政策創薬総合研究

文献情報

• 文献番号: 200808023A
• 報告書区分: 総括
• 研究課題名: 政策創薬総合研究
• 課題番号: H20-政策創薬・一般-001
• 研究年度: 平成20(2008)年度
• 研究代表者(所属機関): 財団法人ヒューマンサイエンス振興財団(財団法人ヒューマンサイエンス振興財団)

研究分担者(所属機関)

• 飯島　一誠(国立成育医療センター)
• 銀永　明弘(財団法人化学及血清療法研究所)
• 桃井　隆(国立精神・神経センター)
• 清河　信敬(国立成育医療センター)
• 合田　幸広(国立医薬品食品衛生研究所)
• 川西　徹(国立医薬品食品衛生研究所)
• 能美　健彦(国立医薬品食品衛生研究所)
• 黒瀬　光一(国立医薬品食品衛生研究所)
• 森川　馨(国立医薬品食品衛生研究所)
• 佐藤　薫(国立医薬品食品衛生研究所)
• 山口　照英(国立医薬品食品衛生研究所)
• 綱脇　祥子(国立成育医療センター)
• 片山　和彦(国立感染症研究所)
• 寺尾　恵治(独立行政法人医薬基盤研究所)
• 小島　朝人(国立感染症研究所)
• 最上　知子(国立医薬品食品衛生研究所)
• 奥山　虎之(国立成育医療センター)
• 望月　直樹(国立循環器病センター)
• 堤　康央(独立行政法人医薬基盤研究所)
• 脇田　隆字(国立感染症研究所)
• 田中　輝幸(国立成育医療センター)
• 藤里　俊哉(ニプロ株式会社)
• 前山　順一(国立感染症研究所)
• 飛梅　実(国立感染症研究所)
• 矢野　友啓(独立行政法人国立健康・栄養研究所)
• 江崎　治(独立行政法人国立健康・栄養研究所)
• 梨井　康(国立成育医療センター)
• 山西　弘一(独立行政法人医薬基盤研究所)
• 長谷川　浩二(独立行政法人国立病院機構京都医療センター)
• 道川　誠(国立長寿医療センター)
• 大隈　邦夫(財団法人化学及血清療法研究所)
• 井上　達(国立医薬品食品衛生研究所)
• 梅澤　明弘(国立成育医療センター)
• 絵野沢　伸(国立成育医療センター)
• 中澤　憲一(国立医薬品食品衛生研究所)
• 佐伯　久美子(国立国際医療センター)
• 田上　昭人(国立成育医療センター)
• 阿久津　英憲(国立成育医療センター)
• 野崎　智義(国立感染症研究所)
• 駒野　淳(国立感染症研究所)

• 研究区分: 厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 創薬基盤推進研究（政策創薬総合研究）
• 研究開始年度: 平成20(2008)年度
• 研究終了予定年度: 平成20(2008)年度
• 研究費: 738,800,000円
• 研究者交替、所属機関変更: -

研究報告書（概要版）

研究目的

政策創薬総合研究は、画期的・独創的な医薬品の創製や先端技術の医療・医薬への応用を実現するため、創薬科学研究等の環境整備や基盤技術の向上のための基礎的研究の開発に資することを目的とする。本研究事業では政策創薬総合研究とエイズ医薬品等開発研究を実施し、民間企業と国立研究機関の共同研究を主体とした研究を推進している。

研究方法

研究分野として、政策創薬総合研究は｢稀少疾病治療薬の開発に関する研究｣、｢医薬品開発のための評価科学に関する研究｣、｢政策的に対応を要する疾患等の予防診断・治療法等の開発に関する研究｣、および｢医薬品等開発のためのヒト組織の利用に関する研究｣、また、エイズ医薬品等開発研究は｢抗エイズウイルス薬、エイズ付随症状に対する治療薬の開発に関する研究｣、｢エイズワクチン等エイズ発症防止薬の開発に関する研究｣、および｢抗エイズ薬開発のための基盤技術の開発等に関する研究｣の各分野を展開した。本研究は、産官学が一体となって政策創薬分野における先端的・基盤的技術の開発研究等を推進することが特徴である。

結果と考察

平成20年度は、重点研究（官民共同型）が47課題であり、企業88社、国立研究機関12機関、大学48校、団体・試験研究法人等10機関が参加して共同研究を実施した。また、若手研究者奨励研究は16課題を実施した。平成20年度は、研究分野、研究規模等の大きな変更後、初の中間評価となり、実施課題数は、補助金型を含めて40課題以上に登った。評価委員の評価点のばらつき等が今後の改善点である。

結論

平成20年度終了課題は、中間評価不採択を含め、重点研究8課題、若手研究者奨励研究7課題となった。新規課題、継続課題、終了課題の全ての研究実績報告を取り纏めて確認し、報告書集を作成する。

＊その他研究者（研究費額は主任直接経費欄に合算）：木村幹男（(財)結核予防会）、藤原成悦（成育医療センター）、土肥多惠子（国際医療センター）、後藤雄一（精神・神経センター）、星野泰隆（感染研）、田辺公一（感染研）、櫻井文教（(独)医薬基盤研究所）、小山貴芳（国際医療センター）、林昌宏（感染研）、金子幸弘（感染研）、村上恭子（感染研）、奥平桂一郎（国衛研）、向洋平（大阪大）、武内寛明（東京大）、中村寛則（岐阜大）、磯田勝広（大阪大）、西奥剛（福岡大）、吉岡靖雄（大阪大）、浅井大輔（聖マリアンナ医科大）、児玉耕太（福岡大）

公開日・更新日

• 公開日: 2009-04-21
• 更新日: -

行政効果報告

• 文献番号: 200808023C

成果

• 専門的・学術的観点からの成果: 医薬品の研究開発において、疾病の複雑さや試験研究の困難さ、急速に進歩する科学技術への対応などから、その開発に要する費用や時間は増大し続けている。このような環境の中で本研究事業はこれまで、民間からの国立研究機関への研究委託費、並びに厚生労働省の研究費補助金にて行う官民共同型の研究実施体制を独自に確立し、その研究実績を積み重ねてきている。
• 臨床的観点からの成果: 本事業の各研究課題は、医薬品の創製・研究開発に大きな焦点をあてている。創薬に密接に関連する多方面のアプローチはほとんどが非臨床研究であるが、すべて臨床研究へ向かう前段階の研究として位置づけ、目的を明確にして推進している。
• ガイドライン等の開発: 特に政策創薬総合研究のB分野「医薬品開発のための評価科学に関する研究」においては、その研究課題は、医薬品の品質、評価方法等のガイドライン作成の基本となる実験データに関わる研究が多くを占める。官民共同型の研究として特色ある研究推進と共に、実用的なデータを着実に蓄積してきた。
• その他行政的観点からの成果: 政策創薬総合研究のC分野「政策的に対応を要する疾患等の予防診断・治療法等の開発に関する研究」、およびエイズ医薬品等開発研究では、特に政策的な展開が求められる課題を推進している。ワクチン、感染予防、人工血液、エイズ関連医薬品の開発等で、数多くの研究課題を推進した。
• その他のインパクト: 研究推進事業の一環として、成果発表会を展開している。平成20年度は、｢再生医療と病理｣「安全なガンマグロブリン製剤開発｣、｢高度分析評価技術を応用した医薬品製剤開発および製造工程管理手法の研究｣｢大規模副作用症例報告データベースを用いた医薬品安全性情報の解析｣、｢人工血液をつくる｣の５つの研究テーマで成果発表会を実施した。

発表件数

• 原著論文（和文）: 89件
• 原著論文（英文等）: 398件
• その他論文(和文): 4件
• その他論文(英文等): 4件
• 学会発表(国内学会): 454件
• 学会発表(国際学会等): 180件
• その他成果(特許の出願): 0件 ; 「出願」「取得」計27件
• その他成果(特許の取得): 0件
• その他成果(施策への反映): 0件
• その他成果(普及・啓発活動): 5件

主な原著論文20編（論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る）

• 原著論文1: Emiko Urano, Saki Shimizu, Yuko Futahashi, et al.; Cyclin K/CPR4 inhibits primate lentiviral replication by inactivating Tat/positive transcription elongation factor b-dependent long terminal repeat transcription.; AIDS , 22 , 1081-1089 (2008)
• 原著論文2: Emiko Urano, Toru Aoki, Yuko Futahashi, et al.; Substitution of the myristoylation signal of human immunodeficiency virus type 1 Pr55Gag with the phospholipase C-δ1 pleckstrin homology domain results in infectious pseudovirion production.; Journal of General Virology , 89 , 3144-3149 (2008)
• 原著論文3: Shiozawa Y, Takenouchi H, Taguchi T, et al.; Human Osteoblasts Support Hematopoietic Cell Development in vitro.; Acta Haematologica , 120 (3) , 134-145 (2008)
• 原著論文4: Shin-ichiro Horiuchi, Seiichi Ishida, Tomokatsu Hongo, et al.; Global gene expression changes including drug metabolism and disposition induced by three-dimensional culture of HepG2 cells-involvement of microtubules.; Biochemical and Biophysical Research Communications , 378 , 558-562 (2009)
• 原著論文5: Banas A, Teratani T, Yamamoto Y, et al.; Rapid hepatic fate specification of adipose-derived stem cells and their therapeutic potential for liver failure.; J Gastroenterol Hepatol , 24 , 70-77 (2009)
• 原著論文6: Banas A, Teratani T, Yamamoto Y, et al.; IFATS Collection: In vivo therapeutic potential of human adipose tissue mesenchymal stem cells after transplantation into mice with liver injury.; STEM CELLS , 26 , 2705-2712 (2008)
• 原著論文7: Yamamoto Y, Banas A, Murata S, et al.; A comparative analysis of the transcriptome and signal pathways in hepatic differentiation of human adipose mesenchymal stem cells.; FEBS J , 275 , 1260-1273 (2008)
• 原著論文8: 遠藤光史, 土田明彦, 小澤隆, 他; 手術摘出肝組織の公共的組織バンクへの提供システムの構築; 日本外科系連合会雑誌 , 33 , 574-578 (2008)
• 原著論文9: Fujita E, Tanabe Y, Shiota A, et.al; Ultrasonic vocalization impairment of Foxp2 (R552H) knocin mice related to speech-language disorder and abnormality of Purkinje cells.; Proc Natl Acid Sci , 105 (8) , 3117-3122 (2008)
• 原著論文10: Saito Y, Miyagawa Y, Onda K, et al.; B-cell activating factor inhibits CD20-mediated and B-cell receptor-mediated apoptosis in human B cells.; Immunology , 125 (12) , 570-590 (2008)
• 原著論文11: Katagiri YU, Nakajima H, Sato B, et al.; The detergent-insoluble microdomains, rafts, can be used as an effective immunogen.; Glycoconj J , 25 (6) , 495-501 (2008)
• 原著論文12: Abe Y, Yoshikawa T, Kamada H, et al.; Simple and highly sensitive assay system for TNFR2-mediated soluble-and transmembrane-TNF activity.; J Immunol Methods , 335 (1) , 71-78 (2008)
• 原著論文13: Shibata H, Yoshioka Y, Ohkawa A, et al.; The therapeutic effect of TNFR1-selective antagonistic mutant TNF-<alpha> in murine hepatitis models.; Cytokine , 44 (2) , 229-233 (2008)
• 原著論文14: Mukai Y, Shibata H, Nakamura T, et al.; Structure-function relationship of tumor necrosis factor (TNF) and its receptor interaction based on 3D structural analysis of a fully active TNFR1-selective TNF mutant.; J Mol Biol , 385 , 1221-1229 (2009)
• 原著論文15: Sato K, Saito Y, Oka J-I, et al.; Effects of tamoxifen on L-glu transporters of astrocytes.; J Pharmacol Sci , 107 , 226-230 (2008)
• 原著論文16: Uchiyama N, Kim I, Kikura-Hanajiri R, et al.; HPLC separation of naringin, neohesperidin and their C-2 epimers in commercial samples and herbal medicines.; Journal of Pharmaceutical and Biomedical Analysis , 46 , 864-869 (2008)
• 原著論文17: 鳥光慶一, 篠崎陽一, 河西奈保子, 他; 単一分子レベルでのたんぱく質の機能評価; 応用物理 , 77 (5) , 530-533 (2008)
• 原著論文18: Shinozaki Y, Siitonen A. M, Sumitomo K, et al.; Effect of CA2+ on Vesicle Fusion on Solids Surface: An In vitro Model of Protein-Accelerated Vesicle Fusion.; Japanese Journal of Applied Physics , 47 (7) , 6164-6167 (2008)
• 原著論文19: Shinozaki Y, Sumitomo K, Tsuda M, et al.; Direct observation of ATP-induced conformational changes in single P2X4 receptors.; PLoS Biol , 1-31 (2009)

公開日・更新日

• 公開日: 2015-05-26
• 更新日: -