地域の合意形成を加速化させるデジタルトランスフォーメーションの実現のための研究

文献情報

文献番号
202106016A
報告書区分
総括
研究課題名
地域の合意形成を加速化させるデジタルトランスフォーメーションの実現のための研究
課題番号
21CA2016
研究年度
令和3(2021)年度
研究代表者(所属機関)
佐藤 大介(国立大学法人千葉大学 医学部附属病院)
研究分担者(所属機関)
  • 村松 圭司(産業医科大学 医学部 公衆衛生学)
  • 今村 知明(公立大学法人奈良県立医科大学 医学部 公衆衛生学講座)
  • 渡邊 亮(神奈川県立保健福祉大学 保健福祉学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 厚生労働科学特別研究
研究開始年度
令和3(2021)年度
研究終了予定年度
令和3(2021)年度
研究費
2,694,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究は都道府県が地域医療構想や医療計画等に係る関係組織・団体との議論を踏まえた合意形成を行うプロセスのデジタルトランスフォーメーションを推進するための方法に関する研究である。
研究方法
本研究では、渡邊により神奈川県の「EBPMプロジェクト」について、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の予測モデルの開発および医療需要推計をリアルタイムで行う分析基盤を構築した事例を調査し、医療体制に関する政策決定のデジタルトランスフォーメーションに関する考察を行った。村松は、福岡県の地域医療構想アドバイザーが実施している「5疾病5事業+在宅ごとの、地図・将来患者推計・病床機能報・DPC導入の影響評価に関する調査」「具体的対応方針のデータの可視化」を基に、地域医療構想調整会議における地域医療に関するデータ分析基盤および分析結果をオンデマンド配信を活用して説明する会議運営方法の事例を基に、地域医療構想におけるデジタルトランスフォーメーションの在り方とその課題について研究を行った。佐藤は、千葉大学が行った「DPCデータ分析事業」を事例として、行政が従来行っている調査データを基にした意思決定の限界点を整理するとともに、DPCデータの早期収集・分析基盤の開発に関する事例を基に、地域の医療提供体制の構築に係る政策プロセスの課題整理と新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえた医療体制に関する政策決定の合意形成に向けたデジタルトランスフォーメーションの在り方について研究を行った。今村は、医療計画および地域医療構想の専門家の観点から、合意形成に関する検討会等との連携、調整を行った。
結果と考察
本研究では、神奈川県、福岡県、千葉県における先駆的な取り組み事例について調査し、地域における合意形成に係るデジタルトランスフォーメーションに向けた方法について公表資料を基に調査し考察を行った。本研究の結果、多くの都道府県および地域において地域医療構想調整会議の開催が困難となり、中止もしくは書面開催となり十分な議論が進まない中、合意形成において対面を原則とする考え方を見直し、オンラインでの意思疎通を積極的に活用する気運の醸成に加え、データ収集から可視化までをデジタルで完結するデジタルトランスフォーメーションの仕組みを活用することで、地域の医療需要と医療提供体制についてのデータを迅速に把握し、関連する医療政策の合意形成への道筋が明らかとなった。
結論
本研究の結果、多くの都道府県および地域において地域医療構想調整会議の開催が困難となり、中止もしくは書面開催となり十分な議論が進まない中、合意形成において対面を原則とする考え方を見直し、オンラインでの意思疎通を積極的に活用する気運の醸成に加え、データ収集から可視化までをデジタルで完結するデジタルトランスフォーメーションの仕組みを活用することで、地域の医療需要と医療提供体制についてのデータを迅速に把握し、関連する医療政策の合意形成への道筋が明らかとなった。

公開日・更新日

公開日
2023-05-02
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2023-05-02
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

行政効果報告

文献番号
202106016C

収支報告書

文献番号
202106016Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
3,501,000円
(2)補助金確定額
3,501,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 267,364円
人件費・謝金 2,420,336円
旅費 0円
その他 6,300円
間接経費 807,000円
合計 3,501,000円

備考

備考
-

公開日・更新日

公開日
2022-12-15
更新日
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