先天性心疾患を主体とする小児期発症の心血管難治性疾患の生涯にわたるQOL改善のための診療体制の構築と医療水準の向上に向けた総合的研究

文献情報

文献番号
202011009A
報告書区分
総括
研究課題名
先天性心疾患を主体とする小児期発症の心血管難治性疾患の生涯にわたるQOL改善のための診療体制の構築と医療水準の向上に向けた総合的研究
課題番号
H30-難治等(難)-一般-010
研究年度
令和2(2020)年度
研究代表者(所属機関)
白石 公(国立研究開発法人 国立循環器病研究センター 教育推進部)
研究分担者(所属機関)
-
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患政策研究
研究開始年度
平成30(2018)年度
研究終了予定年度
令和2(2020)年度
研究費
20,236,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究報告書(PDF)

総括研究報告書
分担研究報告書
研究成果の刊行に関する一覧表

公開日・更新日

公開日
2021-07-01
更新日
2021-08-03

研究報告書(紙媒体)

文献情報

文献番号
202011009B
報告書区分
総合
研究課題名
先天性心疾患を主体とする小児期発症の心血管難治性疾患の生涯にわたるQOL改善のための診療体制の構築と医療水準の向上に向けた総合的研究
課題番号
H30-難治等(難)-一般-010
研究年度
令和2(2020)年度
研究代表者(所属機関)
白石 公(国立研究開発法人 国立循環器病研究センター 教育推進部)
研究分担者(所属機関)
  • 安田 聡(東北大学 大学院医学系研究科 循環器内科学分野)
  • 市川 肇(国立循環器病研究センター 小児心臓外科)
  • 黒嵜健一(独立行政法人国立循環器病研究センター 小児循環器部)
  • 大内 秀雄(独立行政法人国立循環器病研究センター 小児循環器科)
  • 西村 邦宏(独立行政法人国立循環器病研究センター・研究開発基盤センター 予防医学・疫学情報部 EBM・リスク情報室)
  • 武田 充人(北海道大学病院 小児科)
  • 小山 耕太郎(岩手医科大学 医学部 小児科学講座 循環器小児科)
  • 住友 直方(埼玉医科大学国際医療センター 小児心臓科)
  • 賀藤 均(国立研究開発法人 国立成育医療研究センター 病院)
  • 三浦 大(東京都立清瀬小児病院循環器科)
  • 高橋 健(順天堂大学 小児科学教室)
  • 土井 庄三郎(東京医科歯科大学大学院 医歯学総合研究科 小児・周産期地域医療学)
  • 山岸 敬幸(慶應義塾大学医学部)
  • 杉山 央(東京女子医科大学 循環器小児科)
  • 水野 篤(聖路加国際大学 循環器内科)
  • 富田 英(昭和大学医学部)
  • 上田 秀明(地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立こども医療センター  循環器内科)
  • 先崎 秀明(国際福祉大学医学部)
  • 坂本 喜三郎(静岡県立こども病院 循環器センター心臓血管外科)
  • 芳村 直樹(富山大学学術研究部医学系 外科学(呼吸・循環・総合外科)講座)
  • 三谷 義英(三重大学医学部附属病院)
  • 山岸 正明(京都府立医科大学 小児心臓血管外科)
  • 小垣 滋豊(大阪大学大学院医学系研究科 小児科学)
  • 城戸 佐知子(兵庫県立こども病院 循環器内科)
  • 笠原 真悟(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 心臓血管外科学)
  • 檜垣 高史(国立大学法人 愛媛大学 大学院医学系研究科 地域小児・周産期学講座)
  • 佐川 浩一(福岡市立こども病院 循環器科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患政策研究
研究開始年度
平成30(2018)年度
研究終了予定年度
令和2(2020)年度
研究者交替、所属機関変更
先崎秀明 旧:北里大学 医学部・教授 新:国際医療福祉大学 医学部・教授 変更年月日:令和2年3月1日 安田聡 旧:国立循環器病研究センター・病院・副院長 新:東北大学大学院医学系研究科・教授 変更年月日:令和2年8月1日 杉山央 旧:東京女子医科大学 医学部・准教授 新:総合病院 聖隷浜松病院 成人先天性心疾患科部長 変更年月日:令和2年6月1日

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究では、先天性心疾患患者をはじめとする小児期発症の心血管難治性疾患患者が、小児期から成人期まで生涯に渡り良好な生活が営めるよう、関連する各学会や患者団体とともに、疾患の診断基準の確立、ガイドラインの作成、患者レジストリ構築、データベース化、シームレスな移行医療の構築、成人患者の診療体制の確立、長期予後の検討、社会医療支援、若手スタッフの教育などを実施し、我々がこれまで行ってきた厚生労働科学研究や関連する学会やAMED研究と十分に連携を取りながら、これら様々の医療政策を実施することを目的とする。
研究方法
1. 循環器内科拠点施設ネットワーク(ACHDネットワーク)による成人先天性心疾患患者のレジストリー研究
2. 成人先天性心疾患とともに専門医と専門医修練施設の認定を実施する(日本成人先天性心疾患学会)
3. J-ROAD/DPCを用いた、日本における成人先天性心疾患の診療実態調査の実施。
4. 医療データベースの包括的利用による先天性心疾患の長期予後調査
5. 患者の自立支援のための、教育および情報提供システムの開発
6. 成人先天性心疾患専門医制度、患者の抱える問題点、移行期支援センターの問題点などに対するアンケート調査
7. フォンタン術後患者のフォンウィルブランド因子および肝癌の発症に関する研究
8. 先天性心疾患患者の自立支援および情報提供のためのホームページおよび小冊子「先天性心疾患情報ポータル:みんなで学ぶ 心を寄せる」の立ち上げなどを実施した。
結果と考察
1. 循環器内科拠点施設ネットワークよる成人先天性心疾患患者のレジストリー研究は、2021.3.31現在において、病名登録が26,612名まで進んだ。
2. 「成人先天性心疾患の診療体制の確立」の班会議より準備を支援してきた全国の基幹施設の認定が、2019.4.1より成人先天性心疾患専門医と専門医修練施設の認定の形で実現がなされた。
3. J-ROAD/DPCを用いた成人先天性心疾患の日本における診療実態解明を推し進め、これまでに32,934名の病名データを分析した。
4. 医療データベースの包括的利用による先天性心疾患の長期予後調査を実施し、先天性心疾患の外科手術後の予後について調査を進めている。
5. 患者の自立支援のための教育および情報提供システムの開発を進めたが、スマートフォンを用いたアプリケーションの実現には至ってない。
6. 成人先天性心疾患専門医制度、患者の抱える問題点、移行期支援センターの問題点などに対するアンケート調査を実施した。
7. フォンタン術後患者のフォンウィルブランド因子に関する研究および肝癌の発症に関する観察研究を行い、論文化した。
8. 先天性心疾患患者の自立支援および情報提供のためのホームページおよび冊子「先天性心疾患情報ポータル:みんなで学ぶ 心を寄せる」の立ち上げなどを実施した。
結論
先天性心疾患を中心とした小児期発症の心血管難治疾患では、小児期から成人期までの患者登録制度、診療体制の構築、教育や専門医制度の確立などが十分に確立されていないため、本研究による診断基準の確立、ガイドラインの作成、外科治療の評価、中長期予後の検討、新しい治療法の開発は、医学的のみならず社会的に大きく役立つ。また学会との連携により、小児科から内科へ患者を円滑に移行させるための全国各地に基幹施設が確立されたため、今後は移行期医療センターと連携して、地域の医療情勢に適した診療体制および診療連携を構築することができる。その結果、患者の病状が急変した際に安心して通院および入院治療を受けることが可能となる。その結果、患者の生活の質の向上と長期予後の改善を目指すことが可能となる。

公開日・更新日

公開日
2021-07-01
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

行政効果報告

文献番号
202011009C

収支報告書

文献番号
202011009Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
26,000,000円
(2)補助金確定額
25,198,000円
差引額 [(1)-(2)]
802,000円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 11,053,454円
人件費・謝金 3,917,508円
旅費 0円
その他 4,473,993円
間接経費 5,764,000円
合計 25,208,955円

備考

備考
自己資金10955円

公開日・更新日

公開日
2022-02-10
更新日
-