難治性血管腫・脈管奇形・血管奇形・リンパ管腫・リンパ管腫症および関連疾患についての調査研究

文献情報

文献番号
202011063A
報告書区分
総括
研究課題名
難治性血管腫・脈管奇形・血管奇形・リンパ管腫・リンパ管腫症および関連疾患についての調査研究
課題番号
20FC1031
研究年度
令和2(2020)年度
研究代表者(所属機関)
秋田 定伯(福岡大学 医学部 形成外科学・創傷再生学講座)
研究分担者(所属機関)
  • 佐々木 了(国家公務員共済組合連合会 斗南病院 血管腫・脈管奇形センター)
  • 三村 秀文(聖マリアンナ医科大学 医学部)
  • 力久 直昭(おゆみの中央病院 形成外科)
  • 大須賀 慶悟(大阪医科大学医学部 放射線診断学教室)
  • 田中 純子(広島大学 大学院医系科学研究科 疫学・疾病制御学)
  • 小関 道夫(岐阜大学 医学部附属病院小児科)
  • 森本 哲(自治医科大学 医学部とちぎ子ども医療センター(小児科))
  • 掛江 直子(国立研究開発法人 国立成育医療研究センター 研究研究開発センター 生命倫理研究室)
  • 康 勝好(埼玉県立小児医療センター 血液腫瘍科)
  • 木下 義晶(新潟大学 医学部 小児外科)
  • 神人 正寿(和歌山県立医科大学 皮膚科学教室)
  • 藤野 明浩(国立研究開発法人 国立成育医療研究センター 臓器・運動器病態外科部 外科)
  • 杠 俊介(国立大学法人信州大学 医学部 形成再建外科学教室)
  • 野村 正(神戸大学 医学部附属病院 形成外科)
  • 野崎 太希(聖路加国際大学 聖路加国際病院放射線科)
  • 石川 耕資(北海道大学 大学病院 )
  • 長濱 通子(神戸大学 大学院医学研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患政策研究
研究開始年度
令和2(2020)年度
研究終了予定年度
令和4(2022)年度
研究費
16,800,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
血管腫、脈管奇形、血管奇形、リンパ管奇形、リンパ管腫症の、普及啓発、診断基準の普及、重症度分類を周知し、診療ガイドラインの周知・改正や、関連学術団体との交流、普及・啓発を行い、更に当該患者会や社会一般市民向けに本分野の疾病概念の周知と医療補助、診療体制に繋がるレジストリ構築へ協力を拡大することを目的とする。
研究方法
診療ガイドライン改正への着手、指定難病及び関連疾患の保険収載への提言
普及啓発のための患者会との連携、市民公開討論開催
難病プラットフォーム(RADDAR-J),
クリッペル・トレノネー・ウェーバー症候群に対する採寸によりオーダーメイド弾性ストッキング圧迫療法の有効性と安全性を検証する多施設共同研究
結果と考察
令和3年度の完成を目標とし、ガイドライン統括委員会、作成委員会リーダー決定、システミックレビュー(SR) チームの構成開始した。指定難病の拡大 リンパ管奇形のうち、原発性のものは臨床診断として、原発性リンパ浮腫と保健病名を付けられることが多く、発生件数の把握レセプトから調査し、実数を推定した(本邦の総患者数が約9,410人(厚生労働科学研究費補助金 難治性血管腫・血管奇形・リンパ管腫・リンパ管腫症および関連疾患についての調査研究 H29-難治等(難)-一般-014 総合研究報告書 田中純子分担研究者報告)に基づいて、重症度分類、診断基準などで提言した。
また弾性着衣など有効で安全な保健収載可能な治療方法の提言をおこなう。既に小児慢性特定疾病であるが、指定難病に向けて提言を行う。また、小児慢性特定疾病であるが、指定難病でない青色ゴムまり様母班症候群は、総数も全国で100人程度と推定されており、概要、診断基準、重症度分類等を提言した。
オンラインで、「乳児血管腫治療の現状」として、研究班ではガイドライン統括委員長の木下義晶を司会として、研究班から小関道夫、佐々木 了、外部エキスパートとして、王丸陽光を講演者として各々の立場での治療・管理方法を講演し、オンラインでの討論会を実施した。190名を超える登録参加があった。
診療ガイドラインの改正作成着手により、この領域の診断、管理、治療方法のupdateを関係者(医療者、患者、行政)に普及啓発する。
指定難病の拡大は元々小児慢性特定疾病に含まれる疾患であり、取りこぼしのない安心した医療体制担保となる。難病プラットフォーム、RADDR-J完全連携で、倫理審査承認のもと、代表機関・分担機関でデータ収集しており、今後更なる拡大と例えば治験のリクルートのための基盤データとなるように整備勧める。
 市民公開講座は継続的に行うとともに、患者さんおよび社会で問題となっている事項が明確化するため、来年度以降も継続予定である。
 クリッペル・トレノネー・ウェーバー症候群に対する弾性着衣は短期間で安全性と有効性は一部示されたが、更に実臨床に即した結果を確認する目的で長期間(26週)装着試験を予定している。
結論
脈管奇形(血管奇形、リンパ管奇形、混合型 など)の診療ガイドライン作成、普及啓発と、診療体制の整備への提言、臨床研究開始、レジストリ登録開始を通じて、患者会、社会での問題点を研究班での共通検討提案事項としていく事が重要と思われた。  
研究班ホームページは研究代表の元に管理されており、情報発信とともに、双方向の媒体プラットフォームとして進化させていく。

公開日・更新日

公開日
2021-07-20
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2021-07-07
更新日
2021-08-12

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
202011063Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
21,840,000円
(2)補助金確定額
21,832,000円
差引額 [(1)-(2)]
8,000円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 6,096,195円
人件費・謝金 2,723,432円
旅費 425,478円
その他 7,547,658円
間接経費 5,040,000円
合計 21,832,763円

備考

備考
自己資金763円

公開日・更新日

公開日
2021-07-01
更新日
2022-01-20