文献情報
文献番号
200816002A
報告書区分
総括
研究課題名
国立病院機構における臨床研究データ管理システムの構築を中心とした基盤整備研究
課題番号
H18-臨研(機関)・一般-002
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
伊藤 澄信(独立行政法人国立病院機構本部 医療部研究課)
研究分担者(所属機関)
- 丹後 俊郎(国立保健医療科学院 技術評価部)
- 尾藤 誠司(独立行政法人国立病院機構東京医療センター 臨床研修科)
- 琢磨 律儀(独立行政法人国立病院機構本部 医療部研究課治験推進室)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療技術実用化総合研究(臨床研究基盤整備推進研究)
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
63,700,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
145の病院ネットワークを持つ国立病院機構(以下NHOと略す)は多施設共同臨床研究および治験を推進しているが、中心となるNHO本部において研究計画書作成支援、データマネージメントを実施しながら臨床研究に関わる若手医療スタッフを育成することを目的とする。
研究方法
NHO職員の臨床研究知識の普及啓発を目的として臨床研究デザイン研修会等を開催する。EBM推進のための大規模臨床研究のデータマネージメント業務、厚労科学研究 新型インフルエンザウイルスに対するプレパンデミックワクチンの安全性の研究(安全性の研究)、NHO指定研究 国立病院機構職員の麻疹、風疹、流行性耳下腺炎、水痘ウイルス抗体価測定と抗体価の低い職員に対するワクチン接種の有効性の検討(MMRV研究)の研究事務局・データマネージメント業務を行い、WEBデータサーバーシステムの検証を行う。また、生物統計学遠隔研修システムを構築する。
結果と考察
国立病院機構職員の医師、看護師、薬剤師などを対象とし、臨床研究デザイン研修会(2日間、54名)、臨床研究デザインアドバンス研修会(1日、20名)、データマネージメント研修会(2日間、42名)ならびに治験・臨床研究倫理審査委員研修会(1日、128名)を1回行った。EBM推進研究では18年度課題6課題のデータ入力支援・データマネージメントを行うとともに、19年度3課題のEDC(Electric Data Capture)画面の作成・入力支援、20年度4課題の研究計画書のブラッシュアップを行った。EBM推進研究として21年2月までに9課題総計11,226症例のデータが登録された。データクリーニングの過程で入力規制などEDC構築に係る問題点が明らかになった。安全性の研究では全国64医療機関(NHO25施設)を対象とし、5,561例のワクチン接種に係る安全性情報を、MMRV研究ではNHO76施設、18,925例のNHO職員を対象としたウイルス性疾患の抗体価測定ならびに抗体価の低い職員を対象としたワクチン接種を行う臨床試験の事務局・データマネージメントを運営した。相模原病院が研究事務局を務めるiRnetのASP化を進め、WEBサーバーを用いる研究事務局の水平展開を図った。生物統計学遠隔研修システムは科学院で実施している臨床試験に係わる臨床医向けの生物統計学研修をモデルとして検討した。
結論
本研究事業で整備したウェブサイトはwww.csecr.jpで公開し治験・臨床試験の推進に努めるとともに症例のEDC入力画面となっており、WEBサーバーを用いた臨床研究症例登録が臨床研究の円滑な推進に資することが明らかになった。
公開日・更新日
公開日
2009-04-09
更新日
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