文献情報
文献番号
200816014A
報告書区分
総括
研究課題名
精神・神経分野における臨床研究の推進を目指した基盤整備に関する研究
課題番号
H19-臨研(機関)・一般-005
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
三好 出(国立精神・神経センター 治験管理室)
研究分担者(所属機関)
- 功刀 浩(国立精神・神経センター 神経研究所疾病研究第三部)
- 後藤 雄一(国立精神・神経センター 神経研究所疾病研究第二部)
- 村田 美穂(国立精神・神経センター 病院 第二病棟部)
- 山岸 美奈子(国立精神・神経センター 治験管理室)
- 奥津 務(国立精神・神経センター 病院 薬剤部)
- 大森 崇(京都大学大学院)
- 玉浦 明美(国立精神・神経センター 治験管理室)
- 伊藤 弘人(国立精神・神経センター 精神保健研究所社会精神保険部)
- 山田 光彦(国立精神・神経センター 精神保健研究所老人精神保健部)
- 小牧 宏文(国立精神・神経センター 病院)
- 武田 伸一(国立精神・神経センター 神経研究所遺伝子疾患治療研究部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療技術実用化総合研究(臨床研究基盤整備推進研究)
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
61,833,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
当研究は臨床研究の基盤である人材・ネットワーク等を、精神科・神経内科領域で医師主導治験などの臨床研究を企画・実施することを通じて創出するものである。
研究方法
1)トランスレーショナルメディカルセンターの構築、2)人材育成、3)医療情報管理解析体制の整備、4)臨床研究コーディネート体制の整備、5)臨床研究の実施の5項目を中心に整備を進めていく。
結果と考察
1)生物統計家など専門家を配置したうえで、治験を含めた臨床研究全体を支援する「トランスレーショナルメディカルセンター」を組織した。2)医師2名、CRC4名、遺伝カウンセラー1名、医療事務員1名を雇用・育成し、臨床試験セミナー・倫理セミナーなどを開催した。3)プロトコール作成の支援を行うチームの整備、EDCを用いたデータセンター機能を備えた。4)外部機関に当センターの客観的評価を依頼し、試験・研究の円滑なコーディネーションを行うための具体的な目標を設定した。5)介入試験プロトコールのひな形を作成、CRIP'N (Clinical Research initiative in Psychiatry and Neurology)設立、ホームページを通じた情報発信を行った。また、製薬企業出身者を顧問に迎え、国際共同治験実施を実施するため製薬企業との連携を開始した。
精神・神経疾患領域における臨床研究の企画、実施支援を行うためのインフラとなるトランスレーショナル・メディカルセンターを本研究において構築している。臨床研究には医療、科学のみならず、財務、法律など他職種に渡る支援人材、多大な資金と時間を要する。米国においてもこの構築に10年以上の年月を要しており、しかも、人材・資金共に豊富なハーバード大学、ジョンズホプキンス大学などと、ミネソタ大学など条件の異なる施設では発展過程も異なり、当施設は後者と比較的類似した発展過程をたどっていることがわかった。従って、一定数の質を担保した臨床研究を実施するための体制を作っていくには企業主導である治験を中心として一定の人材・組織・資金を確保し、そこから次第に研究者の主導する臨床研究へと支援の幅を広げていくことが成功確率の高い方法であると考える。
精神・神経疾患領域における臨床研究の企画、実施支援を行うためのインフラとなるトランスレーショナル・メディカルセンターを本研究において構築している。臨床研究には医療、科学のみならず、財務、法律など他職種に渡る支援人材、多大な資金と時間を要する。米国においてもこの構築に10年以上の年月を要しており、しかも、人材・資金共に豊富なハーバード大学、ジョンズホプキンス大学などと、ミネソタ大学など条件の異なる施設では発展過程も異なり、当施設は後者と比較的類似した発展過程をたどっていることがわかった。従って、一定数の質を担保した臨床研究を実施するための体制を作っていくには企業主導である治験を中心として一定の人材・組織・資金を確保し、そこから次第に研究者の主導する臨床研究へと支援の幅を広げていくことが成功確率の高い方法であると考える。
結論
トランスレーショナルメディカルセンターを中心組織として教育、企画、実施支援の引き続き強化していく必要がある。また外部施設とのネットワーク、連携を通じてさらに作業を進めていきたい。
公開日・更新日
公開日
2010-06-18
更新日
-