チェックリスト」は良質な公募問題収集に有用である。②今後の公募問題依頼時には、本研究班で作成した「チェックリスト」を使用することを提言する。③医師国家試験OSCEの環境も整いつつある、④「医師国家試験OSCE実施概要」は医師国家試験OSCEを実施する際の資料となる。

公開日・更新日

公開日
2009-06-25
更新日
-

行政効果報告

文献番号
200835014C