文献情報
文献番号
202113010A
報告書区分
総括
研究課題名
都道府県アレルギー疾患医療拠点病院の機能評価指標に関する研究
課題番号
21FE2002
研究年度
令和3(2021)年度
研究代表者(所属機関)
海老澤 元宏(国立病院機構相模原病院 臨床研究センター)
研究分担者(所属機関)
- 大矢 幸弘(国立研究開発法人 国立成育医療研究センター・アレルギーセンター)
- 櫻井 大樹(山梨大学 大学院総合研究部 耳鼻咽喉科・頭頸部外科)
- 永田 真(埼玉医科大学 医学部 呼吸器内科)
- 福冨 友馬(国立病院機構相模原病院 臨床研究センター)
- 宮﨑 大(鳥取大学 医学部眼科)
- 矢上 晶子(冨高 晶子)(藤田保健衛生大学 医学部 総合アレルギー科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 免疫・アレルギー疾患政策研究
研究開始年度
令和3(2021)年度
研究終了予定年度
令和3(2021)年度
研究費
3,100,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
2014年にアレルギー疾患対策基本法が成立し、アレルギー疾患対策の総合的な推進を図るため2017年にアレルギー疾患対策に関する基本的な指針(基本指針)が策定され、都道府県拠点病院の選定が進められた。2022年3月末時点で47都道府県すべての選定が終了し、78病院が都道府県拠点病院としての役割を担うことになった。
今後、各都道府県が、都道府県拠点病院の診療機能や実績、地域連携に関する活動状況等を定期的に把握し・評価していくためにも、すべての拠点病院で統一化された客観的な評価指標が必要となる。そこで本研究事業では評価指標案を作成し、都道府県拠点病院を対象として試験的に調査を実施した。評価指標案による調査結果から、各拠点病院の現状を把握と、今後の評価につながる有用な指標を作成すべく検討を行った。
今後、各都道府県が、都道府県拠点病院の診療機能や実績、地域連携に関する活動状況等を定期的に把握し・評価していくためにも、すべての拠点病院で統一化された客観的な評価指標が必要となる。そこで本研究事業では評価指標案を作成し、都道府県拠点病院を対象として試験的に調査を実施した。評価指標案による調査結果から、各拠点病院の現状を把握と、今後の評価につながる有用な指標を作成すべく検討を行った。
研究方法
現在の都道府県拠点病院、都道府県のアレルギー疾患医療の評価に関する意見や要点を抽出し、各領域の診療指標、拠点病院としての活動指標などの客観的な評価指標案を作成した。指標案による調査を2021年11月時点で拠点病院に指定されていた43都府県、73施設と連携施設9施設の計82施設に実施し回答を得た。
結果と考察
調査結果から、都道府県拠点病院の現状については、調査項目ごとに地域別の状況が明らかになり、今後強化すべき機能について項目別・地域別に「見える化」することができた。診療体制については、紹介患者の受け入れは十分に行われているようだが、アレルギー専門医・指導医の充足率が低いこと、一部の治療や検査の実績がないことから、拠点病院として十分なアレルギー診療を提供できているかは判断できない。そのため、評価指標を作成する際には、診療レベルを評価し得る指標の作成が必要と考えられた。さらに専門医・指導医の充足率の低さを改善することが課題のひとつと考えられた。
結論
本研究事業は、令和4年度厚生労働行政推進調査事業費補助金(免疫・アレルギー疾患政策研究事業)「各都道府県におけるアレルギー疾患医療連携体制構築に関する研究」として引き継がれ、各都道府県におけるアレルギー疾患の医療提供体制の現状調査を起点とし、都道府県拠点病院を中心とした医療提供体制の整備・構築を行い、全国でのアレルギー疾患医療の均てん化を目指す。
公開日・更新日
公開日
2022-06-20
更新日
-