医療機関における感染症伝播に関する研究

文献情報

文献番号
200829016A
報告書区分
総括
研究課題名
医療機関における感染症伝播に関する研究
課題番号
H19-新興・一般-001
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
切替 照雄(国立国際医療センター研究所感染症制御研究部)
研究分担者(所属機関)
  • 工藤宏一郎(国立国際医療センター国際疾病センター)
  • 加藤 はる(国立感染症研究所細菌第二部)
  • 中村 浩幸(国立成育医療センター研究所)
  • 大久保 憲(東京医療保健大学医療情報学科)
  • 河野 文夫(国立病院機構熊本医療センター)
  • 西岡みどり(国立看護大学校)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 新興・再興感染症研究
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
26,775,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究の目的は、医療機関の規模や種類に応じた院内感染発症のハイリスク部署、医療行為や時間帯などを同定する。従来のガイドラインやマニュアルを再点検し、院内感染発症のリスク管理方法の開発、機器や人材の配置、医療行為のモニター方法を開発する。感染症法の周知、消毒・滅菌手法や感染性廃棄物の取り扱い等を検討する。
研究方法
医療機関の規模に応じた院内感染発症のハイリスク部署、医療行為や時間帯などを同定する。Clostridium dfifficileや多剤耐性緑膿菌等の院内感染事例について疫学的観点から解析を行い、医療施設内で伝播・拡散するリスク要因について分析を行う。医療従事者の行動分析を行う。感染症法の医療機関への周知をはかる。消毒・滅菌手法の指針を作成する。
結果と考察
アンケート調査の結果、院内感染対策活動が全国の医療機関で実践されている実態が明らかとなった。一方で、中規模・小規模病院では、専門の医療従事者がいなくICTがない病院の割合が高く、このような施設で可能な院内感染対策活動のあり方を議論する必要があることがわかった。感染対策手順例を収集した。院内感染対策に関するウェブサイトを開設した。実施した病院、診療所に対する洗浄・消毒・滅菌に関するアンケート結果等をもとに消毒と滅菌のガイドラインの改定作業を実施した。Clostridium difficile感染症の感染防止手順をフローチャートおよび表にまとめた。医療従事者の手指衛生行動を行動分析学的視点に基づいて検討した。中小規模施設向けのサーベイランス手順書策定の資料として、施設規模・資源別サーベイランス実態調査報告書を取りまとめた。起因菌の推定や事例解析が院内感染対策の施設評価に分子疫学解析が有効であることがわかった。
結論
院内感染対策活動が全国の医療機関で実践されている実態が明らかとなった。一方で、専門の医療従事者の普及、院内感染担当専任者の設置、ICTの導入等、医療機関が今後改善すべき点が明らかになった。今後は、中小病院での実施可能な感染制御手順書の評価、具体的な医療器材の殺菌法(プリオンを含む)と新興感染症対策、手指衛生の遵守率向上・定着ための解決策の立案、Clostridium difficileの感染対策指針、中小施設向けサーベイランス手順書案の埼玉県の複数施設での試行と講習会開催を実施する。

公開日・更新日

公開日
2010-01-12
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2009-12-01
更新日
-