医薬品添加剤の品質確保に必要な構造設備に関する研究

文献情報

文献番号
199700469A
報告書区分
総括
研究課題名
医薬品添加剤の品質確保に必要な構造設備に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成9(1997)年度
研究代表者(所属機関)
木嶋 敬二(日本医薬品添加剤協会)
研究分担者(所属機関)
  • 内山充(日本薬剤師研修センター)
  • 綱川延孝(日本医薬品添加剤協会GMP委員会)
  • 早津康治((財)上越環境科学センター)
  • 武田豊彦(新潟鐵工所医薬プラン技術部)
研究区分
厚生科学研究費補助金 行政政策研究分野 薬物療法等有用性向上推進研究事業
研究開始年度
平成9(1997)年度
研究終了予定年度
-
研究費
1,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
医薬品の安全性・有効性の確保は、行政、企業を問わず、医薬品に関わるすべての分野を通じての重要な課題である。それに伴い、安全性・有効性の基盤を支える品質の確保に、GMPの果たす役割も重要視されつつある。我が国では医薬品添加剤はGMP適用の外にあり、その品質確保が課題となっている。また、医薬品添加剤は多くの国で共通に利用され国際交流も多いところからさらに国際調和が強く求められている。
欧米の医薬品添加剤協会は自主的に国際調和GMPガイドラインの作成をした。国内における添加剤の品質確保のためにも、国際的な調和実現のためにも、我が国の添加剤GMPガイドラインの作成が緊急に必要である。
本研究は、これまで作成された添加剤GMPソフトを元にGMPハードのガイドラインを作成し、それらを実地に適用するとともに、自主的な監査体制を確立することを目的としている。
研究方法
添加剤メーカー及びユーザーの意見を求め、それらを集約するよう努めつつ「医薬品添加剤製造所の構造設備」の自主基準案を作成する。当研究班では作成の方針として、内容は国内の医薬品GMPに沿う構成とし、用語、表現等を添加剤に適合するように適宜変更、追加、削除し、さらに基準案の主旨の理解を助けるために解説を付記した、国際医薬品添加剤協会(IPEC)のGMPガイドラインに含まれる項目はできるだけ取り入れ、国際調和にも留意した。
結果と考察
まず、原薬、医薬品及びGMPの適用を受けない医薬品について第5条の項目を調査した。作成した自主基準(ハード)案は以下の項目から構成されている。(目的)第1条、(定義)第2条医薬品添加剤、製品、原料、資材、中間体など(一般事項)第3条(作業所)第4条(作業室)第5条(原料、資材及び製品の貯蔵)第6条(試験検査設備)第7条及び各条7解説からなっている。今回作成に自主基準(ハード)は添加剤メーカーや製薬メーカーの意見も取りいれており、具体的実施にあたっての問題点は企業努力により解決できるものと考えられる。今後は、自主基準案(ソフト)と本基準案(ハード)の運用や啓蒙について具体的に検討を進めたい。
結論
GMP自主基準(ソフト)に引き続き、本年度は自主基準(ハード)案を作成した。本案は、目的、定義、一般事項、作業室、原料、資材及び製品の貯蔵及び試験検査設備の7条にまとめた。さらに本基準案は、添加剤メーカーや製薬メーカーの意見も採り入れられており、今後の運用と啓蒙によって医薬品添加剤の品質の向上に寄与することが大であると考えられる。

公開日・更新日

公開日
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更新日
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研究報告書(紙媒体)