血液凝固異常症に関する調査研究

文献情報

文献番号
200834017A
報告書区分
総括
研究課題名
血液凝固異常症に関する調査研究
課題番号
H20-難治・一般-002
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
村田 満(慶應義塾大学 医学部)
研究分担者(所属機関)
  • 池田 康夫(慶應義塾大学 医学部)
  • 桑名 正隆(慶應義塾大学 医学部)
  • 藤村 欣吾(広島国際大学 薬学部)
  • 冨山 佳昭(大阪大学医学部付属病院)
  • 横山 健次(慶應義塾大学 医学部)
  • 藤村 吉博(奈良県立医科大学付属病院)
  • 宮田 敏行(国立循環器病センター)
  • 坂田 洋一(自治医科大学分子病態治療センター 分子病態研究部)
  • 川﨑 富夫(大阪大学 医学部)
  • 小嶋 哲人(名古屋大学 医学部)
  • 和田 英夫(三重大学 医学部)
  • 小林 隆夫(県西部浜松医療センター)
  • 榛沢 和彦(新潟大学呼吸循環器外科)
  • 倉田 義之(四天王寺大学 血液内科学)
  • 辻 肇(京都府立医科大学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患克服研究
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
37,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本調査研究班は特定疾患治療研究対象事業である4つの疾患である特発性血小板減少性紫斑病(ITP),血栓性微小血管障害症(TMA),特発性血栓症,深部静脈血栓症/肺塞栓(DVT/PE,いわゆるエコノミークラス症候群)を対象としている.本研究は(1) 分子病態解析に基づいた診断基準・治療指針の確立と普及,そしてその効果の検証,(2) 疫学的解析による我が国での発症頻度,予後などの正確な把握を目的とする.
研究方法
研究班を4つテーマ毎にサブグループに分け研究を遂行した.<ITP> 症例の実態調査は調査票から解析した.本研究の知見に立脚したITPの診断基準の標準化研究は抗血小板抗体産生B細胞の測定,網状血小板測定に対する検討を行った.<TMA> 本邦TMA解析センターとして全国の医療機関からADAMTS13の解析依頼を受けるとともに,TMA患者登録を行い症例の集積・データベース化を行った.<特発性血栓症> 全国の医療施設,日本人静脈血栓塞栓症患者を対象にアンケート調査(項目は結果参照)を行った.<DVT/PE> 全国の医療施設を対象にアンケート調査 (項目は結果参照) を行った.
結果と考察
<ITP> ITPの実態調査の結果,発症年齢,更新年齢とも中高年の男女が最も多かった.診断基準は感度,特異度などの向上が見られた.網状血小板については2種の検査法による値の誤差を認めた.<TMA> TMA集積例は922例となった.この中で先天性TTPであるUSSを41例発見した.USS患者は妊娠すると100%血小板減少が認められ,その多くはTMA発作を伴っていた.ADAMTS13遺伝子解析により検出した遺伝子変異のほとんどが日本人特有の変異であった.<特発性血栓症> 静脈血栓塞栓症に対するワルファリン使用は,大半の調査対象施設において静脈血栓塞栓症予防ガイドラインに準じていた.静脈血栓塞栓症治療におけるヘパリン在宅自己注射療法の指針(案)は指針の修正提示が計画された.日本人の静脈血栓塞栓症患者173名中にPS K196E変異のヘテロ接合体13名,ホモ接合体2名が同定された. <DVT/PE> 産婦人科領域の静脈血栓塞栓症の発症数は増加している.肺塞栓症調査結果を基に,肺血栓塞栓症予防管理料がH20年4月身体拘束必要の精神科入院患者に対して認可された.新潟県中越地震被災地では震災4年後でも9.8%にDVTを認め,対照地におけるその頻度(1.8%)より高かった.
結論
ITP, TMA,特発性血栓症,DVT/PEの研究グループにおいて,疾患の実態調査や基礎研究結果に基づいた診断・治療法の確立を目指す研究を遂行した.

公開日・更新日

公開日
2009-04-23
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2009-12-11
更新日
-