文献情報
文献番号
200822018A
報告書区分
総括
研究課題名
成育疾患のデータベース構築・分析とその情報提供に関する研究
課題番号
H20-子ども・一般-004
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
原田 正平(国立成育医療センター 研究所 成育政策科学研究部)
研究分担者(所属機関)
- 松井 陽(国立成育医療センター 病院 )
- 藤本 純一郎(国立成育医療センター 研究所)
- 加藤 忠明(国立成育医療センター 研究所 成育政策科学研究部)
- 松原 洋一(東北大学 医学系研究科 遺伝病学)
- 山口 清次(島根大学 医学部 小児科)
- 中村 好一(自治医科大学 公衆衛生学部門)
- 芳野 信(久留米大学 医学部 小児科学講座)
- 根東 義明(東北大学大学院 医学系研究科 医学情報学分野)
- 山野邉 裕二(国立成育医療センター 病院 医療情報室)
- 坂本 なほ子(国立成育医療センター 研究所 成育社会医学研究部 成育疫学研究室)
- 伊藤 雄平(久留米大学 医学部医学科 小児科学講座)
- 森 臨太郎(大阪府母子保健総合医療センター 企画調査室)
- 南谷 幹史(帝京大学 ちば総合医療センター 小児科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 子ども家庭総合研究
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
30,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
小児慢性特定疾患治療研究事業(小慢事業)の医療意見書を経年的に照合するプログラムを用いて構築した「症例情報データベース(DB)」を基盤に、新生児マススクリーニング陽性者・学校検尿陽性者など複数のDBの統合による「成育疾患に関する包括的DB」の継続的運用を図り、成育医療の各分野との連携を進めること、Web登録・電子カルテ等からの効率的な医療情報取り込みシステムの開発、実用化をめざし研究を進めた。
研究方法
1.大規模DBの継続的運用、2.インターネット・電子情報を利活用した効率的情報収集・情報提供、1)小慢事業のWebを介した登録システム、2)電子カルテシステムからの情報抽出、3)川崎病迅速報告システム、4)学校検尿情報収集システム、5)小児重症患者データベース、5)先天代謝異常症登録システム、6)小慢データのWeb上公開、7)医療情報提供Webサイトの運用、3.成育医療の各専門分野との連携によるデータベース関連情報の集約化と効率的な情報提供、1)小慢研究班との連携、2)新生児マススクリーニング関連情報集約、2-1)長期追跡調査体制再構築、2-2)新しいマススクリーニング対象疾患患児登録システム、2-3)検査済み濾紙血のバイオバンク化の検討、3)小児がん登録システムの構築、4)川崎病全国疫学調査との連携、5)学校検尿標準化・データベース化、6)小児集中治療領域データベース構築、7)国際連携;アジア諸国の新生児医療ネットワークDB、8)母子保健情報との連携。
結果と考察
小慢事業の医療意見書の経年的照合による大規模DBの継続的運用を引き続き行い、医療意見書の電子データ取り込み、重複症例のクリーニングなどが行われている。先行研究で構築された川崎病迅速報告システムなど実証実験が成功し、その成果が上がりつつある。学校検尿の新しいWeb登録プログラムの開発や小児救命集中治療患者DB構築とも連携が進むなど、成育医療の各専門領域との連携において新しい展開を見せている。平成21年度にはさらに具体的な成果を「見える形」で提示し、関連の厚生労働科学研究班と有機的に連携していく予定である。
結論
先行研究で構築された、電子化された小慢事業の医療意見書を基にした「症例情報DB」の継続的運用・改善と複数のDBの統合、DBの精度の向上、情報提供のルール化、電子カルテとの連携といった課題に取り組み一定の成果が上げられた。
公開日・更新日
公開日
2009-07-16
更新日
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