文献情報
文献番号
200825033A
報告書区分
総括
研究課題名
「多目的コホート（ＪＰＨＣコホート）」における糖尿病・メタボリックシンドロームの発症要因と実態分析に関する研究
課題番号
H19-循環器等（生習）・一般-016
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
野田 光彦(国立国際医療センター 糖尿病・代謝症候群診療部)
研究分担者(所属機関)
- 井上 真奈美(国立がんセンター がん予防・検診研究センター)
- 磯 博康(大阪大学大学院 医学系研究科 社会環境医学講座 公衆衛生学)
- 門脇 孝(東京大学大学院医学系研究科 糖尿病・代謝内科)
- 溝上 哲也(国立国際医療センター 研究所 糖尿病・代謝内科)
- 高橋 義彦(国立国際医療センター 内分泌代謝科)
- 小久保 喜弘(国立循環器病センター 予防検診部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患等生活習慣病対策総合研究
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
14,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書（概要版）
研究目的
糖尿病・メタボリックシンドローム（MetS）の生活習慣等との関係を解析する。それらの循環器疾患、脳卒中、発癌などに対するリスクを明らかにする。
研究方法
厚生労働省がん研究助成金「多目的コホートに基づくがん予防など健康の維持・増進に役立つエビデンスの構築に関する研究」班（班長 津金昌一郎）が維持してきたコホートにおいて調査、解析を行う。
結果と考察
1)Kato M, Takahashi Y, Inoue M, et al; for JPHC study group: Asia Pacific J Clin Nutr 17: 223-228, 2008.
日本のMetSの診断基準のうちウエスト以外のもの2つ以上を満たす場合を「リスク重積」と定義し、各身体指標との関連を調べた。
2)Matsushita Y, Takahashi Y, Mizoue T, et al; for the JPHC Study Group: Int J Obes 32: 1861-1867, 2008.
沖縄の平均BMIは沖縄以外の地域に比べて男女共に高かった。40-49歳ではその後10年間でBMIが上昇するが、50歳以上では減少。男性は世代が下る程（最近になる程）平均BMIが高く、女性では低くなる傾向がみられた。
3)Inoue M, Noda M, Kurahashi N, et al, for the JPHC Study Group: Eur J Cancer Prev in press.
MetSの要素やその集積と、全がん発症との相関は認めなかったが、男性の肝がんでは、肥満（BMI≧25）を含むMetSの要素を3個以上有する場合、ハザード比1.99（95%信頼区間：1.11-3.58）、同じく女性の膵がんでは1.99（同：1.00-3.96）であった。
4)Inoue M, Kurahashi N, Iwasaki M, et al, for the JPHC Study Group: Cancer Causes Control in press.
高血糖の肝がん発症に対するハザード比は1.75（95%信頼区間：1.11-2.74）、肥満（BMI≧25）では2.22（同：1.42-3.48）であった。
5)Kato M, Noda M, Inoue M, et al, for the JPHC study group: Endocr J in press.
心理的ストレスは男性でその後の２型糖尿病発症の上昇と有意に正相関、コーヒー摂取は男女とも同じく有意に負相関していた。
日本のMetSの診断基準のうちウエスト以外のもの2つ以上を満たす場合を「リスク重積」と定義し、各身体指標との関連を調べた。
2)Matsushita Y, Takahashi Y, Mizoue T, et al; for the JPHC Study Group: Int J Obes 32: 1861-1867, 2008.
沖縄の平均BMIは沖縄以外の地域に比べて男女共に高かった。40-49歳ではその後10年間でBMIが上昇するが、50歳以上では減少。男性は世代が下る程（最近になる程）平均BMIが高く、女性では低くなる傾向がみられた。
3)Inoue M, Noda M, Kurahashi N, et al, for the JPHC Study Group: Eur J Cancer Prev in press.
MetSの要素やその集積と、全がん発症との相関は認めなかったが、男性の肝がんでは、肥満（BMI≧25）を含むMetSの要素を3個以上有する場合、ハザード比1.99（95%信頼区間：1.11-3.58）、同じく女性の膵がんでは1.99（同：1.00-3.96）であった。
4)Inoue M, Kurahashi N, Iwasaki M, et al, for the JPHC Study Group: Cancer Causes Control in press.
高血糖の肝がん発症に対するハザード比は1.75（95%信頼区間：1.11-2.74）、肥満（BMI≧25）では2.22（同：1.42-3.48）であった。
5)Kato M, Noda M, Inoue M, et al, for the JPHC study group: Endocr J in press.
心理的ストレスは男性でその後の２型糖尿病発症の上昇と有意に正相関、コーヒー摂取は男女とも同じく有意に負相関していた。
結論
上記の通り。
公開日・更新日
公開日
2009-05-13
更新日
-