文献情報
文献番号
200824014A
報告書区分
総括
研究課題名
定位放射線治療による予後改善に関する研究
課題番号
H18-がん臨床・一般-014
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
平岡 真寛(京都大学大学院 医学研究科)
研究分担者(所属機関)
- 白土 博樹(北海道大学大学院 医学研究科)
- 永田 靖(広島大学病院)
- 晴山 雅人(札幌医科大学医学部)
- 小口 正彦((財)癌研究会附属病院)
- 山田 章吾(東北大学大学院 医学系研究科)
- 大西 洋(山梨大学医学部)
- 久保 敦司(慶應義塾大学 医学部)
- 唐沢 克之(東京都立駒込病院)
- 石倉 聡(国立がんセンター)
- 塩山 善之(九州大学病院)
- 小久保 雅樹(先端医療センター)
- 西尾 禎治(国立がんセンター東病院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん臨床研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
17,111,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
体幹部定位放射線照射技術を用いた大線量小分割照射法によるT1N0M非小細胞肺癌に対する多施設共同研究の体制整備とその実現
研究方法
本研究においては、以下の検討を行った。
1.新たにJCOG放射線治療グループによって放射線治療をベースとした多施設共同研究の基盤を作成した。
2.次いで同試験の登録症例に関する品質管理、品質保証活動を行った。
3.まず最初の臨床試験としてJCOG0403臨床試験において平成17年度より症例登録を開始し平成20年に症例登録を完了した。
4.引き続きT2N0M0(Ib期)肺癌に対する新規プロトコールを作成した。
1.新たにJCOG放射線治療グループによって放射線治療をベースとした多施設共同研究の基盤を作成した。
2.次いで同試験の登録症例に関する品質管理、品質保証活動を行った。
3.まず最初の臨床試験としてJCOG0403臨床試験において平成17年度より症例登録を開始し平成20年に症例登録を完了した。
4.引き続きT2N0M0(Ib期)肺癌に対する新規プロトコールを作成した。
結果と考察
T1N0M0を対象としたJCOG0403「T1N0M0非小細胞肺癌に対する体幹部定位放射線治療第II相臨床試験」は平成16年7月20日よりIRBで承認された施設より順次症例登録を開始した。平成20年11月に、標準手術可能症例と標準手術不能例を含めて合計169例の症例登録が完了した。現在までの経過観察中に予期せぬ重篤な合併症は見られておらず、結果は世界的に注目されている。
品質管理・品質保証活動の一環として、米国ATC(Advanced technology consortium)との共同研究により、放射線治療計画データを米国へ転送し、その計画結果を再度我国からレビューするいわゆるremote case reviewが可能となった。レビューが終了した全169症例中8例以外はすべて放射線治療規定が遵守されており、本試験の信頼性は確保されている。
引き続いてT2N0M0(IB期)非小細胞肺癌に対する至適線量を決定するための線量増加試験を新たに実施すべくプロトコールを作成し、平成20年に臨床登録を開始した。
品質管理・品質保証活動の一環として、米国ATC(Advanced technology consortium)との共同研究により、放射線治療計画データを米国へ転送し、その計画結果を再度我国からレビューするいわゆるremote case reviewが可能となった。レビューが終了した全169症例中8例以外はすべて放射線治療規定が遵守されており、本試験の信頼性は確保されている。
引き続いてT2N0M0(IB期)非小細胞肺癌に対する至適線量を決定するための線量増加試験を新たに実施すべくプロトコールを作成し、平成20年に臨床登録を開始した。
結論
JCOG放射線治療グループによる多施設共同研究体制を立ち上げた。まずT1N0M0早期肺癌に対する定位放射線照射における多施設共同研究のプロトコールを作成し、既に症例登録を完了した。 標準手術可能例は平成22年には3年の経過観察期間が終了予定である。新規にはT2N0M0早期肺癌に対するプロトコールも作成し、平成20年より症例登録開始した。
公開日・更新日
公開日
2009-04-16
更新日
-