有痛性悪性骨腫瘍に対する経皮的骨形成術についての第Ⅱ相臨床試験に関する研究

文献情報

文献番号
200818014A
報告書区分
総括
研究課題名
有痛性悪性骨腫瘍に対する経皮的骨形成術についての第Ⅱ相臨床試験に関する研究
課題番号
H19-臨床試験・一般-019
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
松井 修(金沢大学 医薬保健研究域医学系)
研究分担者(所属機関)
  • 本田 浩(九州大学 大学院医学研究院)
  • 櫛橋 民生(昭和大学横浜市北部病院 放射線科)
  • 小林 信雄(聖路加国際病院 放射線科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療技術実用化総合研究(臨床研究・予防・治療技術開発研究)
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
10,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
有痛性骨腫瘍に対する経皮的骨形成術についての第Ⅱ相臨床試験を行うことにより、その臨床的有効性と安全性を評価する。
研究方法
がん治療におけるIVRの臨床試験組織であるJIVROSGにて臨床試験を行う。症例登録はUMIN内のホームページの研究者限定サイトからのオンライン登録とする。また、臨床試験の実施方法はJCOGにおける臨床試験を雛形とした。
【エンドポイント】Primary endpoint:臨床的有効性の評価。Secondary endpoint:有害事象の発現頻度と程度の評価。【症例選択規準】①悪性腫瘍の転移や原発性腫瘍による胸椎、腰椎、あるいは骨盤骨の病変。②①による疼痛が強く日常生活の行動に制限が生じている。③主要臓器(骨髄、心、肝、肺、腎など)の機能保持。④P.S. (ECOG):0,1,2,3。⑤4週間以上の生存見込み。⑥年齢20歳以上。⑦患者本人からの文書による同意。【治療)】X線透視下またはCTガイド下に経皮的に骨セメント注入針を病巣部へ刺入し、透視下に骨セメントを注入する。【評価方法】有害事象についてはCTCAE v3.0を用い、有効性については、薬物療法の影響を排除したVAS値の変化により評価する。【予定登録数と研究期間】予定登録数:33例。登録期間:17ヶ月。追跡期間:登録終了後3ヶ月。総研究期間:20ヶ月。平成20年6月より症例登録開始。
結果と考察
平成20年6月より症例登録を開始し、平成21年3月までに13例の症例集積を行い、現在、症例集積を継続中である。データの信頼性を高めるために、データマネージメントを専門的に行う外部組織に委託して運用している。また、症例集積の促進をはかるため参加施設を34施設に増やすとともに、年2回の全体会議を開催し試験の進行について議論を行った。
本研究は、現在週令集積中であるため、現時点で当該治療法の評価に言及するのは時期尚早であるが、これまでのところ重篤な有害事象の発生は認めていない。予定よりも若干症例集積の遅れがあるが、現在、症例集積の速度をあげており、来年度中に全症例登録を完了しデータの解析を行えるものと考えている。
結論
JIVROSGにより臨床試験JIVROSG-703「有痛性悪性骨腫瘍に対する経皮的骨形成術についての第Ⅱ相臨床試験」を行っている。本年度は、6月より症例登録を開始し13例の症例を集積した。現在症例集積を継続中であり、来年度中の症例登録完了ならびに研究総括を予定している。

公開日・更新日

公開日
2011-05-30
更新日
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