文献情報
文献番号
202103009A
報告書区分
総括
研究課題名
ユースケース・ベースのPHRサービスによるOpen FHIRと電子カルテの連携を目指すクラウド型医療連携プラットフォーム構築研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
20AC1008
研究年度
令和3(2021)年度
研究代表者(所属機関)
中島 直樹(国立大学法人九州大学 大学病院)
研究分担者(所属機関)
- 山下 貴範(九州大学 病院 メディカル・インフォメーションセンター)
- 山本 隆一(一般財団法人医療情報システム開発センター 理事長室)
- 吉田 真弓(一般財団法人医療情報システム開発センター ICT推進部)
- 平松 達雄(国際医療福祉大学 医療情報部)
- 飯原 弘二(国立研究開発法人国立循環器病研究センター 病院)
- 下川 能史(九州大学 脳神経外科)
- 藤田 卓仙(慶應義塾大学 医学部)
- 脇 嘉代(東京大学大学院医学系研究科健康空間情報学講座)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 政策科学総合研究(臨床研究等ICT基盤構築・人工知能実装研究)
研究開始年度
令和2(2020)年度
研究終了予定年度
令和4(2022)年度
研究費
15,385,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
データ相互運用性・保存性の確保、PHR有効性・ユーザビリティの向上を目的とする。
臨床上重要な疾患別UCとして、既存の生活習慣病標準PHR推奨セットに加え、COVID-19の標準UC(Common Pass)や脳外科学会の脳卒中UC等をOpen FHIRで構築する医療連携プラットフォームとPHRに実装する。
疾患非特異UCでは、お薬手帳情報、厚労省標準の診療情報提供書と退院時サマリーを実装する。またPatient Engagementの推進UCとして患者報告アウトカムと動的同意取得機能を実装し、ユーザビリティとデータ2次利用可能性を向上する。
システム間連携はSS-MIX2出力利用に加え、その弱点を補い患者との連携に強みがあるHL7 FHIRで実装する。電子カルテおよびPHRをOpen FHIRを介して双方向に連携し各UCに応じた実証事業を実施することで、UCベースのPHRデータモデルの確立を行う。
臨床上重要な疾患別UCとして、既存の生活習慣病標準PHR推奨セットに加え、COVID-19の標準UC(Common Pass)や脳外科学会の脳卒中UC等をOpen FHIRで構築する医療連携プラットフォームとPHRに実装する。
疾患非特異UCでは、お薬手帳情報、厚労省標準の診療情報提供書と退院時サマリーを実装する。またPatient Engagementの推進UCとして患者報告アウトカムと動的同意取得機能を実装し、ユーザビリティとデータ2次利用可能性を向上する。
システム間連携はSS-MIX2出力利用に加え、その弱点を補い患者との連携に強みがあるHL7 FHIRで実装する。電子カルテおよびPHRをOpen FHIRを介して双方向に連携し各UCに応じた実証事業を実施することで、UCベースのPHRデータモデルの確立を行う。
研究方法
PHR-医療連携プラットフォーム-電子カルテ間での連携の構築と、各種ユースケース(UC)を策定する。
1)PHR-医療連携プラットフォーム-電子カルテ間での連携
2)対象となるユースケース(UC)アプリケーション
a) 生活習慣病
b) 薬剤管理
c) 診療情報提供書(病院患者ポータル)
d) 退院サマリ(病院患者ポータル)
e) マイナポータル
f) ダイナミックコンセント
g) 脳卒中(ePRO)
h) Common Pass
3)研究スケジュール
UCのアプリ開発に、診療情報提供書、退院サマリ、電子お薬手帳情報、動的同意取得、脳卒中ePRO、糖尿病ePROのUCを追加し、マイナポータルによるPHRビュアとも連携する。Open FHIR基盤で、複数の医療機関において電子カルテおよびSMART on FHIRを双方向に連携する。
1)PHR-医療連携プラットフォーム-電子カルテ間での連携
2)対象となるユースケース(UC)アプリケーション
a) 生活習慣病
b) 薬剤管理
c) 診療情報提供書(病院患者ポータル)
d) 退院サマリ(病院患者ポータル)
e) マイナポータル
f) ダイナミックコンセント
g) 脳卒中(ePRO)
h) Common Pass
3)研究スケジュール
UCのアプリ開発に、診療情報提供書、退院サマリ、電子お薬手帳情報、動的同意取得、脳卒中ePRO、糖尿病ePROのUCを追加し、マイナポータルによるPHRビュアとも連携する。Open FHIR基盤で、複数の医療機関において電子カルテおよびSMART on FHIRを双方向に連携する。
結果と考察
1)PHR-医療連携プラットフォーム-電子カルテ間での連携
ネットワーク基盤としての医療連携プラットフォームのFHIR置換と、それを活用した「PHR−医療連携プラットフォーム−電子カルテ間」のインターフェースを構築し、実証実験に向けてインフラ環境を整えた。
更にFHIR変換仕様のデータ構造設計書を作成し、FHIR連携の実装を行った。
2)対象となるユースケース(UC)アプリケーション開発
各UCの開発については、8つのうち5つ(生活習慣病、薬剤管理、診療情報提供書(病院患者ポータル)、退院サマリ(病院患者ポータル)、マイナポータルの開発を完了している。
残り3つのUCアプリケーション(ダイナミックコンセント、脳卒中ePRO,Common Passについても2022年度の実証実験に向けて近く開発を完了する予定である。
また倫理審査の申請については本院倫理審査委員会の承認待ちであり、2022年7月頃の実証実験開始に向けて運用フローの整理を行っている。
ネットワーク基盤としての医療連携プラットフォームのFHIR置換と、それを活用した「PHR−医療連携プラットフォーム−電子カルテ間」のインターフェースを構築し、実証実験に向けてインフラ環境を整えた。
更にFHIR変換仕様のデータ構造設計書を作成し、FHIR連携の実装を行った。
2)対象となるユースケース(UC)アプリケーション開発
各UCの開発については、8つのうち5つ(生活習慣病、薬剤管理、診療情報提供書(病院患者ポータル)、退院サマリ(病院患者ポータル)、マイナポータルの開発を完了している。
残り3つのUCアプリケーション(ダイナミックコンセント、脳卒中ePRO,Common Passについても2022年度の実証実験に向けて近く開発を完了する予定である。
また倫理審査の申請については本院倫理審査委員会の承認待ちであり、2022年7月頃の実証実験開始に向けて運用フローの整理を行っている。
結論
標準仕様を前提としたPHR-医療連携プラットフォーム-電子カルテ間のインターフェースを構築し、5つのUCアプリケーションの実装を完了した。各UCにおいて可能な範囲でFHIR化を実現しており、データの相互運用性・保存性の確保が期待される。また、UC策定(項目セットの標準化)と動的同意取得機能の実装でデータ2次利用が飛躍的に向上され、患者の主観的評価や同意を収集でき、患者主体医療をさらに促進することが期待される。
残りのUCの実装の完了と倫理審査の承認を経て、実証実験を開始する。実証実験では、特にPHRの有効性・ユーザビリティを検証する。そして、本研究の最終年度として、標準仕様のPHR普及のために課題抽出と改善点を整理する。
残りのUCの実装の完了と倫理審査の承認を経て、実証実験を開始する。実証実験では、特にPHRの有効性・ユーザビリティを検証する。そして、本研究の最終年度として、標準仕様のPHR普及のために課題抽出と改善点を整理する。
公開日・更新日
公開日
2025-04-30
更新日
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