文献情報
文献番号
202011082A
報告書区分
総括
研究課題名
自己免疫疾患に関する調査研究
課題番号
20FC1050
研究年度
令和2(2020)年度
研究代表者(所属機関)
森 雅亮(国立大学法人東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科)
研究分担者(所属機関)
- 渥美 達也(北海道大学 大学院医学研究院 )
- 天野 浩文(順天堂大学 医学部)
- 石井 智徳(東北大学病院 )
- 武井 修治(鹿児島大学 医学部 )
- 保田 晋助(東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科)
- 山岡 邦宏(北里大学 医学部)
- 山田 亮(京都大学 大学院医学研究科)
- 湯澤 由紀夫(藤田保健衛生大学 医学部)
- 藤本 学(大阪大学 大学院医学系研究科)
- 川口 鎮司(東京女子医科大学 医学部)
- 神田 隆(山口大学 大学院医学系研究科)
- 五野 貴久(日本医科大学大学院医学研究科 アレルギー膠原病内科学分野)
- 小林 一郎(北海道大学大学院医学研究科)
- 神人 正寿(和歌山県立医科大学 医学部)
- 中嶋 蘭(笹井 蘭)(京都大学 大学院医学研究科)
- 川上 純(長崎大学 大学院医歯薬学総合研究科)
- 太田 晶子(埼玉医科大学 医学部)
- 篠崎 和美(根来 和美)(東京女子医科大学 眼科)
- 竹内 勤(慶應義塾大学 医学部)
- 坪井 洋人(筑波大学 医学医療系)
- 坪田 一男(慶應義塾大学 医学部)
- 冨板 美奈子(独立行政法人国立病院機構 下志津病院)
- 中村 誠司(九州大学 歯学研究院 )
- 中村 英樹(長崎大学)
- 正木 康史(金沢医科大学 医学部)
- 田中 良哉(産業医科大学 医学部 )
- 伊藤 保彦(日本医科大学 医学部)
- 亀田 秀人(東邦大学 医学部 )
- 桑名 正隆(日本医科大学大学院医学研究科)
- 藤井 隆夫(和歌山県立医科大学 医学部)
- 藤尾 圭志(東京大学医学部附属病院 )
- 室 慶直(名古屋大学 大学院医学系研究科)
- 三村 俊英(埼玉医科大学 医学部 )
- 岡本 奈美(大阪医科大学 )
- 金子 祐子(慶應義塾大学 医学部)
- 川畑 仁人(聖マリアンナ医科大学 医学部)
- 清水 正樹(東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 )
- 杉原 毅彦(東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患政策研究
研究開始年度
令和2(2020)年度
研究終了予定年度
令和4(2022)年度
研究費
27,693,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
原発性抗リン脂質抗体症候群(PAPS) (疾患番号48)、全身性エリテマトーデス(SLE)(同49)、多発性筋炎/皮膚筋炎(PM/DM)(同50)、混合性結合組織病(MCTD)(同52)、シェーグレン症候群(SS)(同53)、成人スチル病(ASD)(同54)、若年性特発性関節炎(JIA)(同107)の7疾病に関し、1)診断基準や重症度分類の検証と改訂、国際分類基準の検証、関連学会承認獲得、2)診療ガイドライン(GL)の策定と改訂、関連学会承認獲得、3)臨床個人調査票の解析や検証による指定難病データベースの再構築、4)早期診断や診療施設紹介のための自己免疫疾患難病および移行期診療ネットワークの構築、5)難病プラットフォーム(PF)を利用した疾患レジストリの確立、6)レジストリを活用したAMED実用化研究事業の獲得、7)血管炎班との共同で行うシステマティックレヴュー担当者の育成、8)患者会協同による公開講座の開催、等を小児・成人一体的に行うことを目的とした。このうち、6)と8)については、令和3年度以降の実施に向けて準備していくこととした。
研究方法
多臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患を小児・成人まで一体的に政策研究するため、膠原病内科、小児科、腎臓内科、神経内科、皮膚科、眼科、口腔外科における専門家が参画し全日本の研究組織を形成した。本研究班で担当する指定難病7疾患を、PAPS/SLE、PM/DM、MCTD、SS、ASD/JIAの5分科会に分け、それぞれ渥美、藤本、田中、川上、森/三村が分科会長を務めることとし、研究代表者の森は「分科会長会議」を適宜主催し、各分科会活動を調和させつつ統括して進捗を把握した。各分科会分担者は、所属分科会での研究を行う他、他分科会長の要請に応じて所属外の分科会でも研究に参画し、縦断/横断自在な研究体制を担保した。また、各分科会から2~4名を選抜し、難病プラットフォーム活用戦略チームを構成し、難病プラットフォームへの登録疾患ベースを利用して実用化研究の推進を図ることとした。
結果と考察
該当7疾病に関し、上記の目的の項で示した目的8項目の吟味・実現を目指して研究してきたが、初年度としては良好な成果が得られたと考えている。特に、令和2年度の班全体の優先検討事項と考えていた、5)難病プラットフォーム(PF)を利用した疾患レジストリの確立を実現した意義は大きく、今後の患者に即した疫学研究・AMED研究と連携した病態研究・新薬研究に資する情報・資料を提供できる枠組みが構築できたと確信している。
結論
令和2年度に実施できなかった、8)患者会協同による公開講座の開催については、令和3年度以降に全身性強皮症研究班と合同で、患者向け医療講演会の実施に向けて準備していくこととした。また、3)臨床個人調査票の解析や検証による指定難病データベースの再構築は、難病対策課内の整備を待って行いたいと考えている。
多臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患のようなcomplex diseasesには、小児・成人まで一体的に研究を推進するため、膠原病内科、小児科、腎臓内科、神経内科、皮膚科、眼科、口腔外科など多岐にわたる専門家が参画し全日本の研究組織を形成することが重要と考えられ、その体制で研究を行うことが得策である。現在1年目の本研究班の研究内容は、患者のための政策研究に繋がる貴重な成果が得られと考えている。令和3,4年度では更なる成果の輩出が期待出来うる。
多臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患のようなcomplex diseasesには、小児・成人まで一体的に研究を推進するため、膠原病内科、小児科、腎臓内科、神経内科、皮膚科、眼科、口腔外科など多岐にわたる専門家が参画し全日本の研究組織を形成することが重要と考えられ、その体制で研究を行うことが得策である。現在1年目の本研究班の研究内容は、患者のための政策研究に繋がる貴重な成果が得られと考えている。令和3,4年度では更なる成果の輩出が期待出来うる。
公開日・更新日
公開日
2021-07-01
更新日
2022-02-14