文献情報
文献番号
200835011A
報告書区分
総括
研究課題名
小児救急のあり方に関する研究
課題番号
H18-医療・一般-015
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
衛藤 義勝(東京慈恵会医科大学 ライソゾーム病寄付講座研究室び)
研究分担者(所属機関)
- 島崎 修次(杏林大学医学部 救急医学)
- 横田 俊平(横浜市立大学医学部 小児科学)
- 阪井 裕一(国立成育医療センター 総合診療部)
- 藤村 正哲(大阪府立母子保健総合医療センター)
- 中澤 誠(総合南東北病院 )
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
7,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究班は、需要対策として患者家族の啓蒙、受信前電話相談、受信行動から社会的問題の検討を行う。また、提供側の問題との改善のため、豊脳広域こども急病センターでの取り組みの現状と問題点を検討、救命救急センターにおける小児患者への対応の実態調査、全ての医療機関で歳重症患者の適正な医療は不可能なことから重症患者の搬送が必須となるが、その実態と問題点に関する研究を行い、受診前から重症患者への対応までの一連の流れを構築する方策を探る。
研究方法
各研究分担者が申請段階で示した以下の主題を元に、夫々に調査研究を遂行した。
1.小児救急医療における受診前対応の実効性および有用性に関する研究
2.病院小児科の重点化・集約化の現状と小児救急へ及ぼす影響に関する研究
3.初期小児救急医療における医師確保に関する研究
4.重症患児搬送に関する研究
5.小児救命救急のあり方に関する研究
1.小児救急医療における受診前対応の実効性および有用性に関する研究
2.病院小児科の重点化・集約化の現状と小児救急へ及ぼす影響に関する研究
3.初期小児救急医療における医師確保に関する研究
4.重症患児搬送に関する研究
5.小児救命救急のあり方に関する研究
結果と考察
1.受診前対応については、#8000および前衛藤班作製の小冊子「こどもの救急」の有用性がある 程度示されたが、限界とともに情宣の不足も指摘された。
2.一次対応に関しては、豊能広域こども急病センターの診療実績は既にある程度確認されている が、本研究ではその維持に必須の診療担当小児科医のこのシステムに関する評価に検証した。 3.重点化集約化の確立が救急患者の流れを作ること、医師の研鑽にも有用なことが示されたが、一方で財政的な問題は依然として大きな障害となることも明らかになった。
4.3次ないし高次対応については、既存の救命救急センターでの小児患者の扱いについての調査を 行った。結果として各施設間で体制に大きな差があり、広域対応を導入するとしても、一定の 基準作り、そこへの財政的な裏づけが必要であろうことが討議された。それと関連して、日本 小児科学会救急委員会で討議されている「救急とPICUを統合させる案」も検討された。
5.重症患者の病院間搬送について、国立成育医療センターおよび静岡県での実績とその有用性が 報告され、広域連携のよる重症患者の診療の必要性が示された。
2.一次対応に関しては、豊能広域こども急病センターの診療実績は既にある程度確認されている が、本研究ではその維持に必須の診療担当小児科医のこのシステムに関する評価に検証した。 3.重点化集約化の確立が救急患者の流れを作ること、医師の研鑽にも有用なことが示されたが、一方で財政的な問題は依然として大きな障害となることも明らかになった。
4.3次ないし高次対応については、既存の救命救急センターでの小児患者の扱いについての調査を 行った。結果として各施設間で体制に大きな差があり、広域対応を導入するとしても、一定の 基準作り、そこへの財政的な裏づけが必要であろうことが討議された。それと関連して、日本 小児科学会救急委員会で討議されている「救急とPICUを統合させる案」も検討された。
5.重症患者の病院間搬送について、国立成育医療センターおよび静岡県での実績とその有用性が 報告され、広域連携のよる重症患者の診療の必要性が示された。
結論
小児救急体制の整備は受診前から高次医療提供までの流れ全体を同時並行的に構築していかなければ、一つの段階のみの整備では効果が極めて限定的となることが、全体討論で確認された。ただ、今回は研究が及ばなかったが、重症救急病態を生存したがその後更に重症集中管理が必要となる慢性病態への対応が今後の大きな検討課題である。
公開日・更新日
公開日
2009-06-25
更新日
-