文献情報
文献番号
202018035A
報告書区分
総括
研究課題名
就労アセスメントの実施促進に向けた多機関連携による就労支援モデル整備のための調査研究
課題番号
20GC1009
研究年度
令和2(2020)年度
研究代表者(所属機関)
前原 和明(秋田大学 教育文化学部)
研究分担者(所属機関)
- 八重田 淳(筑波大学 人間系)
- 縄岡 好晴(大妻女子大学人間関係学部)
- 西尾 香織(小泉 香織)(帝京平成大学 健康メディカル学部 作業療法学科)
- 後藤 由紀子(筑波技術大学 産業技術学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 障害者政策総合研究
研究開始年度
令和2(2020)年度
研究終了予定年度
令和2(2020)年度
研究費
8,360,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
障害者の職業的自立の促進に向けては、就労系障害福祉サービス全体が一般企業への移行に向けた支援の必要性を共通認識することが必要不可欠である。特に、就労支援場面の各プロセスにおいてアセスメントを的確に実施していくことは大変重要である。
平成31年度厚生労働行政推進調査事業費補助金「就労に関するアセスメントツールや手法の活用実態と課題についての研究」での調査結果を踏まえると、一般就労への移行に向けての支援経験の少ない就労系障害福祉サービスでは、的確に就労アセスメントを実施していくことの困難さがあることが推察される。この困難さを解消するためには、時期に応じた就労アセスメント選択と実施、アセスメント実施におけるマンパワー不足を解消するための有機的な連携が必要である。本研究の目的は、就労アセスメントの支援フローを見直し、実施促進に向けたシステム整備を行うこととする。これに関連して、調査研究で得られた知見を活用し、「就労アセスメント実施マニュアル」の改訂作業を行い、就労系障害福祉サービス事業所のアセスメントの実施を促すこととする。
平成31年度厚生労働行政推進調査事業費補助金「就労に関するアセスメントツールや手法の活用実態と課題についての研究」での調査結果を踏まえると、一般就労への移行に向けての支援経験の少ない就労系障害福祉サービスでは、的確に就労アセスメントを実施していくことの困難さがあることが推察される。この困難さを解消するためには、時期に応じた就労アセスメント選択と実施、アセスメント実施におけるマンパワー不足を解消するための有機的な連携が必要である。本研究の目的は、就労アセスメントの支援フローを見直し、実施促進に向けたシステム整備を行うこととする。これに関連して、調査研究で得られた知見を活用し、「就労アセスメント実施マニュアル」の改訂作業を行い、就労系障害福祉サービス事業所のアセスメントの実施を促すこととする。
研究方法
本研究では、以下の研究を順次実施した。
(1)職業的アセスメントに関する文献調査:
国内外の職業的アセスメントに関する文献を収集し、研究目的に基づいて文献レビューを行う。
(2)職業的アセスメントの実施促進に向けたガイドラインの検討:
職業リハビリテーション及び就労支援の研究者及び実践者、計20名に対するデルファイ法を用いた意見集約を実施する。
(3)就労系障害福祉サービス事業所に対する就労支援に関する実態調査:
L県(246所)、M県(435所)の就労系障害福祉サービス事業所に対して、支援機関との連携状況及び就労支援に関する知識及びスキルの所持状況に関する郵送調査を実施する。
(4)発達障害者に対する就労アセスメントを用いた事例研究:
BWAP2と呼ばれるアセスメントツールを用いた支援を実施し、活用可能性を検討する。
(5)大学における障害学生の就労アセスメントの実態:
大学等に対する郵送調査を実施し、障害学生に対する就労アセスメントの実施実態を調査する。
(6)高次脳機能障害者に対する支援の多職種連携に関する調査:
高次脳機能障害者の就労支援に携わる支援者に対するインタビュー調査を実施する。
(7)「就労アセスメント実施マニュアル」(厚生労働省 作成)の改訂作業:
上記の研究等から得られた情報に基づき、就労アセスメント実施マニュアルの改訂作業を行う。
(1)職業的アセスメントに関する文献調査:
国内外の職業的アセスメントに関する文献を収集し、研究目的に基づいて文献レビューを行う。
(2)職業的アセスメントの実施促進に向けたガイドラインの検討:
職業リハビリテーション及び就労支援の研究者及び実践者、計20名に対するデルファイ法を用いた意見集約を実施する。
(3)就労系障害福祉サービス事業所に対する就労支援に関する実態調査:
L県(246所)、M県(435所)の就労系障害福祉サービス事業所に対して、支援機関との連携状況及び就労支援に関する知識及びスキルの所持状況に関する郵送調査を実施する。
(4)発達障害者に対する就労アセスメントを用いた事例研究:
BWAP2と呼ばれるアセスメントツールを用いた支援を実施し、活用可能性を検討する。
(5)大学における障害学生の就労アセスメントの実態:
大学等に対する郵送調査を実施し、障害学生に対する就労アセスメントの実施実態を調査する。
(6)高次脳機能障害者に対する支援の多職種連携に関する調査:
高次脳機能障害者の就労支援に携わる支援者に対するインタビュー調査を実施する。
(7)「就労アセスメント実施マニュアル」(厚生労働省 作成)の改訂作業:
上記の研究等から得られた情報に基づき、就労アセスメント実施マニュアルの改訂作業を行う。
結果と考察
文献調査に基づき、我が国の職業的アセスメントに対する実態が明らかになった。
この結果に基づき、20名の研究協力者(研究者6名、実践者14名)に対してデルファイ法を実施した。最終的に、7領域37項目のガイドラインと5領域17項目の議論すべき課題が明らかになった。これらのガイドライン及び議論すべき課題については、今後の職業的アセスメントの実施促進に向けた視点として、実際に実践現場における改善として検討していくことが有用であると考えられた。
次に、就労系障害福祉サービス事業所に対して郵送調査を実施した。職業リハビリテーション機関については、連携が十分に行われていない状況があるが、特に福祉機関が職業リハビリテーション機関と連携することの有用性が示唆された。
発達障害者、障害学生、高次脳機能障害者に対する調査を実施し、その支援の必要性と、今後の課題が明らかになった。
以上のような研究を通して、就労アセスメント実施マニュアルの改訂作業を行った。改訂では、「職業的アセスメントハンドブック」と「改訂版・就労アセスメント実施マニュアル」を二分冊化し作成した。研究に基づき作成されたこれらの成果物は、実践現場における活用が期待されるものであると考えられた。
この結果に基づき、20名の研究協力者(研究者6名、実践者14名)に対してデルファイ法を実施した。最終的に、7領域37項目のガイドラインと5領域17項目の議論すべき課題が明らかになった。これらのガイドライン及び議論すべき課題については、今後の職業的アセスメントの実施促進に向けた視点として、実際に実践現場における改善として検討していくことが有用であると考えられた。
次に、就労系障害福祉サービス事業所に対して郵送調査を実施した。職業リハビリテーション機関については、連携が十分に行われていない状況があるが、特に福祉機関が職業リハビリテーション機関と連携することの有用性が示唆された。
発達障害者、障害学生、高次脳機能障害者に対する調査を実施し、その支援の必要性と、今後の課題が明らかになった。
以上のような研究を通して、就労アセスメント実施マニュアルの改訂作業を行った。改訂では、「職業的アセスメントハンドブック」と「改訂版・就労アセスメント実施マニュアル」を二分冊化し作成した。研究に基づき作成されたこれらの成果物は、実践現場における活用が期待されるものであると考えられた。
結論
本研究では、就労アセスメントの実施促進に向けて、就労系障害福祉サービス事業所が準備すべき「ガイドラインの整備」及び制度等の「議論すべき課題」の明確化を行った。また、「職業的アセスメントハンドブック」及び「就労アセスメント実施マニュアル」を作成した。
これらの成果物は、現行の就労支援プロセスの改善に有用なものであると考えられ、実際に就労支援の実践現場で実際に活用されることが必要である。
これらの成果物は、現行の就労支援プロセスの改善に有用なものであると考えられ、実際に就労支援の実践現場で実際に活用されることが必要である。
公開日・更新日
公開日
2021-08-16
更新日
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