蛋白質セラピー法とバイオナノカプセルによる持続性脳腫瘍治療薬の開発

文献情報

文献番号
200812005A
報告書区分
総括
研究課題名
蛋白質セラピー法とバイオナノカプセルによる持続性脳腫瘍治療薬の開発
課題番号
H18-ナノ・一般-005
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
松井 秀樹(岡山大学 大学院医歯薬学総合研究科)
研究分担者(所属機関)
-
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療機器開発推進研究(ナノメディシン研究)
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
43,604,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2009-10-29
更新日
-

文献情報

文献番号
200812005B
報告書区分
総合
研究課題名
蛋白質セラピー法とバイオナノカプセルによる持続性脳腫瘍治療薬の開発
課題番号
H18-ナノ・一般-005
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
松井 秀樹(岡山大学 大学院医歯薬学総合研究科)
研究分担者(所属機関)
-
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療機器開発推進研究(ナノメディシン研究)
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2009-10-29
更新日
-

行政効果報告

文献番号
200812005C

成果

専門的・学術的観点からの成果
1) 抗EGF受容体抗体付加したBNCへの抗癌剤ドキソルビシンの封入に成功した。この薬剤は濃度依存的にガン細胞増殖抑制作用を示した。2)光学異性体型p53 C末端ペプチドを開発し、さらにエンドソーム破壊シグナルであるHA2ペプチドを付加した。同ペプチドがガン細胞内に高効率に導入されかつ腫瘍増殖を抑制しアポトーシスを誘導した。3)新規中性子捕捉療法の開発 ボロン剤にポリアルギニンを付加し培養細脳腫瘍胞に導入されること、脳腫瘍モデル動物のがん組織に特異的に導入されることを証明した。
臨床的観点からの成果
抗ガン剤の脳腫瘍細胞内導入に成功したこと、さらにボロン剤の脳腫瘍細胞への選択的導入を培養細胞とモデル動物の両方で成功したことは臨床応用への道付けとして大きな成果である。
ガイドライン等の開発
ボロン剤投与と中性子捕捉療法のためのプロトコール作成を開始している。
その他行政的観点からの成果
連携施策群ナノバイオテクノロジー成果報告会において成果報告した。
内閣府 臨床研究連携群会議にて本研究等をモデルとしたトランスレーショナル人材育成について報告を行った。
その他のインパクト
蛋白質セラピー法(ポリアルギニンシグナルによる蛋白質の細胞内導入)を利用した、新しいiPS細胞の作成法が米国、独国の研究者らにより報告された。これにより蛋白質セラピー法の有用性がさらに強く認知された。
研究推進シンポジウムを平成18、19、20年度に開催した。

発表件数

原著論文(和文)
3件
原著論文(英文等)
44件
その他論文(和文)
0件
その他論文(英文等)
0件
学会発表(国内学会)
40件
学会発表(国際学会等)
5件
その他成果(特許の出願)
0件
「出願」「取得」計0件
その他成果(特許の取得)
0件
その他成果(施策への反映)
0件
その他成果(普及・啓発活動)
1件
「日経メディカル2008年12月号」p55に資料提供「腫瘍内部で核反応を起こさせるBNCT」

特許

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限ります。

原著論文1
Tsutsui Y, Tomizawa K, Matsui H et al.
Development of bionanocapsules targeting brain tumors.
J Contro Release. , 122 (2) , 159-164  (2007)
原著論文2
Doi A, Iida K, Miyatake S et al.
Tumor-specific targeting of sodium borocaptate (BSH) to malignant glioma by transferrin-PEG liposomes for boron neutron capture therapy.
J Neurooncol. , 87 (3) , 287-294  (2008)
原著論文3
Kawabata S, Miyatake S, Ono K et al.
Boron neutron capture therapy for newly diagnosed glioblastoma.
J Radiat Res , 50 (1) , 51-60  (2009)
原著論文4
Miyatake S, Kawabata S, Ono K et al.
Survival benefit of boron neutron capture therapy for recurrent malignant gliomas.
J Neurooncol. , 91 (2) , 199-206  (2009)
原著論文5
Feng B, Tomizawa T, Matsui H et al.
Delivery of sodium borocaptate to glioma cells usingimmunoliposome conjugated with anti-EGFR antibodies by ZZ-His.
Biomaterials , 30 (9) , 1746-1755  (2009)
原著論文6
Miyatake S, Kawabata S, Matsui H et al.
Pseudoprogression in boron neutron capture therapy for malignant gliomas and meinigiomas
Neuro-Onocology  (2009)

公開日・更新日

公開日
2015-05-26
更新日
-