思春期レジリエンス向上に有用な介入プログラムの大規模実証研究

文献情報

文献番号
202107006A
報告書区分
総括
研究課題名
思春期レジリエンス向上に有用な介入プログラムの大規模実証研究
課題番号
20DA1001
研究年度
令和3(2021)年度
研究代表者(所属機関)
岡田 直大(国立大学法人東京大学 国際高等研究所ニューロインテリジェンス国際研究機構)
研究分担者(所属機関)
-
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 成育疾患克服等次世代育成基盤研究
研究開始年度
令和2(2020)年度
研究終了予定年度
令和3(2021)年度
研究費
18,808,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究報告書(紙媒体)

文献情報

文献番号
202107006B
報告書区分
総合
研究課題名
思春期レジリエンス向上に有用な介入プログラムの大規模実証研究
課題番号
20DA1001
研究年度
令和3(2021)年度
研究代表者(所属機関)
岡田 直大(国立大学法人東京大学 国際高等研究所ニューロインテリジェンス国際研究機構)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 成育疾患克服等次世代育成基盤研究
研究開始年度
令和2(2020)年度
研究終了予定年度
令和3(2021)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
思春期は小児期と成人期の間の時期を指し、身体的成長と共に心理的発達も認められる。思春期は、社会との接触が増え人間関係が複雑化し始める時期であり、精神的成熟の過程において重要である。一方、精神疾患の発症が認められやすくなるのも、思春期の特徴の一つである。10代後半の死因の1位は自殺であり、思春期児の自殺予防のための対策が求められている。近年、困難やストレスに対する適応力(レジリエンス)が注目されており、思春期児のレジリエンスの獲得により、精神疾患の発症や増悪、自殺を予防できる可能性が考えられる。本研究では、代表者らがすでに着手している、思春期レジリエンス向上に有用な介入プログラムの開発を完了する。次に、当該介入プログラムパッケージの有効性を、中学生の大規模サンプルを用いて検証する。この検証は、複数の中学校との連携により包括的に実施する。レジリエンス向上のための科学的論拠に基づいた包括的な介入プログラムの検証は、これまでに報告がなく独創的である。最後に、当該プログラムについて、大規模な実用化のための基盤を構築する。
研究方法
レジリエンス向上のための介入プログラムの開発として、セルフケア、援助希求態度、向社会性といったレジリエンスの向上を図るべく、所要1時間程度の、思春期児を対象とする講義パッケージを作成した。講義パッケージの基本構成は、導入・共有・不調のサイン・不調の対処法・不調に関するリテラシーとした。また、思春期児が直面しやすい問題・悩みやこころの不調のサインの具体例を紹介するためのアニメーションを作成し、パッケージに含めた。
結果と考察
レジリエンス向上のための介入プログラムの実施および科学的検証として、7校の中学校において講義およびその前後のアンケート調査を実施した(最小有効回答数:計909名)。介入前と比較して介入後では、セルフケア、援助希求態度、向社会性等の心理的レジリエンスに関連する項目の他、情緒や多動・不注意の改善が認められた。
結論
開発したレジリエンス向上のための介入プログラムについて、科学的な実証研究を通じてその有効性が証明された。今後早急に論文化を進め、また実用化に向けて普及と実装を進めていく予定である。こうした取り組みにより、思春期レジリエンス向上が実現し、精神疾患発症や自殺の減少が期待され、社会的には医療・社会経済学的損失の減少にもつながることが期待される。

公開日・更新日

公開日
2023-04-26
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2023-04-26
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

行政効果報告

文献番号
202107006C

収支報告書

文献番号
202107006Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
24,450,000円
(2)補助金確定額
24,424,000円
差引額 [(1)-(2)]
26,000円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 8,207,482円
人件費・謝金 4,030,486円
旅費 132,950円
その他 6,417,511円
間接経費 5,636,000円
合計 24,424,429円

備考

備考
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公開日・更新日

公開日
2023-04-26
更新日
-