文献情報
文献番号
202024021A
報告書区分
総括
研究課題名
多価の細菌性食中毒に対する迅速かつ高感度な検出技術基盤の開発
課題番号
19KA3001
研究年度
令和2(2020)年度
研究代表者(所属機関)
細見 晃司(国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 医薬基盤研究所 ワクチン・アジュバント研究センター)
研究分担者(所属機関)
- 畑中 律敏(大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科 獣医学専攻)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 食品の安全確保推進研究
研究開始年度
令和1(2019)年度
研究終了予定年度
令和3(2021)年度
研究費
2,304,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
カンピロバクター、ウエルシュ菌、サルモネラ、腸管出血性大腸菌、コレラを対象に、原因菌もしくは毒素に対する抗体を作製し、細菌性食中毒に対する迅速かつ高感度な検出技術基盤を開発することを目的とする。
研究方法
抗体ライブラリについて、ELISA法により反応性・特異性を評価するとともに、サンドイッチELISA法により抗体の組合せを検討し、検出系のための候補抗体を選定する。候補抗体については、認識抗原を同定するとともに、イムノクロマトキットを作製し、有用性を評価する。
結果と考察
初年度に樹立したサルモネラ菌、ウエルシュ菌エンテロトキシン、志賀毒素、コレラ毒素に対する抗体ライブラリから、検出系のための候補抗体を選定した。ウエルシュ菌エンテロトキシンとコレラ毒素についてイムノクロマトにより抗原を少なくとも1 ng/mlの感度で検出できた。また、ウエルシュ菌エンテロトキシンに関しては、健常な人の便に毒素を添加した疑似患者便においても非特異的な反応は示さずに検出できた。
結論
細菌性食中毒に対する検出技術基盤の開発を目標に、候補抗体を選定し、ウエルシュ菌エンテロトキシンとコレラ毒素については高感度なイムノクロマトを作製できた。今後、他の細菌性食中毒についても検出技術基盤の開発を進めるとともに、食中毒患者などの臨床検体を用いて開発技術の有用性を評価していく。
公開日・更新日
公開日
2021-11-26
更新日
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