副腎ホルモン産生異常に関する調査研究

文献情報

文献番号
202111027A
報告書区分
総括
研究課題名
副腎ホルモン産生異常に関する調査研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
20FC1020
研究年度
令和3(2021)年度
研究代表者(所属機関)
長谷川 奉延(慶應義塾大学 医学部 小児科学教室)
研究分担者(所属機関)
  • 田邉 真紀人(福岡大学 医学部)
  • 成瀬 光栄(医仁会武田総合病院 内分泌センター)
  • 笹野 公伸(東北大学 大学院医学系研究科)
  • 柴田 洋孝(大分大学 医学部)
  • 山田 正信(群馬大学 大学院医学系研究科)
  • 武田 仁勇(浅ノ川総合病院 糖尿病内分泌センター)
  • 曽根 正勝(聖マリアンナ医科大学 医学部)
  • 宗 友厚(川崎医科大学 医学部)
  • 西山 充(高知大学 教育研究部医療学系臨床医学部門)
  • 佐藤 文俊(東北大学 大学院医学系研究科)
  • 田島 敏広(自治医科大学 医学部)
  • 棚橋 祐典(稚内病院 小児科)
  • 石井 智弘(慶応義塾大学 医学部)
  • 上芝 元(東邦大学 医学部)
  • 方波見 卓行(聖マリアンナ医科大学 医学部)
  • 大月 道夫(東京女子医科大学 医学部)
  • 栗原 勲(慶應義塾大学 医学部)
  • 高橋 克敏(公立昭和病院 診療部門)
  • 田辺 晶代(国立研究開発法人国立国際医療研究センター 糖尿病内分泌代謝科)
  • 西本 紘嗣郎(埼玉医科大学 医学部)
  • 齋藤 淳(横浜労災病院 内分泌・糖尿病センター)
  • 前田 恵理(秋田大学 大学院医学系研究科)
  • 向井 徳男(旭川赤十字病院 小児科)
  • 鹿島田 健一(東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科)
  • 天野 直子(さいたま市立病院 小児科)
  • 高瀬 圭(東北大学病院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患政策研究
研究開始年度
令和2(2020)年度
研究終了予定年度
令和4(2022)年度
研究費
12,150,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
 本研究の目的は副腎ホルモン産生異常の全国レベルでの診療体制の構築と患者QOLの向上である。すなわち、全国実態調査の実施と解析、診断基準・診療ガイドライン・診療ガイドの作成・改訂、移行期医療支援ガイドの作成、レジストリの継続と活用、文献収集を含めた新規のエビデンス創出、遺伝子診断システムの継続運用、国民・患者に対する副腎ホルモン産生異常の普及と啓発、等を行う。
研究方法
 21水酸化酵素欠損症に対する予後調査を解析し、移行期医療の実態についてのアンケート調査を行う。先天性リポイド副腎過形成症の移行期医療支援ガイドを公開し、クリニカルクエスチョンに対して文献検索を行う。P450オキシドレダクターゼ欠損症の移行期支援ガイドの作成に着手する。アルドステロン合成酵素欠損症に関する論文を検索する。先天性副腎低形成症の診断基準・重症度分類のために論文を検索する。カーニー複合の診断基準・重症度分類の改定を行う。ACTH不応症に関する全国調査を行う。原発性アルドステロン症診療ガイドラインを刊行する。家族性原発性アルドステロン症等に対する全国実態調査を行う。原発性アルドステロン症における潜在性(サブクリニカル)副腎性Cushing症候群を含む軽微なコルチゾール自律性分泌の影響を検討する。アジソン病に対する全国実態調査を行う。褐色細胞腫・パラガングリオーマの診断ガイドラインの改定に向けたエビデンスを収集する。レジストリ登録症例を用いて両側副腎皮質大結節性過形成の疫学、基礎データを検討する。副腎偶発種に関するコンセンサスステートメントの作成を開始する。本研究班内で成人における副腎クリーゼの調査を行う。単一遺伝子病による副腎ホルモン産生異常の遺伝子診断システムを継続運用する。国民・患者を対象とした副腎ホルモン産生異常の普及と啓発を行う。
 本研究は慶應義塾大学医学部倫理委員会および/または各研究分担者所属施設の倫理委員会の承認のもとに行った。
結果と考察
 21水酸化酵素欠損症の成人身長は男性で-1.40±1.0 SD、女性で-1.32±1.29 SDであった。女性成人身長とBMIは有意の負の相関を認めた。また北海道において移行期医療の実態についてのアンケート調査を行った。先天性リポイド副腎過形成症の移行期医療支援ガイドを日本小児内分泌学会のホームページに公開した。さらにクリニカルクエスチョンを13個のバックグラウンドクエスチョン(BQ)と16個のクリニカルクエスチョン(CQ)に分類した。これらのBQ及びCQに関するシステマティックレビューを行い、エビデンスに対応させた。P450オキシドレダクターゼ欠損症の移行期支援ガイドの作成に着手した。アルドステロン合成酵素欠損症は全世界的に50例程度の報告であった。先天性副腎低形成症の診断基準・重症度分類のための論文を収集中である。カーニー複合の診断基準および重症度分類を改定した。国内で21名のACTH不応症が存在した。「原発性アルドステロン症診療ガイドライン2021」を刊行した。原発性アルドステロン症治療時のMR拮抗薬の併用禁忌について課題としてガイドラインに記載した。本邦において家族性原発性アルドステロン症の存在が確認された。原発性アルドステロン症において潜在性(サブクリニカル)副腎性Cushing症候群を含む軽微なコルチゾール自律性分泌を有することは腎イベントの発症・増悪因子であることを明らかにした。アジソン病に対する全国実態調査の具体的な方法を立案した。褐色細胞腫・パラガングリオーマの診断ガイドラインの改定に向け、改定が必要あるいは不必要の項目を選別した。さらにレジストリ登録における調査内容を設定した。両側副腎皮質大結節性過形成レジストリ登録症例47例を解析に用い、男性例の多くはサブクリニカルな状態で推移し、女性の1/3は顕性化してから発見されることが判明した。関連各学会と連携し、副腎偶発種に関するコンセンサスステートメントの作成を開始した。本研究班内で成人における副腎クリーゼの調査を行った。単一遺伝子病による副腎ホルモン産生異常の遺伝子診断システムを継続運用した。さらに、市民公開講座などを通じて副腎ホルモン産生異常について国民・患者を対象とした普及と啓発を行った。
 以上のように21水酸化酵素欠損症、先天性リポイド副腎過形成症、P450オキシドレダクターゼ欠損症、アルドステロン合成酵素欠損症、その他の副腎皮質酵素欠損症、先天性副腎低形成症、カーニー複合、ACTH不応症、原発性アルドステロン症、潜在性(サブクリニカル)副腎性Cushing症候群、アジソン病、褐色細胞腫・パラガングリオーマ、両側副腎皮質大結節性過形成、副腎偶発種、副腎クリーゼ、副腎ホルモン産生異常に関して多くの知見を得た。
結論
 副腎ホルモン産生異常に関し多くの知見を得た。

公開日・更新日

公開日
2022-10-12
更新日
-

研究報告書(PDF)

研究成果の刊行に関する一覧表
倫理審査等報告書の写し

公開日・更新日

公開日
2022-08-16
更新日
2022-11-25

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
202111027Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
15,795,000円
(2)補助金確定額
15,793,000円
差引額 [(1)-(2)]
2,000円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 7,473,907円
人件費・謝金 0円
旅費 51,420円
その他 4,623,504円
間接経費 3,645,000円
合計 15,793,831円

備考

備考
自己資金830円
その他(利息)1円

公開日・更新日

公開日
2022-10-12
更新日
-