薬局及び薬店における薬剤師等の業務実態等に関する調査に関する研究

文献情報

文献番号
200735071A
報告書区分
総括
研究課題名
薬局及び薬店における薬剤師等の業務実態等に関する調査に関する研究
課題番号
H19-医薬-一般-034
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
白神 誠(日本大学薬学部薬事管理学ユニット)
研究分担者(所属機関)
  • 泉澤 恵(日本大学薬学部薬事管理学ユニット )
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
7,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
薬局及び薬店における薬剤師等の業務及び情報提供に関する実態調査及び海外での実態調査により得られた結果を解析・考察することによって、一般用医薬品の販売のあり方等の検討に寄与することを目的としている。
研究方法
千葉県内及び兵庫県内に所在する全薬局、薬店を対象に、薬剤師等の人員配置・勤務状況や医薬品陳列等の実態等についてアンケート調査を行った。海外の状況を把握するため、英国、ドイツ、ベルギーについて現地調査を行った。また米国については、他の調査研究での現地調査の機会を利用して情報を入手した。
結果と考察
一般販売業での従業員の人員配置状況については、1施設当たり平均7.1人、非常勤職員の割合は38.0%、従業員1人当たり売場面積は、44.8㎡、平日(開業時間9.5時?19.9時)の薬剤師のシフトは0.37?1.14人であった。医薬品の陳列状況についてみると、オーバーザカウンターでの販売が予定されているH2ブロッカーと風邪薬とでは一般販売業において対応が異なっていた。
英国では、P医薬品は薬局で、カンター越しに薬剤師、若しくは薬剤師の監督下でテクニシャン等により販売され、GSLは通路に陳列してよい。従業員のユニフォームは特に決まりはなく、最近では、白衣を着用しない医療従事者が多い。
ドイツでは、薬局義務医薬品はカウンターの内側で、自由医薬品やハーブティーはカウンター周りや通路側に陳列され、購入者自身が手にとれる。薬局義務医薬品の販売は、薬剤師か薬剤師の監督下でPTAが行える。薬剤師とそれ以外の非専門家との間で着衣による相違はない。非処方せん薬は、薬剤師、PTAが服薬指導を実施するが、ドラッグストアでは、長年の実務経験や能力があるPKAが販売することがある。
米国では、非処方せん薬はコンビニエンスストアなど様々な場所で販売されている。また、非処方せん薬の販売に求められる員数や人的要件についても特段の規制はない。原則として店頭での陳列方法に対する規制はないが、例外的に緊急避妊薬やプソイドエフェドリン含有製品などは、陳列方法および販売方法が規制されている。薬剤師による非処方せん薬の服薬指導の規定はない。
結論
薬局及び薬店における薬剤師等の業務実態、国民に対する情報提供の実態及び海外での一般用医薬品の販売実態の概略が把握できた。今後さらに情報を追加するとともに得られた結果の詳細な分析を行う。

公開日・更新日

公開日
2009-06-04
更新日
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