糖尿病など生活習慣病対策の地域格差の把握とその改善―日本医師会かかりつけ医データベースJ-DOMEを活用して―

文献情報

文献番号
202109040A
報告書区分
総括
研究課題名
糖尿病など生活習慣病対策の地域格差の把握とその改善―日本医師会かかりつけ医データベースJ-DOMEを活用して―
課題番号
21FA1003
研究年度
令和3(2021)年度
研究代表者(所属機関)
野田 光彦(国際医療福祉大学市川病院 糖尿病・代謝・内分泌内科)
研究分担者(所属機関)
  • 江口 成美(日本医師会総合政策研究機構)
  • 植木 浩二郎(国立国際医療研究センター研究所 糖尿病研究センター)
  • 楽木 宏実(大阪大学大学院 医学系研究科 老年・総合内科学)
  • 後藤 温(横浜市立大学 データサイエンス研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究
研究開始年度
令和3(2021)年度
研究終了予定年度
令和5(2023)年度
研究費
4,280,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究は、日本医師会が全国に展開する「日本医師会かかりつけ医データベース研究事業」で構築する既存の生活習慣病患者レジストリーであるJ-DOME(Japan medical association Database Of clinical MEdicine)への登録患者を地域ごとに比較することにより、糖尿病や高血圧症診療の地域差を把握し、得られた情報を踏まえて糖尿病などの生活習慣病対策の改善のための適切な提言を地域ごとに行い、その効果に基づき、生活習慣病の診療の均てん化、地域格差改善のための提言を行うものである。
研究方法
日本医師会が保有する患者レジストリーJ-DOMEにより、日本医師会、日本糖尿病学会、日本高血圧学会と協働し、同データベースの全国的な拡充を行い、そのうえで、その利活用によって、全国各都道府県の糖尿病をはじめとする生活習慣病患者の治療状況と地域格差について把握するとともに、生活習慣病対策としての重症化予防と、生活習慣病診療の均てん化および地域間格差改善のための、かかりつけ医と専門医(歯科、眼科、糖尿病専門医、腎臓専門医など)との連携などを含む施策を地域ごとに提案・実施し、それらを示す資料を提示する。
結果と考察
研究結果の概要:
(1)既存データの整理と解析による情報発信を遂行した。また、(2)レジストリー登録のための「患者臨床情報入力のための手引き書」を作成し、J-DOMEホームページにて公開した。地域医師会へは(3)研修会やWeb会議などにより広報・登録推進を行った。
研究の実施経過:
患者登録拡充のための各方策を遂行し、また、登録ための「手引き書」(参考資料参照)を作成し、J-DOMEホームページにて公開した。
考察
J-DOMEへの登録を促進し、その情報分析を行うことにより、かかりつけ医における糖尿病、高血圧症等の生活習慣病の診療動向と地域差を分析し、得られた情報を論文、学会報告などで公表し、またJ-DOMEホームページで公開することにより、わが国の糖尿病、高血圧症等の生活習慣病診療の均てん化に資する。
結論
日本医師会が保持するレジストリーにより、全国に稠密な糖尿病・高血圧症の患者データベースを構築し、これにより地域の診療実態を明らかにするとともに、地域ごとに適切な提言を行い、その後の実態を把握することを目指している。本研究の成果によって地域ごとに診療実態を明らかにすることは、生活習慣病対策の主眼である合併症対策の指針確立、ひいては国民医療費の適正化に大いに寄与しうると考えられる。

公開日・更新日

公開日
2023-08-01
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2023-08-01
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
202109040Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
5,564,000円
(2)補助金確定額
5,564,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 190,278円
人件費・謝金 0円
旅費 0円
その他 4,089,800円
間接経費 1,284,000円
合計 5,564,078円

備考

備考
会計処理上の理由により、自己資金から78円を支出した。

公開日・更新日

公開日
2023-02-20
更新日
-