文献情報
文献番号
202101017A
報告書区分
総括
研究課題名
臨床疫学に活用可能なNDB等データセットの作成に関する研究
課題番号
21AA2006
研究年度
令和3(2021)年度
研究代表者(所属機関)
森 由希子(京都大学医学部附属病院 医療情報企画部)
研究分担者(所属機関)
- 加藤 源太(京都大学 医学部附属病院診療報酬センター)
- 黒田 知宏(国立大学法人 京都大学 医学研究科)
- 植嶋 大晃(京都大学国際高等教育院)
- 大寺 祥佑(国立保健医療科学院 保健医療経済評価研究センター)
- 今村 知明(公立大学法人奈良県立医科大学 医学部 公衆衛生学講座)
- 野田 龍也(公立大学法人奈良県立医科大学 医学部 公衆衛生学講座)
- 康永 秀生(国立大学法人東京大学 大学院医学系研究科公共健康医学専攻臨床疫学・経済学)
- 田宮 菜奈子(国立大学法人筑波大学 医学医療系 / ヘルスサービス開発研究センター)
- 杉山 雄大(国立国際医療研究センター研究所糖尿病情報センター医療政策研究室)
- 中山 健夫(京都大学 大学院医学研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 政策科学総合研究(政策科学推進研究)
研究開始年度
令和3(2021)年度
研究終了予定年度
令和5(2023)年度
研究費
19,385,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
「健康・医療・介護分野の大規模データの利活用を推進する」ことを目的に、レセプト情報・特定健診等情報(NDB)、および要介護認定情報・介護レセプト情報(介護DB)さらに令和2年から提供が開始されている医療・介護の連結情報から、より利用者にとって使いやすいデータセットを開発する
研究方法
本研究では、利用者によるデータセット設計を補助するために「①既存の大規模データベースの(NDB・介護DB)のデータ構造の評価」を実施する。また、利用者にとって使いやすいデータセットの設計のために「②長期追跡性に優れた個人名寄せIDの検討」および「③臨床系研究者でも利用可能なデータセットの開発」について検討を行う。2021年度において
①については、介護DBのデータについて網羅的な調査を行い、データブック作成用データウェアハウス(DWH)を構築、各種集計作業を実施した。
②については、2013年4月から2016年3月までのNDBに含まれるレセプト(歯科レセプト及び全額公費レセプトを除く)を対象とし研究を実施した。第1段階は入院データのトレース,第2段階は外来データのトレース,第3段階は入院と外来の連結とした。第1段階ではDPC出来高・医科入院データをCDファイル化し、DPC包括と結合し、連続入院を1つのシーケンスに変換した。入院は、名寄せ精度を向上させた名寄せID(ID0)、医療機関コード、病棟分類別に変わるものとした。第二段階では調剤レセプトと医科外来レセプトを、ID0、医療機関コード、処方日をキーに結合した。
③については、学術研究に対応可能なデータセットの仕様について検証するとともに、複数のリサーチクエスチョンに対応可能な汎用性のあるデータセットの仕様について検討を行った。
①については、介護DBのデータについて網羅的な調査を行い、データブック作成用データウェアハウス(DWH)を構築、各種集計作業を実施した。
②については、2013年4月から2016年3月までのNDBに含まれるレセプト(歯科レセプト及び全額公費レセプトを除く)を対象とし研究を実施した。第1段階は入院データのトレース,第2段階は外来データのトレース,第3段階は入院と外来の連結とした。第1段階ではDPC出来高・医科入院データをCDファイル化し、DPC包括と結合し、連続入院を1つのシーケンスに変換した。入院は、名寄せ精度を向上させた名寄せID(ID0)、医療機関コード、病棟分類別に変わるものとした。第二段階では調剤レセプトと医科外来レセプトを、ID0、医療機関コード、処方日をキーに結合した。
③については、学術研究に対応可能なデータセットの仕様について検証するとともに、複数のリサーチクエスチョンに対応可能な汎用性のあるデータセットの仕様について検討を行った。
結果と考察
①介護DBのデータ項目、データの格納状況について集計を実施した。
②入院と外来を結合し、1患者の入院・外来の情報を追跡できる「1患者1データ化」を行い、変換後のデータの信頼性を確認するため、外来患者総数および平均外来患者数を算出した。
③実際の分析に必要なデータセットの検討のため、NDBおよび自治体医療介護データを用いて学術研究領域の複数のリサーチクエスチョンに対する分析を実施した。また、汎用性のあるデータセットの仕様検討のため、疾患群によるデータセットのプロトタイプの検討を行った。
②入院と外来を結合し、1患者の入院・外来の情報を追跡できる「1患者1データ化」を行い、変換後のデータの信頼性を確認するため、外来患者総数および平均外来患者数を算出した。
③実際の分析に必要なデータセットの検討のため、NDBおよび自治体医療介護データを用いて学術研究領域の複数のリサーチクエスチョンに対する分析を実施した。また、汎用性のあるデータセットの仕様検討のため、疾患群によるデータセットのプロトタイプの検討を行った。
結論
介護DBデータブックについては、サーバ故障による進捗遅延を認めたが、2022年度内には当初の目的を完了予定である。また、長期追跡可能なIDの検討及びデータセットの検討についてはほぼ当初の予定通り検討を進めており、2022年度も引き続き継続予定である。
公開日・更新日
公開日
2023-04-18
更新日
-