製造販売規制を効率的に行うための医療機器の体系的な分類の推進に関する研究

文献情報

文献番号
200735054A
報告書区分
総括
研究課題名
製造販売規制を効率的に行うための医療機器の体系的な分類の推進に関する研究
課題番号
H19-医薬-一般-017
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
小林 郁夫(兵庫県立大学大学院 工学研究科物質系工学専攻)
研究分担者(所属機関)
  • 中崎 知道(日本医療機器産業連合会)
  • 前川 雅男(社団法人日本臨床検査薬協会)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
8,700,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
 JMDNの基盤となったGMDN自体が医療機器の分類として体系化されていない事が要因であり体系化された海外の医療機器等の分類を調査、検討する事により、「我が国の医療機器等の分類の体系のあり方」を提言する。
研究方法
 初年度及び2年度にかけて、GMDNやISOを始めとした海外の医療機器の名称に関するデータベース及び分類体系について最新情報の収集を行い、3年度に日本における製造販売規制を効率的に行うための医療機器の体系的な分類を提案する事とする。
結果と考察
今年度の研究より、GMDNは変更・追加などの改訂が常に行われている’’living’の名称群であり、それを規制へ’snap shot’として取り入れる事は、時間の経過と共に逸脱を起こす事が明らかになった。その為、他の規制当局においても医療機器の品目承認・認証に用いるのではなく、GMDNの当初の目的であった市販後安全情報を交換する際のコードとして運用する予定である事も明らかになった。
すでに一般的名称としてGMDNの体系を医療機器規制に導入した我が国は、GMDNを引き続き用いる事により、市販後安全における国際整合を維持しつつも、IVDを含めた、より効率的な、かつ国際整合を目指した分類体系を作成する事が可能である。
以上より、今後、医療機器等の製造販売規制の効率的な運用に用いる分類体系を作成・検証する必要がある事が明らかとなった。
結論
本年度の調査結果に基づき、我が国の医療機器規制における体系的分類を明確にする事により、本来あるべき品目ごとの承認・認証取得が容易となる。また体系の上位分類を用いる事によってQMS調査範囲が明確になり、行政・製造販売業者の両者において調査の効率化が可能となる。また国際整合を図りつつ得られる成果のため、他規制当局との製造販売後安全情報の交換が効率化される事は副次的成果となる。これらの医療機器のライフサイクル全般に渡る効率化は、新医療機器の我が国への導入を容易にし、国民は最新の医療機器を用いた診断・治療をより早く受ける事が出来るようになる。さらに製造販売後安全活動が効率化される事により、医療安全対策がより早く行う事が可能となり、国民はより安全な医療を受ける事が出来るようになる。

公開日・更新日

公開日
2009-01-26
更新日
-