文献情報
文献番号
200806008A
報告書区分
総括
研究課題名
ヒト心臓内多能性幹細胞と幹細胞増幅因子bFGF徐放シートのハイブリッド移植療法による心筋再生医療の多施設共同型臨床開発
課題番号
H20-再生・一般-003
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
松原 弘明(京都府立医科大学 医学研究科)
研究分担者(所属機関)
- 王 英正(京都府立医科大学 医学研究科 )
- 夜久 均(京都府立医科大学 医学研究科 )
- 友池 仁暢(国立循環器病センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 再生医療実用化研究
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
50,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
我々は、少量のヒト心筋材料よりヒト心筋幹細胞の単離精製・増幅法を世界に先駆けて確立した(国際特許:WO2006/093276)。臨床実用化にむけて、大動物を使用した前臨床試験を実施し、安全性・有効性を検証する。その結果をもとに、臨床試験phase I/IIaのプロトコールを作製して、世界で初めての重症心不全への心筋再生医療の実現化を目的とする。
研究方法
臨床試験プロトコール作成と第1相臨床試験:大動物前臨床試験の成績をもとに第1相安全性確認のための第1相臨床試験プロトコルを、先端医療振興財団臨床研究情報センター(TRI)で作成する。低心機能(EF<35%以下)で心筋壊死領域の多い、冠動脈バイパス形成術を受ける末期的心不全(虚血性心臓病)を対象に、bFGF徐放ゲラチンシート+心筋幹細胞移植(約1千万個)を組み合わせたハイブリッド療法にて心筋再生医療の第1相安全性確認の臨床試験を開始する。
結果と考察
「第1相安全性確認pilot臨床試験」
適格規準
1) 年 齢 : 症例登録時において年齢20歳以上80歳以下
2) 左心機能 : 前項5-2-1のLVEFにて15%以上、35%以下
3) 臨床病期(心不全分類) : stage D
4) 臨床症状(心不全重症度) : NYHA III&IV度
5) 冠動脈バイパス術適応病変 : 前項5-2-2の冠動脈造影法において主要冠動脈に有意狭窄を有し、冠動脈バイパス術の適応がある
6) viabilityのある領域 : 上記冠動脈病変に起因する障害心筋領域で、造影心MRIによる評価において規準が満たされていること
適格規準
1) 年 齢 : 症例登録時において年齢20歳以上80歳以下
2) 左心機能 : 前項5-2-1のLVEFにて15%以上、35%以下
3) 臨床病期(心不全分類) : stage D
4) 臨床症状(心不全重症度) : NYHA III&IV度
5) 冠動脈バイパス術適応病変 : 前項5-2-2の冠動脈造影法において主要冠動脈に有意狭窄を有し、冠動脈バイパス術の適応がある
6) viabilityのある領域 : 上記冠動脈病変に起因する障害心筋領域で、造影心MRIによる評価において規準が満たされていること
結論
我々が世界に先駆けて開発したFGFシート併用心臓幹細胞移植治療は、心機能改善効果、心筋分化効率、移植後細胞生存率などから考えて世界で最も優れた心筋再生医療でると結論される。国際特許も申請しており、今後の第1相安全性確認臨床試験、第2相有効性安全性臨床試験への展開が期待される。
公開日・更新日
公開日
2009-04-10
更新日
-