技術の進展等に対応した医薬品医療機器等の製造所の効率的監査手法のあり方等に関する研究

文献情報

文献番号
200735024A
報告書区分
総括
研究課題名
技術の進展等に対応した医薬品医療機器等の製造所の効率的監査手法のあり方等に関する研究
課題番号
H18-医薬-一般-013
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
四方田 千佳子(国立医薬品食品衛生研究所 薬品部)
研究分担者(所属機関)
  • 檜山 行雄(国立医薬品食品衛生研究所 薬品部)
  • 浅井 英規(日本医療機器産業連合会)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
7,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
医薬品や医療機器等の製造において品質を確保するためには、業務体系及び構造設備を背景に妥当性の確認された製造工程での品質管理を積み上げるによることが、最終製品の試験検査よりも信頼性が高いとされている。医薬品、医療機器等の安全性、有効性の確保のために適切な監査手法の構築を試みる。
研究方法
医薬品や医療機器では、製品の特性や製造技術、製造工程の管理手法などが大きく異なるため、研究の具体的な実施体制として、それぞれの専門家や監査経験者により構成するグループを設けて検討を行った。
結果と考察
改正薬事法下における効率的なGMP監査手法のあり方に関わる研究においては、調査対象ごとにGMP査察メモを作成した。又、既にシステム査察手法を導入している海外事例(FDA)等から、システム査察導入への課題を調査し、GMP/QMS調査要領と本研究班のチェックリスト・査察メモとの連携を目指した。
 改正薬事法下における効率的なQMS監査手法のあり方に関しては、QMS適合性調査に関するGHTF/SG4にて開発されている法的監査指針文書の翻訳を行い、QMS調査要領との比較検討から、GHTF文書の内容が国内のQMS調査にも適していることを確認した。
 後発医薬品の品質確保におけるGMPの役割については、後発医薬品の生物学的同等性試験において、4種類の試験液による溶出試験結果が示される場合が多いが、スケールアップ、ロット変更時等にも詳細な溶出性の検討が望ましいことを示唆した。
結論
改正薬事法下における効率的なGMP監査手法のあり方に関わる研究では、査察チェックリスト、査察メモ、作成予定の『システム査察解説・手引き(仮題)』、及び、GMP/QMS調査・監視指導整合性検討会との連携を通じ、システム査察手法導入の推進に寄与できる。    
改正薬事法下における効率的なQMS監査手法のあり方に関する調査は、多くの監査主体に共通に利用できる基本的な調査要領、滅菌プロセスに関するQMS調査ガイダンス案の作成等に有益で、QMS調査の品質、効率、有用性の向上に寄与することが期待される。
 後発医薬品の経口固形製剤でのスケールアップ、ロット変更時等での溶出プロファイルの検討は品質の維持確保に有効であると思われる。

公開日・更新日

公開日
2011-06-14
更新日
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