文献情報
文献番号
200829004A
報告書区分
総括
研究課題名
麻疹・風疹(MR)混合ワクチンの接種効果・安全性・接種率に関する研究
課題番号
H18-新興・一般-005
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
加藤 達夫(国立成育医療センター)
研究分担者(所属機関)
- 高山 直秀(東京都立駒込病院)
- 庵原 俊昭(国立病院機構三重病院)
- 岡田 賢司(国立病院機構福岡病院)
- 尾内 一信(川崎医科大学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 新興・再興感染症研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
17,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
麻疹・風疹混合ワクチン(MR)ワクチンの2期、3期、4期接種後の安全性・有効性・接種率に関して研究した。
研究方法
麻しん(M)、風しん(R)ワクチンの1期及びMRワクチン既接種者を対象として接種前、接種後の抗体価をEIA-IgG法を用いて測定。安全性はアンケート調査によった。接種率は全国から無作為に選んだ者に対して調査した。
結果と考察
A.1)2期接種は149例につき接種前後の麻疹・風疹抗体価を測定した結果、麻疹の接種前陰性者は約7.4%、風疹では約11.4%存在した。接種後麻疹は全例、風疹は1例を除き陽転、他の者にはブースター効果がみられ、2期接種は必要との結果を得た。2)3期、4期接種は開始間もない研究の為症例数が各々31例、29例であったが、接種前に抗体を持たない者が麻疹では約19%、風疹では約25%存在したが接種後全例が陽転し、他の者へのブースター効果も優れており、この時期の接種は必要と思われるが更に多数の検討を要する。
B.安全性に関しては接種後28日間アンケートによる健康状況調査を行った。2期473例の検討の結果、重篤な副作用は認めなかった。3期は226例、4期は76例においても重篤な副作用は認めなかった。発熱は2期接種に比し3期、4期では低率であった。接種局所反応は2期、3期、4期共に接種0~6日以内にみられ頻度に差は認められなかった。
接種率は2期90%、3期60%、4期50%で、今後3期、4期の接種率向上の為、努力する必要がある。MRワクチン接種者に対するMRワクチン接種176例でも抗体価の上昇は良好であり、重篤な副反応はみられなかった。
B.安全性に関しては接種後28日間アンケートによる健康状況調査を行った。2期473例の検討の結果、重篤な副作用は認めなかった。3期は226例、4期は76例においても重篤な副作用は認めなかった。発熱は2期接種に比し3期、4期では低率であった。接種局所反応は2期、3期、4期共に接種0~6日以内にみられ頻度に差は認められなかった。
接種率は2期90%、3期60%、4期50%で、今後3期、4期の接種率向上の為、努力する必要がある。MRワクチン接種者に対するMRワクチン接種176例でも抗体価の上昇は良好であり、重篤な副反応はみられなかった。
結論
MRワクチン2期、3期、4期接種は有効かつ安全であった。3期、4期の調査は今後も継続する必要がある。
公開日・更新日
公開日
2010-01-12
更新日
-