予防接種後健康被害審査の効率化に関する研究

文献情報

文献番号
200829047A
報告書区分
総括
研究課題名
予防接種後健康被害審査の効率化に関する研究
課題番号
H20-新興・一般-018
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
多屋 馨子(国立感染症研究所 感染症情報センター)
研究分担者(所属機関)
  • 岡部 信彦(国立感染症研究所 感染症情報センター)
  • 安井 良則(国立感染症研究所 感染症情報センター)
  • 砂川 富正(国立感染症研究所 感染症情報センター)
  • 田中 敏博(トロント小児病院 臨床薬理学部門 )
  • 落合 雅樹(国立感染症研究所 検定検査品質保証室)
  • 新井 智(国立感染症研究所 感染症情報センター)
  • 佐藤 弘(国立感染症研究所 感染症情報センター)
  • 山本 久美(国立感染症研究所 感染症情報センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 新興・再興感染症研究
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
25,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
定期予防接種後の健康被害に関して、個人情報に配慮した上で報告された情報を解析し、海外の健康被害救済システムを調査研究するとともに、安全な予防接種の実施と迅速な救済認定ならびに適切な情報提供に繋げることを目的とする。
研究方法
予防接種後副反応情報を電子化し、集計・解析に用いるための新規電子化システムを構築する必要があると考え、全国の自治体でどのように本報告が行われているかの実態を把握し、予防接種後副反応・健康状況調査検討会と連携して、各委員からの意見を反映した形で、予防接種後副反応報告書の見直しと、その電子化に向けた取り組みを行った。ワクチンの安全性の検討に重要な内容である、国家検定の試験項目についてパラメータとして整理した。国内システムを構築するにあたって、海外の良い点を導入することが必要と考えたため、海外在住の研究分担者による調査ならびに実際に海外を訪問したり、webで公開されている健康被害救済ならびに予防接種後副反応に関する情報を収集した。
結果と考察
集計や解析を迅速に実施できるシステム「予防接種後健康被害解析システム」の構築を開始し、自動入力、入力チェックシステムを兼ね備えた予防接種後副反応報告書の電子版の構築を行った。健康被害救済認定申請の概要版についても、自動入力、入力チェックシステムを兼ね備えた電子版の構築を行った。今後は各自治体や厚生労働省で使用実績を重ね、改善することにより、研究班終了までに完成の予定である。また、ワクチン安全性の検討に重要な内容である、国家検定の試験項目についてパラメータとして整理できたことは、ワクチン成分と副反応との関連性を調査するにあたって、重要な情報となった。海外での情報については、主にカナダ、米国、EU諸国、大韓民国等について情報を入手し、日本のシステムとの比較検討を行ったことは、日本の新規システム構築上、重要であった。
結論
集計・解析を効率的かつ迅速に行うためのシステムとして、「予防接種後健康被害解析システム」の概要を構築した。予防接種後副反応報告書、健康被害救済認定申請書に関しては、自動入力、入力チェックシステムを兼ね備えた新規電子化ファイルを作成した。ワクチン成分と副反応との関連を明らかにするための準備として、国家検定項目について検討した。効率的な救済申請と迅速な情報提供に資する国内システムの構築に繋げるため、海外の健康被害救済制度ならびに予防接種後副反応報告システムについて情報を収集した。

公開日・更新日

公開日
2010-01-12
更新日
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