皮膚貫通型医療機器およびストーマを有する患者のQOL向上を目的としたスキンボタンシステムの開発・実用化研究

文献情報

文献番号
200813006A
報告書区分
総括
研究課題名
皮膚貫通型医療機器およびストーマを有する患者のQOL向上を目的としたスキンボタンシステムの開発・実用化研究
課題番号
H20-活動・一般-005
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
巽 英介(国立循環器病センター研究所)
研究分担者(所属機関)
  • 妙中義之(国立循環器病センター研究所)
  • 武輪能明(国立循環器病センター研究所)
  • 水野敏秀(国立循環器病センター研究所)
  • 築谷朋典(国立循環器病センター研究所)
  • 本間章彦(国立循環器病センター研究所)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療機器開発推進研究(活動領域拡張医療機器開発研究)
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
40,830,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究では、長期間留置される皮膚貫通型医療機器やストーマにおける出口部の炎症・感染や陥入・狭窄を防止することが可能で、創部治療を不要とするスキンボタンを開発する。。抗ガン剤投与・高カロリー輸液・胃瘻・膀胱瘻・慢性腹膜透析などの留置カテーテル、人工心臓の駆動ラインなどでは、皮膚貫通部の炎症や感染が、また人工膀胱などのストーマでは、パウチ固定部の炎症・感染、ストーマの陥入・狭窄などが問題となる。本邦で100万人に上るこれら患者の創部管理を緩和・不要化することで、患者QOLの大幅な向上と共に在宅医療推進と医療費削減を目指す。
研究方法
1)新規セグメント化ポリウレタン(SPU)多孔体のミクロ構造の制御技術を確立し、工学面からの材料設計・基礎的製造技術の確立を行う。
2)SPU多孔体の皮下埋植動物試験で組織適合性評価を行い、基礎的なin vivo安定性を確認するとともにミクロ構造の最適化を行う。
3)臨床的ニーズと工学的観点に基づいた製品設計を進める。本年度は、慢性腹膜透析用のスキンボタンについてマクロデザイン設計を行う。
4)各種スキンボタン製品設計に基づいた試作を行い、製造技術を確立する。動物実験で長期信頼性・有効性・安全性の評価と改良を進め、前臨床試験までを推進する。本年度は、慢性腹膜透析用のスキンボタンの評価・改良を進める。

結果と考察
1)新規SPU多孔体素材のミクロ構造の制御技術を確立するとともに、機械的強度や伸縮性などの物性・機能性評価を行った。材料設計と基礎製造技術について、当初計画通りの進捗が得られた。
2)SPU多孔体の皮下埋植動物試験を施行し、基礎的なin vivo安定性を確認するとともに、ミクロ構造の最適化を達成した。
3)皮膚貫通ラインの応力分散・皮膚ダウングロース制御など、治癒性・保護性・柔軟性を併せ持つ構造・力学物性を有するマクロデザインを確立し、慢性腹膜透析用のスキンボタンを具体的として採り上げ、製品設計を進めた。
4)慢性腹膜透析用のスキンボタンを試作し、長期動物試験評価で2ヶ月間の実使用状態での創部管理不施行下での維持に成功した。
結論
研究初年度として良好な成果が得られたものと考える。今後早期の臨床応用・製品化を目指して、さらなる研究開発の推進に取り組む。

公開日・更新日

公開日
2011-05-30
更新日
-