重症筋無力症の病態解明と診断法および治療法の開発

文献情報

文献番号
200833042A
報告書区分
総括
研究課題名
重症筋無力症の病態解明と診断法および治療法の開発
課題番号
H19-こころ・一般-018
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
重本 和宏(財団法人東京都高齢者研究・福祉振興財団 東京都老人総合研究所)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 こころの健康科学研究
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
19,910,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
高齢社会を背景に重症筋無力症(MG)の患者数が18年前の2.5倍(推定15,100人)に増加しています. 当該研究は、難治性のMuSK抗体陽性MGと原因不明MGの発症メカニズム解明、診断法と治療法の開発を行い,医療技術の向上と特定疾患の医療費削減を目標としています. 患者を対象とした研究は倫理的に制約されるため、疾患モデル動物を使い、その病態メカニズムを明らかにして、新しい診断法と治療法の開発に使い医療へ貢献することを目的としています.
研究方法
開発したMuSK抗体測定法を使い,MuSK抗体MG患者の病態研究から, 病態メカニズム、診断、治療法に関する解決目標を明らかにします. そして、患者と同じ病態の疾患モデル動物の創出を行いその病態を調べました. その基礎研究の成果を基に、疾患モデル動物を使って診断法と治療用の開発を行います.
結果と考察
MuSK抗体MGは、AChR抗体MGに比べ重症例が多く症状も特徴的でした.患者の病態を反映する疾患マウスの創出を行いました. MuSK抗体MGが、補体が関与なしに発症するかどうか謎でした. 補体欠損マウスを使ってMuSK抗体MGを発症させることに成功しました. 筋力低下、筋電図、シナプスの形態変化をこれまで解析したところ、ウサギモデル、正常マウスと同じ病態変化でした. 
結論
患者の病態を再現する疾患モデルマウスを創出することができました. 病態メカニズムに基づく診断法と治療法の開発と提言を遂行することが可能となりました. 

公開日・更新日

公開日
2009-04-10
更新日
-