がん治療のどの時期にでも患者・家族や医療介護機関からアクセス可能な緩和ケアリソース情報を有する地域緩和ケアネットワークシステムの構築

文献情報

文献番号
202108039A
報告書区分
総括
研究課題名
がん治療のどの時期にでも患者・家族や医療介護機関からアクセス可能な緩和ケアリソース情報を有する地域緩和ケアネットワークシステムの構築
課題番号
20EA1028
研究年度
令和3(2021)年度
研究代表者(所属機関)
下山 理史(愛知県がんセンター 緩和ケア部)
研究分担者(所属機関)
  • 加藤 雅志(国立研究開発法人 国立がん研究センター がん対策情報センター がん医療支援部)
  • 杉下 明隆(名古屋大学 医学部附属病院)
  • 長谷川 貴昭(名古屋市立大学 大学院医学研究科 精神•認知•行動医学分野)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん対策推進総合研究
研究開始年度
令和2(2020)年度
研究終了予定年度
令和4(2022)年度
研究費
9,231,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究班2年目であり、利用できるネットワークの構築と、その内容についてさらに掘り下げることと同時に、早期在宅緩和ケアの導入ができた際に、その成果を測る尺度として汎用できるQIを策定していくことを今年度の目的とした。
研究方法
研究方法
①患者家族からアクセス可能なオンライン緩和ケア相談・検索システムの実装については、ネットワーク構築等により行った。
② QI同定に関しては、スコーピングレビューを行った。
③ 患者ニーズについては、オンラインでアンケート調査を行った。
(倫理面への配慮)
特に倫理面での配慮を要するものはないが、個人情報の管理については昨年同様に厳重に行った。
結果と考察
研究結果
①リソースのマッピングとオンラインサイトの構築を行った。各地域のネットワークシステムとの接続も確認した。
②文献検索で抽出された973件の文献について、2名の緩和医療専門医でスコーピングレビューを行った。2次スクリーニングまで行った結果その3件の研究が同定され、同研究の文献からQI候補を抽出した。
③在宅医療を約5割の方が知っており、積極的治療が終了した時期と抗がん剤治療中の副作用で困ってるときに主に必要だと感じている結果等が得られた。
考察
ネットワークシステムの構築は順調に進んでいる。
QIの同定は、引き続き令和4年度行っていくが、これは今後在宅緩和ケアの質等の評価を行う上でとても重要な指標となりうるものと考える。
ネットワーク構築にあたり、医療者が配慮を行う点としては、患者側が在宅医療の必要性を感じなければ在宅導入は難しいことがわかったので、在宅緩和ケアを知ってもらい、その有用性を感じてもらえるような枠組みの構築が今後必要となる。
結論
この2年で調査した医療者・患者双方からの在宅移行に関する障壁を改善しつつ、在宅緩和ケアネットワークシステムを構築する準備はある程度整った。令和4年度はこのシステム内容を充実し、患者家族が持続的に利用可能な在宅緩和ケア連携システムを構築する。

公開日・更新日

公開日
2022-06-17
更新日
-

研究報告書(PDF)

倫理審査等報告書の写し
総括研究報告書
分担研究報告書
研究成果の刊行に関する一覧表

公開日・更新日

公開日
2022-06-17
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
202108039Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
12,000,000円
(2)補助金確定額
9,633,000円
差引額 [(1)-(2)]
2,367,000円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 1,726,981円
人件費・謝金 864,420円
旅費 35,540円
その他 4,237,348円
間接経費 2,769,000円
合計 9,633,289円

備考

備考
当初研究班員として研究を共に担う予定であった班員が一人は急逝したこと、一人はコロナ関係の緊急の研究等が入ったためそちらにエフォートを取られたことなどから、差異が生じた。

公開日・更新日

公開日
2023-09-29
更新日
-