医療における情報活用を行う上での適切な疾病分類に関する研究

文献情報

文献番号
200801043A
報告書区分
総括
研究課題名
医療における情報活用を行う上での適切な疾病分類に関する研究
課題番号
H20-政策・一般-013
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
今村 知明(公立大学法人奈良県立医科大学 健康政策医学講座)
研究分担者(所属機関)
  • 菅野 健太郎(自治医科大学 消化器内科)
  • 落合 和徳(東京慈恵会医科大学付属病院 産婦人科)
  • 飯野 靖彦(日本医科大学 内科神経・腎臓・膠原病リウマチ部門)
  • 島津 章(独立行政法人国立病院機構京都医療センター 臨床研究センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 政策科学総合研究(政策科学推進研究)
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
10,899,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究では、WHOが改訂に着手しているICD-11をより適切なものとするべく、医療における情報活用を行う上での適切な疾病分類をとりまとめ、WHOへの我が国の対応に資する基礎資料を作成することを目的とした。また、将来的には、ICD-11を我が国に適応する際の、対応の判断材料となる知見の集積を行うことも目的としている。
研究方法
本研究では、ICD-11改訂に関する国内意見集約のため、各学会の連携体制や意見集約化の在り方の検討を目的として会議体(国内内科TAG検討会)を組織し、当該検討会を開催して委員間で議論及び知識共有を行った。その中で、専門的な見地から分類に関する問題点を把握し、現存するエビデンスを収集した上で体系的なレビューを実施、それを元に分類の改善すべき点について提案を作成するプロセスを実施すると共に、関連するWHOにおける動向について把握した。
結果と考察
平成20年度は、国内内科TAG検討会を計5回開催して委員間で様々な議論を行い、ICD改訂関連の問題点・課題の明確化及びその解決方策の提案を導出すると共に、委員間で疾病分類やオントロジー等についての共通理解を得るため、当該分野に関する最新の研究動向について、医療情報学専門家から検討会の中で講義を受け、最新の情報共有を行った。さらに、WHO-FIC等の国際会議に研究分担者らが出席し、改訂に向けた各国の最新状況を把握する中で、日本から積極的に提案を行い、大きな成果を上げた。ICD-11の改訂において、日本は議長国として内科TAG検討会を組織する重要な立場にあり、これら国内の意見集約を行い、WHO-FIC会議へ出席して議論をリードしたことは、今後のICD改訂における日本のプレゼンス向上に重要な意義を持つ。これらの成果は平成21年4月に開催されるWHO内科TAG国際会議で議論され、それを集約し今後の活動・方針等を決定して、内科領域のICD改訂に関する世界の動向をリードすることが期待される。
結論
今年度は、国内意見集約のため国内内科TAG検討会を開催して、ICD改訂関連の問題点や課題等について委員間で様々な議論を行い、改訂に向けた提案を導出すると共に、ICD関連の最新の情報共有を図った。さらに、WHO-FIC等の国際会議に研究分担者らが出席し、改訂に向けた各国の最新状況を把握する中で、日本から積極的に提案を行い、大きな成果を上げた。

公開日・更新日

公開日
2009-04-08
更新日
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