文献情報
文献番号
202025014A
報告書区分
総括
研究課題名
C型肝炎救済のための調査研究及び安全対策等に関する研究
課題番号
19KC2003
研究年度
令和2(2020)年度
研究代表者(所属機関)
山口 照英(金沢工業大学 加齢医工学先端技術研究所)
研究分担者(所属機関)
- 八橋 弘(独立行政法人国立病院機構長崎医療センター)
- 正木 尚彦(国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院 中央検査部門)
- 岡田 義昭(埼玉医科大学 医学部)
- 田中 純子(広島大学 大学院医系科学研究科 疫学・疾病制御学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス政策研究
研究開始年度
令和1(2019)年度
研究終了予定年度
令和3(2021)年度
研究費
15,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究の目的は、フィブリノゲン製剤・血液凝固因子製剤の納入先医療機関において、フィブリノゲン製剤・血液凝固因子製剤の投与によってC型肝炎ウイルスに感染した可能性のある方の診療録(カルテ等)について自主的に調査をおこなった医療機関及び、特定フィブリノゲン製剤及び特定血液凝固第IX因子製剤によるC型肝炎感染被害者で和解が成立した患者を対象として、フィブリノゲン製剤・血液凝固因子製剤の投与判明者の背景因子を調査することによって、製剤の不活化処理の効果、感染リスクを明らかにすることを目指すものである。
研究方法
フィブリノゲン製剤・血液凝固因子製剤の納入先医療機関において、フィブリノゲン製剤・血液凝固因子製剤の投与された患者の診療録(カルテ等)について自主的に調査をおこなった医療機関及び特定フィブリノゲン製剤等によるC型肝炎感染被害者で和解が成立した患者を対象として調査を行った。また製剤のリスクについて文献や当時の不活化法のHCVに及ぼす影響についても検討を行った。
結果と考察
フィブリノゲン製剤・血液凝固因子製剤投与者数は1992年以前に比較的均一に確認されたが、C型肝炎感染者数は1988年をピークとした集積が認められ、製剤の不活化処理の変化が、その集積に関与している可能性が示唆された。
フィブリノゲン製剤に関連する報告研究においては、より広範囲に文献を検出できるようした結果、9つの文献が追加で確認できた。その中には、急性白血病患者において、フィブリノゲン製剤投与歴のある患者等の解析論文も見出された。
フィブリノゲン製剤に関連する報告研究においては、より広範囲に文献を検出できるようした結果、9つの文献が追加で確認できた。その中には、急性白血病患者において、フィブリノゲン製剤投与歴のある患者等の解析論文も見出された。
結論
フィブリノゲン製剤の感染リスク、製剤の投与時期等の感染リスクの違いなどを評価できることが最終的な目標とされる。このことにより、国会でC型肝炎救済特別措置法の延長の議論に対するエビデンスの提供につながることが期待される。さらに、C型肝炎ウイルスの感染経路・感染リスク要因ならびに特定製剤によるC型肝炎ウイルスの感染リスクに関する文献調査結果を、今後医療機関に提供し、特定製剤によるC型肝炎ウイルス感染患者の救済のための調査に活用されるようにする。
公開日・更新日
公開日
2021-06-09
更新日
-