文献情報
文献番号
202108052A
報告書区分
総括
研究課題名
AYA世代のがん患者に対するスマートフォンによる医療・支援モデル介入効果の検証
研究課題名(英字)
-
課題番号
21EA1012
研究年度
令和3(2021)年度
研究代表者(所属機関)
明智 龍男(公立大学法人名古屋市立大学 大学院医学研究科 精神・認知・行動医学分野)
研究分担者(所属機関)
- 古川 壽亮(国立大学法人京都大学 大学院医学研究科社会健康医学系専攻健康増進・行動学分野)
- 内富 庸介(国立研究開発法人 国立がん研究センター 中央病院 支持療法開発部門)
- 平山 貴敏(国立がん研究センター中央病院 精神腫瘍科)
- 前田 尚子(国立病院機構名古屋医療センター小児科)
- 北野 敦子(聖路加国際大学 聖路加国際病院)
- 渡邊 知映(昭和大学 保健医療学部)
- 桜井 なおみ(キャンサー・ソリューションズ株式会社)
- 橋本 大哉(名古屋市立大学病院 臨床研究開発支援センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん対策推進総合研究
研究開始年度
令和3(2021)年度
研究終了予定年度
令和4(2022)年度
研究費
7,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
今回の研究では、AYA世代の患者に適切な情報とセルフケアのスキルを提供可能とするICTを駆使した新しい多職種支援モデルを開発する。そのために以下の3つの支援要素と新たな臨床試験システムを開発する。
1.AYA世代の患者に頻度の高い苦痛をスマフォ上でスクリーニングし、その結果に基づく適切なセルフケア情報提供を可能とするサービスの構築
2.スマフォを用いた問題解決療法の開発
3.SNSを用いた多職種支援サービスの提供
1.AYA世代の患者に頻度の高い苦痛をスマフォ上でスクリーニングし、その結果に基づく適切なセルフケア情報提供を可能とするサービスの構築
2.スマフォを用いた問題解決療法の開発
3.SNSを用いた多職種支援サービスの提供
研究方法
以下、各研究毎に記した。
①苦痛のスクリーニングと情報提供のためのホームページ構築
①-1. AYA世代の患者に頻度の高いアンメットニーズおよび苦痛をスクリーニングする仕組みとして、厚労科研・堀部班で開発されたスクリーニング票を用いるか否かを検討した。
①-2.スクリーニング結果に基づく適切なセルフケア情報提供を可能とするサービスをホームページ上で構築するための情報を収集している。
②スマフォを用いた構造化問題解決療法の開発
②-1. 『解決アプリ』を研究者間で使用し、AYA世代に適した形に改良するための議論を重ねた。
③SNSを用いた多職種支援サービス提供体制の構築
③-1.SNSを用いて、患者から寄せられる疑問や課題に応える多職種でサポートする仕組みを構築するための議論を重ねた。
④患者が来院せずに臨床試験に参加できる臨床試験システムの開発・構築
④-1.我々が開発したシステムを本研究に即した形にするための議論を継続した。
⑤開発した多職種サービスの実施可能性と予備的有用性を検証(全員)(R5年3月までに)。本目標のために以下の予定で準備、作業をすすめている。
⑤-1.研究プロトコールの作成
⑤-2. 研究プロトコールのIRB承認
⑤-3.臨床試験の実施
AYA世代のがん患者30名程度に対して、前述の介入を2か月間提供し、実施可能性、予備的有用性を検討するための無作為割付比較試験を行う。
①苦痛のスクリーニングと情報提供のためのホームページ構築
①-1. AYA世代の患者に頻度の高いアンメットニーズおよび苦痛をスクリーニングする仕組みとして、厚労科研・堀部班で開発されたスクリーニング票を用いるか否かを検討した。
①-2.スクリーニング結果に基づく適切なセルフケア情報提供を可能とするサービスをホームページ上で構築するための情報を収集している。
②スマフォを用いた構造化問題解決療法の開発
②-1. 『解決アプリ』を研究者間で使用し、AYA世代に適した形に改良するための議論を重ねた。
③SNSを用いた多職種支援サービス提供体制の構築
③-1.SNSを用いて、患者から寄せられる疑問や課題に応える多職種でサポートする仕組みを構築するための議論を重ねた。
④患者が来院せずに臨床試験に参加できる臨床試験システムの開発・構築
④-1.我々が開発したシステムを本研究に即した形にするための議論を継続した。
⑤開発した多職種サービスの実施可能性と予備的有用性を検証(全員)(R5年3月までに)。本目標のために以下の予定で準備、作業をすすめている。
⑤-1.研究プロトコールの作成
⑤-2. 研究プロトコールのIRB承認
⑤-3.臨床試験の実施
AYA世代のがん患者30名程度に対して、前述の介入を2か月間提供し、実施可能性、予備的有用性を検討するための無作為割付比較試験を行う。
結果と考察
①苦痛のスクリーニングと情報提供のためのホームページ構築(R4年9月までに)
①-1. AYA世代の患者に頻度の高いアンメットニーズおよび苦痛をスクリーニングする仕組みをスマフォ上にePROとして実装した。
①-2.スクリーニング結果に基づく適切なセルフケア情報提供を可能とするサービスをホームページ上で構築する
AYAに関する情報提供サイトがすでにいくつか存在することが判明した一方、個々の患者のアンメットニーズに対して網羅された情報サイトが不足していることが明らかになったため、現在はリンクを張ることにより情報ニードに応じてそれらサイトに移動する仕組みを構築することと、既存のサイトで不十分な情報に関しては新たに情報提供する予定となり、その作業を実施中である。
②スマフォを用いた構造化問題解決療法の開発
②-1. 『解決アプリ』をAYA世代に適した形に改良する
現在『解決アプリ』の見直しをすすめた結果、特に大きな改良が必須である点はみられておらず、現行のものをそのまま使用する予定となった。
③SNSを用いた多職種支援サービス提供体制の構築)
③-1.SNSを用いて、患者から寄せられる疑問や課題に応える多職種でサポートする仕組みを構築する。
研究者間で会議を重ね、AYA世代に適したSNSを用いた多職種サポートの在り方について議論をした。具体的な支援方法としては、『解決アプリ』の実施支援者として、精神科医、公認心理士、看護師などが関与し、このやりとりを通して、自然な形で多職種サポートを提供する予定となった。
④患者が来院せずに臨床試験に参加できる分散型臨床試験システムの開発・構築
④-1.我々が開発した分散型臨床試験のシステムを本研究に即した形に改良する作業を行っている。現在、ホームページを立ち上げ、そこに掲載する研究説明用の動画、研究の概要紹介などが完成した(R4年3月達成)。今後、パイロット第II相試験に適したシステムに再構築していく。
⑤開発した多職種サービスの実施可能性と予備的有用性を検証
⑤-1.研究プロトコールの作成
臨床試験のための研究プロトコールを作成中である。主要評価項目はうつの重症度とした(Patient Health Questionnaire-9)。
⑤-2. 研究プロトコールのIRB承認プロトコール完成後、名古屋市立大学のIRBに承認申請を行う予定である。
⑤-3.臨床試験をR4年9月から実施予定となった。
考察
以上を統合した多職種サービスの実施可能性と予備的有用性を検証し、有用性が示されれば、将来的には多施設無作為割付比較試験を実施し、その効果を検証したい。
①-1. AYA世代の患者に頻度の高いアンメットニーズおよび苦痛をスクリーニングする仕組みをスマフォ上にePROとして実装した。
①-2.スクリーニング結果に基づく適切なセルフケア情報提供を可能とするサービスをホームページ上で構築する
AYAに関する情報提供サイトがすでにいくつか存在することが判明した一方、個々の患者のアンメットニーズに対して網羅された情報サイトが不足していることが明らかになったため、現在はリンクを張ることにより情報ニードに応じてそれらサイトに移動する仕組みを構築することと、既存のサイトで不十分な情報に関しては新たに情報提供する予定となり、その作業を実施中である。
②スマフォを用いた構造化問題解決療法の開発
②-1. 『解決アプリ』をAYA世代に適した形に改良する
現在『解決アプリ』の見直しをすすめた結果、特に大きな改良が必須である点はみられておらず、現行のものをそのまま使用する予定となった。
③SNSを用いた多職種支援サービス提供体制の構築)
③-1.SNSを用いて、患者から寄せられる疑問や課題に応える多職種でサポートする仕組みを構築する。
研究者間で会議を重ね、AYA世代に適したSNSを用いた多職種サポートの在り方について議論をした。具体的な支援方法としては、『解決アプリ』の実施支援者として、精神科医、公認心理士、看護師などが関与し、このやりとりを通して、自然な形で多職種サポートを提供する予定となった。
④患者が来院せずに臨床試験に参加できる分散型臨床試験システムの開発・構築
④-1.我々が開発した分散型臨床試験のシステムを本研究に即した形に改良する作業を行っている。現在、ホームページを立ち上げ、そこに掲載する研究説明用の動画、研究の概要紹介などが完成した(R4年3月達成)。今後、パイロット第II相試験に適したシステムに再構築していく。
⑤開発した多職種サービスの実施可能性と予備的有用性を検証
⑤-1.研究プロトコールの作成
臨床試験のための研究プロトコールを作成中である。主要評価項目はうつの重症度とした(Patient Health Questionnaire-9)。
⑤-2. 研究プロトコールのIRB承認プロトコール完成後、名古屋市立大学のIRBに承認申請を行う予定である。
⑤-3.臨床試験をR4年9月から実施予定となった。
考察
以上を統合した多職種サービスの実施可能性と予備的有用性を検証し、有用性が示されれば、将来的には多施設無作為割付比較試験を実施し、その効果を検証したい。
結論
開発したAYA世代の患者に適したICTを駆使した新しい多職種支援モデルを用いて本支援の実施可能性と予備的有用性を検証する。その結果、第3期がん対策基本計画におけるAYAに対する支援体制の整備の一助となることが期待される。
公開日・更新日
公開日
2022-06-09
更新日
-