食品用器具・容器包装、乳幼児用玩具及び洗浄剤の安全性確保に関する研究

文献情報

文献番号
200734047A
報告書区分
総括
研究課題名
食品用器具・容器包装、乳幼児用玩具及び洗浄剤の安全性確保に関する研究
課題番号
H19-食品-一般-018
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
河村 葉子(国立医薬品食品衛生研究所食品添加物部第三室)
研究分担者(所属機関)
  • 六鹿 元雄(国立医薬品食品衛生研究所食品添加物部)
  • 中里 光男(東京都健康安全研究センター食品添加物研究科)
  • 津田 博(社団法人日本玩具協会)
  • 神田 豊輝(日本石鹸洗剤工業会)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 食品の安心・安全確保推進研究
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
12,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
食品用器具・容器包装、乳幼児用玩具並びに食品用洗浄剤は、食品衛生法の食品、添加物等の規格基準によりその安全性が担保されている。しかし、制定されてから長い年月が経過し様々な課題がみられる。そこで、合成樹脂、ゴム製器具・容器包装、玩具、洗浄剤等について、各種検討をもとに規格基準の見直しと改正原案の作成を行う。また、規格基準が設定されていない化学物質についても調査を行い、その安全性について検討を行う。
研究方法
5つの研究分担班ごとに、GC/MSやLC/MS/MSによる製品の分析、海外の規格基準、雑誌やウェブサイトの検索、現地機関との接触などによる情報収集等を行った。
結果と考察
本研究は以下の5つの分担研究課題により実施した。
1) 食品衛生法の合成樹脂製器具・容器包装の規格基準では、合成樹脂の溶出試験の温度区分を最適化するため製品の使用実態を調査するとともに、欧州標準規格 EN1186 食品と接触する材質及び製品-プラスチックを翻訳しその内容を検討した。
2) ゴム製器具・容器包装の規格基準では、我が国の現行の規格基準の設定の経緯を調査するとともに米国、欧州連合、ドイツ、オランダ、中国など海外の規格基準を調査した。いずれの国でも乳首やおしゃぶりは一般製品よりも厳しく、またしばしばニトロソアミンが規制されていた。また多くの国で使用してよい原料モノマーや添加剤などが規定されていた。
3) ポリメタクリル酸メチル中の17種類の揮発性化合物の分析法を検討し、製品からメタクリル酸メチル、アクリル酸メチル及びトルエンを検出した。また、ポリウレタン中の13種類のイソシアネート類の分析法を検討し、製品から数種のイソシアネート類を検出した。
4) 乳幼児用玩具の規格基準では、鉛及びカドミウムを添加した塗料を用いて現行規格とISO規格の溶出試験を比較検討するともに、木製玩具中の揮発性物質についてバッグ法と溶出法で分析を行った。
5) 食品用洗浄剤の規格基準では、我が国の規格基準が制定された背景や根拠、JIS規格との関係及びアジア諸国や欧米の規制などの調査を行った。
結論
合成樹脂及びゴム製器具・容器包装、玩具、洗浄剤の規格基準、海外の規制の状況、現行規格の問題点等を明らかにした。今後、各製品の実態調査等を行い、これらをもとに規格基準の見直し及び改正原案を作成する。

公開日・更新日

公開日
2008-04-10
更新日
-