諸外国における食品衛生規制方法に関する研究

文献情報

文献番号
199700404A
報告書区分
総括
研究課題名
諸外国における食品衛生規制方法に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成9(1997)年度
研究代表者(所属機関)
佐藤 勝也(社団法人日本輸入食品安全推進協会常務理事)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生科学研究費補助金 行政政策研究分野 食品衛生調査研究事業
研究開始年度
平成9(1997)年度
研究終了予定年度
-
研究費
3,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
輸入食品が増大している現在、その安全性を確保し消費者及び社会一般の輸入食品に対する認識度の高揚を図るため、輸出国における食品規制、殊に輸入手続き、遺伝子組換え食品等に関する規制の状況、およびこれらに関す る消費者の認識や協力体制、情報公開等について情報を収集・分析すること により、今後わが国における食品衛生規制のあり方を検討するに当たり、Codex規格基準との調和を推進する各国の動向を把握し、より適切な輸入食品監視体制の構築に資するものである。
研究方法
(社)日本輸入食品安全推進協会の会員及び関連する企業・団体および海外の関係者、在京各国大使館、Codex部会資料および国際関連機関等が公開する資料等を介して、下記項目について調査した。
1 食品衛生規制のための制度(法律、条例、規格基準等)
2 食品表示規制
3 食品添加物規制
4 残留有害物質規制
5 遺伝子組換え食品に関する取扱で法規制、規制対象、表示、消費者数台等)
6 輸入手続き
7 行政組織
8 消費者団体、業界団体との協力体制等
9 関連するCodex部会の推移状況
(特に1、5、6、9に重点を置いて調査した。)
結果と考察
結果=1995年の世界貿易機関(WTO)の発足に伴い、食品貿易の円滑な推進は各国に課せられてた重要な命題であり、各国ともCodex規格基準との調和を基本原則とする SPS協定、mT 協定等を視野に入れながらも、輸入手続き、遺伝子紬換え食品の規制方法等について、各岡は白岡の社会・文化・経済・生活習慣等の特質を考慮し、独白の体系や考え方を導入しているのが実情である。
考察=食品貿易の円滑な推進のために、今回の調査対象国である米国、オーストラリアとも国際的な潮流としての相互承認制度の推進、および輸入手続きの迅速簡便化等の方向性を打ち出している。
オ-ストラリアでは関連法令としての「FOOD HYGIENE CODE」のなかで、食品衛生の実施と食品施設・器具に関する標準の設定のためのプロトコ-ルを公開し意見を求めている。(締め切りは、1998年5月8日)
一方、遺伝子組換え食品に対する行政上の考え方、および消費者の反応等は、米国では一応確立されていると言えようが、オーストラリアではいまだプロポーザルの段階であり、両国の行政の考え方にも違いが見られる。
結論
Codex規格基準との調和を前提として今後一層食品貿易の円滑な推進を図るためには、各国の取組状況等の推移を注意深く見守る必要がある。
オ-ストラリアでは、前項に記述したようにブロトコールまたはブロポーザルとして公開し、コメントを検討している段階であり、また中国についてはへ後の情報公開が待たれるところである。
したがって、今後の推移を見守る必要があろうと思われる。

公開日・更新日

公開日
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更新日
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研究報告書(紙媒体)