アカデミック臨床研究機関(ARO)を用いた臨床研究拠点整備のための研究

文献情報

文献番号
200816013A
報告書区分
総括
研究課題名
アカデミック臨床研究機関(ARO)を用いた臨床研究拠点整備のための研究
課題番号
H19-臨研(機関)・一般-004
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
齋藤 康(国立大学法人千葉大学 医学部附属病院)
研究分担者(所属機関)
  • 小室一成(国立大学法人千葉大学 医学部附属病院)
  • 柴田大朗(国立がんセンター がん対策情報センター)
  • 北田光一(国立大学法人千葉大学 医学部附属病院)
  • 金澤 薫(国立大学法人千葉大学 医学部附属病院)
  • 花岡英紀(国立大学法人千葉大学 医学部附属病院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療技術実用化総合研究(臨床研究基盤整備推進研究)
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
65,940,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
臨床研究の中心的役割を担うためAROの設置が不可欠であり以下を実施する。(1)固定型人材育成(2)流動型人材育成(3)AROの設置(4)データセンター及びモニタリングシステムの構築(5)トランスレーショナルリサーチ(TR)との融合(6)被験者に対する保護体制の確立(7)被験者登録割付センターの設置
研究方法
(1)臨床研究に必須の人材を養成する。(2)臨床研究を実施する院内及び地域医療機関の医師等を対象とした人材育成を行う。(3)院内に臨床研究基盤整備推進委員会を設置し臨床試験部内にARO推進室を設置し運営する。(4)症例データ管理システムを導入しモニタリング・監査体制を整備する。(5)千葉大学等から提供されたシーズをもとにTRを行う。(6)IRB委員を対象とした教育を実施し院内4倫理委員会の連携を強化する。臨床研究の啓発を目的として県内中学校での教育活動を展開する。(7)最小化法機能も持つ登録割付システムを導入し運用する。
結果と考察
(1)医師、法律家、生物統計家等11名を固定型人材として雇用し、臨床研究に関する講義を実施した。(2)臨床研究を行う院内職員を対象とした講義を実施した。e-ラーニングを整備し臨床研究記録制度のもと定期的な研修を必須化した。(3)研究者会議を毎月開催し院内に臨床研究基盤整備推進委員会を発足した。臨床試験部にARO推進室を設置し固定型人材を配置した。(4)症例データ管理システムを運用し統計コンサルテーションを開始した。モニタリング手順書及び監査手順書を整備した。(5)シーズ評価専門部会を開催し3研究について助言・評価した。(6)IRB委員研修を実施し医学系倫理委員会連絡会議を定期開催した。利益相反システムの確立、疫学研究の情報公開体制の整備、試料保管マニュアルの作成を行った。(7)被験者登録割付システムの導入を臨床試験症例データ管理システムと連動して実施し最小化法による動的割付機能を追加開発した。固定型および流動型人材育成として院内及び院外の医療関係者の一貫した教育を行った。若い世代の啓発活動として中学生を対象に臨床研究に関する授業を行った。自主臨床試験及びTR数が増加し基盤整備が進んでいると考える。研究の2年目として計画していた目標をほぼ達成できたと言える。
結論
昨年度、本年度ともにAROを用いた臨床研究拠点整備として7つの目標を掲げ具体的な方策を立案し達成した。来年度も計画に沿って実施する。

公開日・更新日

公開日
2011-05-30
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2010-04-16
更新日
-