文献情報
文献番号
200818002A
報告書区分
総括
研究課題名
小児ネフローゼ症候群に対する初期治療確立を目指した多施設共同臨床研究と拡大臨床試験体制整備
課題番号
H19-臨床試験・一般-007
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
吉川 徳茂(和歌山県立医科大学 医学部小児科)
研究分担者(所属機関)
- 五十嵐 隆(東京大学 医学部小児科)
- 本田 雅敬(東京都立清瀬小児病院)
- 飯島 一誠(神戸大学 医学部小児科)
- 中村 秀文(成育医療センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療技術実用化総合研究(臨床研究・予防・治療技術開発研究)
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
62,212,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
再発と副作用の少ない小児ステロイド感受性ネフローゼ症候群の初期治療法を確立し、多施設臨床試験を通して、腎臓専門医と一般小児科医の参加した小児腎疾患拡大臨床試験ネットワークを構築する。
研究方法
本研究では仮説「小児ネフローゼ症候群の初期治療として、再発と副作用の面から、国際小児腎臓病研究班の提唱した2ヶ月のプレドニゾロン投与が妥当である」のもとに、初発小児特発性ネフローゼ症候群患者を対象としたプレドニゾロン国際法(2ヶ月投与)と長期投与法(6ヶ月投与)の有効性と安全性の多施設共同オープンランダム化比較試験を実施する。
結果と考察
本研究では症例数の確保が重要課題である。症例数確保のために参加施設を当初計画の60施設から158施設にふやした。その結果年間100例の患者登録が見込まれるが、症例数確保に3年、試験期間が2年のため試験完了までに5年は必要である。
平成19年度(初年度):研究実施計画書等は完成していたので、5月に第1回班会議を開催し、研究計画等を説明した。各施設の倫理委員会の承認を得て、9月より試験を開始した。
平成20年度(2年目):12月31日までに、135施設で倫理委員会の承認を得、102例が試験を開始している。4月に実施したアンケート調査では、一般小児科医による、患者の本研究参加への、同意取得率は約50%と高く(通常は30%位)専門医による取得率と同程度であった。9月には登録患者の適格性や有害事象の発生に関してセントラルモニタリングを実施した。平成19年9月から登録を開始し86例の登録があった(国際法43例、長期法43例)。不適格症例の登録は0例であった。プロトコル治療中患者数は75 例。プロトコル治療中止患者数は11 例あったが、全例試験治療中の頻回再発(主要評価項目は頻回再発までの期間)によるものでありその他の理由による中止症例はなかった。有害事象をきたした患者数は19例(22%)で、有害事象は軽度であった。プロトコル逸脱患者はなかった。
平成19年度(初年度):研究実施計画書等は完成していたので、5月に第1回班会議を開催し、研究計画等を説明した。各施設の倫理委員会の承認を得て、9月より試験を開始した。
平成20年度(2年目):12月31日までに、135施設で倫理委員会の承認を得、102例が試験を開始している。4月に実施したアンケート調査では、一般小児科医による、患者の本研究参加への、同意取得率は約50%と高く(通常は30%位)専門医による取得率と同程度であった。9月には登録患者の適格性や有害事象の発生に関してセントラルモニタリングを実施した。平成19年9月から登録を開始し86例の登録があった(国際法43例、長期法43例)。不適格症例の登録は0例であった。プロトコル治療中患者数は75 例。プロトコル治療中止患者数は11 例あったが、全例試験治療中の頻回再発(主要評価項目は頻回再発までの期間)によるものでありその他の理由による中止症例はなかった。有害事象をきたした患者数は19例(22%)で、有害事象は軽度であった。プロトコル逸脱患者はなかった。
結論
本研究は症例数の面でも、治療研究の質の面でも当初計画どおり順調にすすんでいる。
公開日・更新日
公開日
2011-05-30
更新日
-