文献情報
文献番号
200834012A
報告書区分
総括
研究課題名
プリオン病に対する診断・治療技術開発に関する研究
課題番号
H19-難治・一般-006
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
堂浦 克美(東北大学大学院 医学系研究科)
研究分担者(所属機関)
- 坪井 義夫(福岡大学 医学部)
- 佐藤 克也(長崎大学 医歯薬研究科)
- 片岡 泰文(福岡大学 薬学部)
- 佐々木 健介(九州大学大学院 医学研究院)
- 工藤 幸司(東北大学 未来医工学治療開発センター)
- 長谷部 理絵(北海道大学大学院 獣医学研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患克服研究
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
20,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
多数の後天性プリオン病の発生や発病リスク保因者の存在を背景に、実効性のある予防治療法開発及び診断法開発を行うことが目的である。
研究方法
昨年度に続き、現行の実験的治療法の改良の可能性検討と多剤併用療法の評価、新規予防治療薬の臨床応用の可能性検討と次世代型治療法の開発、さらに新規診断技術の評価と次世代型診断技術の開発について研究を進めた。
結果と考察
現行の治療手段の改善と新たな治療手段の検討については、ペントサンポリサルフェート脳室内持続投与法の有効性や安全性に影響する宿主要因の分析、海外で実施中の治験の調査分析、臨床薬剤を用いた2剤併用療法のパイロット試験、治療効果判定のための病理学的・蛋白生化学的な定量的解析を進め、昨年度に続き地道にエビデンスを積み上げた。プリオン蛋白オリゴマーやモノマーの評価が、治療効果判定に役立つことが新たにわかった。
新規治療候補薬の実用化準備と次世代型治療法開発については、優れた効果が動物実験で明らかとなっている次期治療予防候補薬の安全性試験、経口投与で効くアミロイド親和性化合物の構造活性相関研究、抗プリオン活性を発揮する生薬成分の解明、治療薬開発の新たな標的となる膜蛋白質についての解析、治療候補化合物GN8および治療的siRNA の最適化研究を進めた。また、今年度より抗体療法および幹細胞療法の評価を始めた。実用化に向けた成果として、次期治療予防候補薬の安全上の問題点を新たに抽出できた。
新規画像診断技術の評価と次世代型診断薬の開発については、昨年度に続き[11C]BF-227によるPETプローブの探索的臨床研究、近赤外線蛍光プローブの探索を進めた。また、今年度より血清・髄液を用いた診断技術の開発を開始し、候補となる血清マーカーを発見した。
新規治療候補薬の実用化準備と次世代型治療法開発については、優れた効果が動物実験で明らかとなっている次期治療予防候補薬の安全性試験、経口投与で効くアミロイド親和性化合物の構造活性相関研究、抗プリオン活性を発揮する生薬成分の解明、治療薬開発の新たな標的となる膜蛋白質についての解析、治療候補化合物GN8および治療的siRNA の最適化研究を進めた。また、今年度より抗体療法および幹細胞療法の評価を始めた。実用化に向けた成果として、次期治療予防候補薬の安全上の問題点を新たに抽出できた。
新規画像診断技術の評価と次世代型診断薬の開発については、昨年度に続き[11C]BF-227によるPETプローブの探索的臨床研究、近赤外線蛍光プローブの探索を進めた。また、今年度より血清・髄液を用いた診断技術の開発を開始し、候補となる血清マーカーを発見した。
結論
実効性のあるプリオン病の予防治療法の開発及び診断法の開発に関する研究を行い、新規治療予防薬や新規画像診断プローブの研究などにおいて実用化に向けて一歩前進する成果が得られた。
公開日・更新日
公開日
2009-04-02
更新日
-