感染症への国民啓発に効果的なリスクコミュニケーション方法と教育方法に関する研究

文献情報

文献番号
200829019A
報告書区分
総括
研究課題名
感染症への国民啓発に効果的なリスクコミュニケーション方法と教育方法に関する研究
課題番号
H19-新興・一般-004
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
丸井 英二(順天堂大学 医学部公衆衛生学教室)
研究分担者(所属機関)
  • 吉川 肇子(慶應義塾大学商学部社会心理学)
  • 堀口 逸子(順天堂大学医学部公衆衛生学教室)
  • 濱田 篤郎(海外勤務健康管理センター)
  • 谷口 清州(国立感染症研究所感染症情報センター)
  • 重松 美加(国立感染症研究所感染症情報センター)
  • 杉浦 淳吉(愛知教育大学教育学部)
  • 山崎 瑞紀(武蔵工業大学環境情報学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 新興・再興感染症研究
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
10,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
リスクコミュニケーションに携わる人々が、考え方を学び、能力を向上させるために、また、専門家が不在であっても、最低限の知識を得ることができ、これまでの情報伝達の限界を解決するものとなりうるプログラム及びツールを開発する。
研究方法
これまでの研究結果やWebを利用した意識調査結果を基礎資料として、ゲーミングシミュレーションを利用して、ディスカッションを中心として開発する。開発されたプログラム及びツールは質問紙によって体験者からの評価を行う。
結果と考察
5つのツールが完成した。知識習得を目的として①海外において流行が見られる感染症とその予防法(ボードゲーム:小学生以上)②HIV/AIDS(カードゲーム:高校生以上)、感染拡大の疑似体験を目的として③感染性胃腸炎対策(ボードゲーム:小学生以上)、危機意識の惹起を目的として④新型インフルエンザ(カードゲーム:成人)
 ②において、看護系大学2年生女子を対象としてプログラムの前後によるカードに書かれた内容に関する20問について質問紙調査を実施し、平均正答数が15問から19問へと増加するなど効果を確認した。③では、保育士を対象としたプログラム後の質問紙調査で、感染拡大を80%以上が実感し、対策及び連携の重要性をいずれも約90%が実感していた。
 また、感染予防を学ぶ子ども向けや、ライフステージにそった感染症の知識の習得、動物由来感染症に関するツールの開発などを継続して行っている。
結論
リスクコミュニケーションには効果的なツールとプログラムが必要不可欠であり、また緊急時を想定しそれらの準備が必要不可欠と考えられた。今後は、開発された媒体の効果評価をすすめていかなければならない。

公開日・更新日

公開日
2010-01-12
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2009-12-01
更新日
-