文献情報
文献番号
200816012A
報告書区分
総括
研究課題名
グローバル早期臨床試験推進のための大学病院ネットワーク構築の基盤整備研究
課題番号
H19-臨研(機関)・一般-003
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
大橋 京一(大分大学 医学部附属病院臨床薬理センター)
研究分担者(所属機関)
- 内田 英二(昭和大学医学部第二薬理学)
- 野元 正弘(愛媛大学医学系研究科病態治療内科学)
- 笹栗 俊之(九州大学大学院医学研究院 生体情報科学講座 臨床薬理学分野)
- 野口 隆之(大分大学医学部附属病院 副病院長)
- 中野 重行(大分大学医学部創薬育薬医学)
- 熊本 俊秀(大分大学医学部総合内科学第三)
- 森 宣(大分大学医学部附属病院 放射線部・放射線科)
- 武山 正治(大分大学医学部附属病院 薬剤部)
- 江島 伸興(大分大学医学情報学)
- 森本 卓哉(大分大学医学部附属病院 総合臨床研究センター)
- 小手川 勤(大分大学医学部臨床薬理学)
- 上村 尚人(大分大学医学部創薬育薬医学)
- 須崎 友紀(大分大学医学部附属病院 総合臨床研究センター)
- 稲野 彰洋(大分大学医学部創薬育薬医学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療技術実用化総合研究(臨床研究基盤整備推進研究)
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
71,188,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
我が国のドラッグラグが社会問題になっており、この解消のためには、グローバル早期臨床試験を我が国で積極的に行える体制整備が求められている。本研究では日本国内で臨床薬理専門施設を持ち、臨床薬理学教育と研究実績を豊富に持つ6大学病院 (大分大学、聖マリアンナ医科大学、浜松医科大学、北里大学東病院、昭和大学、愛媛大学) が共同してネットワークを形成し、アジアと連携しながら、アジア臨床試験ネットワークを構築する。その結果として、早期臨床試験の方法論をグローバルな視点から探索し、我が国におけるグローバル早期臨床試験の活性化を目指す。
研究方法
具体的な基盤整備は以下のとおりである。
(1)国内外との共同試験実施に即応できる一元化された事務局の設立・整備
(2)ネットワークを結ぶweb上で統一したデータマネジメント・システムの構築
(3)迅速で効果的な有害事象報告システムの構築
(4)フェローシップ制度を創設し、教育プログラムを構築することにより、臨床薬理試験に精通した専門スタッフの育成
(5)治験中核病院と拠点病院との連携
(6)市民公開講座、セミナー、ホームページ、DVDを通した活動の周知
(1)国内外との共同試験実施に即応できる一元化された事務局の設立・整備
(2)ネットワークを結ぶweb上で統一したデータマネジメント・システムの構築
(3)迅速で効果的な有害事象報告システムの構築
(4)フェローシップ制度を創設し、教育プログラムを構築することにより、臨床薬理試験に精通した専門スタッフの育成
(5)治験中核病院と拠点病院との連携
(6)市民公開講座、セミナー、ホームページ、DVDを通した活動の周知
結果と考察
平成20年度の研究事業の成果としては、グローバル早期臨床試験を推進するための大学病院ネットワーク(J-CLIPNET)において、日米共同第Ⅰ相試験や国際POC試験治験を開始したほか、昨年度MOUを締結した韓国臨床試験ネットワークとの共同研究も現在具体的に進行している。中国清華大学付属共和病院とも協力関係(MOU)提携した。さらに香港・シンガポールとも協力関係を結ぶ予定であり、アジアにおける共同試験体制の構築を進めている。さらに大分大学附属医学部病院に国立大学病院初となる国際共同治験に対応できる早期臨床試験実施専用病棟を含む総合臨床研究センターを創設した。また、フェローシップ制度において、on the job trainingでのフェローの育成を行った。治験支援システムを導入し、治験のIT化を推進した。
結論
本研究事業によってJ-CLIPNETが設立された。今後は、これまでに構築した体制整備をさらに進め、我が国におけるグローバル早期臨床試験の充実を図り、ドラッグラグの解消に寄与し、画期的な新薬が出来るだけ早く患者の元に届く社会的ニーズに応えられるものと期待される。
公開日・更新日
公開日
2011-05-30
更新日
-