文献情報
文献番号
202008027A
報告書区分
総括
研究課題名
がん検診事業の評価に関する研究
課題番号
20EA2001
研究年度
令和2(2020)年度
研究代表者(所属機関)
高橋 宏和(国立研究開発法人国立がん研究センター 社会と健康研究センター検診研究部検診実施管理研究室)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん対策推進総合研究
研究開始年度
令和2(2020)年度
研究終了予定年度
令和2(2020)年度
研究費
3,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
がん検診を効果的に実施するためには、適切な精度管理に基づき、プロセスや実施結果を評価し、改善に向けた取組を繰り返し行うことが重要である。我が国のがん検診の精度管理・事業評価については、平成20年3月に「今後の我が国におけるがん検診事業評価の在り方報告書(以下、報告書)」が策定され、健康増進法に基づく市町村事業等のがん検診の参考とされてきた。また、第3期がん対策推進基本計画に基づき、職域においても科学的根拠に基づくがん検診が実施されるよう、保険者等への参考として「職域におけるがん検診に関するマニュアル(平成30年3月)」が策定された際には、報告書を参考にした精度管理・事業評価に関する内容がまとめられた。がん検診の精度管理・事業評価は、がん検診の有効性を高めていくために重要な一翼を担っていることから、必要に応じた適宜の見直しは行われてきた一方、報告書の全体的な見直しについては、策定から10年以上の間行われてこなかった。本研究では、報告書全体における必要な見直しを提案すること及び、引き続き検討していくべき課題について整理することを目的とする。また、他の関連研究班とも適宜情報共有をしつつ、令和2年度中に都道府県担当者に対して意見交換会を行った後、「がん検診のあり方に関する検討会(以下、検討会)」に報告することを目指す。
研究方法
○ 報告書における課題の整理
平成20年の報告書を見直し、本研究班で検討が必要な課題について、意見を集約し整理を行う。意見の整理においては、職域におけるがん検診の実態や他の研究班の成果をふまえた検討を行う。
○ 個別課題に関する検討
受診率向上や精度管理・事業評価に関する個別課題について必要な見直しを行う。
○ 報告書の見直しに向けた提案
令和2年度末を目途に、がん検診のあり方に関する検討会において報告を行い、今後のがん検診事業のあり方の一助とする。
平成20年の報告書を見直し、本研究班で検討が必要な課題について、意見を集約し整理を行う。意見の整理においては、職域におけるがん検診の実態や他の研究班の成果をふまえた検討を行う。
○ 個別課題に関する検討
受診率向上や精度管理・事業評価に関する個別課題について必要な見直しを行う。
○ 報告書の見直しに向けた提案
令和2年度末を目途に、がん検診のあり方に関する検討会において報告を行い、今後のがん検診事業のあり方の一助とする。
結果と考察
結果
○ 報告書における課題の整理
平成20年の報告書について、内容が変更・追加された項目を修正した。特に構成については総論と各論を分けるなど大幅な見直しを行い、分かりやすい内容になるように修正を加えた。班会議では、住民検診・職域検診における専門家の意見をふまえ修正し、2021年2月に都道府県向け説明会を開催することにより、自治体の意見を取り入れ再度修正した。
○ 個別課題に関する検討
受診率向上や精度管理・事業評価に関する個別課題について必要な見直しを行った。また、班会議で議論された項目のうち、今後検討が必要とされる課題については、別建てとして報告書に記載した。
○ 報告書の見直しに向けた提案
「がん検診のあり方に関する検討会」への報告については、令和2年度は検討項目として取り上げられなかったため、令和3年度に報告を行い、今後のがん検診事業のあり方の一助とする方針である。
考察
がん検診事業に関する平成20年の報告書の内容を見直し、現状に沿った内容に取りまとめた。本研究の成果は、がん検診のあり方に関する検討会に諮られたのちに、広くがん検診に関わる者に共有されることで、がん検診の質の向上に寄与することが期待される。また、今後に検討すべき課題については、他の研究班などと問題意識を共有して、課題解決に努める必要がある。がん検診に関する状況は毎年変化しているため、本研究に留まらず、継続的に改定を検討できる組織の構築が求められる。
○ 報告書における課題の整理
平成20年の報告書について、内容が変更・追加された項目を修正した。特に構成については総論と各論を分けるなど大幅な見直しを行い、分かりやすい内容になるように修正を加えた。班会議では、住民検診・職域検診における専門家の意見をふまえ修正し、2021年2月に都道府県向け説明会を開催することにより、自治体の意見を取り入れ再度修正した。
○ 個別課題に関する検討
受診率向上や精度管理・事業評価に関する個別課題について必要な見直しを行った。また、班会議で議論された項目のうち、今後検討が必要とされる課題については、別建てとして報告書に記載した。
○ 報告書の見直しに向けた提案
「がん検診のあり方に関する検討会」への報告については、令和2年度は検討項目として取り上げられなかったため、令和3年度に報告を行い、今後のがん検診事業のあり方の一助とする方針である。
考察
がん検診事業に関する平成20年の報告書の内容を見直し、現状に沿った内容に取りまとめた。本研究の成果は、がん検診のあり方に関する検討会に諮られたのちに、広くがん検診に関わる者に共有されることで、がん検診の質の向上に寄与することが期待される。また、今後に検討すべき課題については、他の研究班などと問題意識を共有して、課題解決に努める必要がある。がん検診に関する状況は毎年変化しているため、本研究に留まらず、継続的に改定を検討できる組織の構築が求められる。
結論
がん検診事業に関する平成20年の報告書の改定案を取りまとめた。今後、がん検診のあり方に関する検討会へ報告し、がん検診の質の向上に貢献することが期待される。
公開日・更新日
公開日
2021-06-16
更新日
-