運動器機能不全の早期発見、診断ツールの開発

文献情報

文献番号
200821064A
報告書区分
総括
研究課題名
運動器機能不全の早期発見、診断ツールの開発
課題番号
H20-長寿・一般-002
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
星野 雄一(自治医科大学 整形外科)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 長寿科学総合研究
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
23,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究では、ハイリスク群を対象とした調査を通じて要介護リスクを抽出し、ロコモティブシンドロームの簡便な診断法(診断ツール)を作成し、次の段階としてのポピュレーションアプローチ(保健指導、治療)に結びつけることを意図している。
本研究の目的は、ロコモティブシンドロームが原因で要介護になる高齢者を早期発見する簡便な診断ツールを開発することである。
研究方法
初年度には、危険因子を有する運動器機能不全高齢者をスクリーニングする簡便な早期診断ツール(質問票、機能検査法)の試案の検討を重ね、内容的妥当性の検証を行う。完成した調査票を日本臨床整形外科学会会員の診療機関46施設および自治医大関連病院10施設に発送し、調査結果は平成21年3月までに回収終了予定である。
 第2年度には、その調査結果を集計し、統計学的な分析を行う予定である。要介護状態に結びつく危険因子を抽出しリスクの重みづけ、階層化をはかる。質問票数の絞りこみを行い、ロコモティブシンドローム早期発見ツールの簡便化を進める。分析結果を用いて、危険因子を有するロコモティブシンドローム高齢者をスクリーニングする簡便な早期診断ツール(質問票、機能検査法)を完成させる。
結果と考察
6回にわたるコンセンサス会議および電子メールを使用した意見交換により調査質問票、医師調査票を完成させた。 日本整形外科学会倫理審査委員会に本研究の倫理審査申請を諮り、2008年10月29日付けで承認された。これを以て、調査を開始することが可能となった。日本臨床整形外科学会、自治医大関連施設の協力により全国の医療機関・介護施設に調査票を11月初旬に発送した。2009年3月31日現在で、データ概要の入力済み症例数は781名分である。この結果を現在分析し、ロコモ25質問票の信頼性、基準関連妥当性に優れていることが判明した。100点満点の本質問票において、ロコモティブ症候群と判定するためのカットオフ値が16点であることを突き止めた。また2問のうち5問を使用することで簡易ツールとなることも判明した。
結論
ロコモティブシンドローム識別ツール第一次案を策定した。

公開日・更新日

公開日
2017-10-03
更新日
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